ジャニーズと日本 (講談社現代新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • ジャニーズと私の関係というのは、切っても切れない関係と言うのに相応しく、いくら素晴らしいコンテンツに出会っても、ジャニーズの作るコンテンツを上回る感動体験をしたことがなく、様々な所で本質的な良さを知った作り込まれた作品にも勝ってしまう、一見 文脈の無さそうなコンテンツであるし、ファンの盲目な行動に世間のイメージが低いが、自分がここまで心掴まれて離れないこのジャニーズに存在する魅力を自分で理解したく読んだ一冊。
    筆者の方がSMAPのファンだったため、SMAP贔屓は否めなかったが、嵐までのジャニーズの歴史について文脈を追いながらジャニーズという本質を見抜くことが出来た気がする。
    CDの売れない時代においてジャニーズの独占的なやり方は音楽のシーン全体において好感が持てるものではないし、現代における肖像権の在り方、コンサートのチケットの本当に行きたいファンの手元にチケットが届かない 誰も語らない黒幕には誰がいるのかとかその辺はまだまだ気になる。

    ジャニーズを精神論で分かれた一冊

  • ジャニーズ事務所に勢いが無くなりつつあるように感じるのは、設立時の元々のルーツである「日本に米国の最先端の文化なり価値観を教えよう」という風潮の終焉でもあるように思った。

    この本の構成として、芸能というよりも戦後のカルチャーの歴史の一部という捉え方が良かったのかもしれない。

    自分が子供の頃からを振り返っても、何でジャニーズのアイドルにハマらなかったのかが、よく分かった。この本に書いてある「アイドルとは自我を表現する存在ではなく観客やプロデューサーが求めるものを演じる存在」という記述に
    この部分にとても納得をしてしまった。アイドルではなくて、アーティストが好きだったんだと。

  • 今、音楽にお金をかけているのは、坂道Gとジャニーズである。というか、スタジアムで鳴ることを意識した音を作ってるのは両者くらいなのだ。本書で、音楽性を低く見積もられがちなジャニーズを見直すことができる。

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著者プロフィール

矢野利裕(やの・としひろ)
1983年、東京都生まれ。都内の中高一貫校に勤務する国語教員。サッカー部の顧問、兼監督も務めていた。「しばしばなされる「なぜ先生になろうと思ったのか」という質問に対しては、「GTOにあこがれて」と答えるようにしている」(本書より)。文芸・音楽を中心に批評活動をおこなっており、2014年「自分ならざる者を精一杯に生きる──町田康論」で第57回群像新人文学賞評論部門優秀作受賞。著書に『今日よりもマシな明日 文学芸能論』(講談社)、『コミックソングがJ-POPを作った』(P-VINE)、『ジャニーズと日本』(講談社現代新書)などがある。

「2022年 『学校するからだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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