黒蜥蜴 [Kindle]

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  • 2016年11月29日発売
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感想・レビュー・書評

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  • 素晴らしい作品。推理小説でありながら、ドラマティック!映画を観ているかのよう。映像が浮かんできました。

  • 女怪盗・黒蜥蜴と名探偵・明智小五郎の戦いを描いた長編。トリックを使った頭脳戦と、黒蜥蜴の妖艶な人物像が魅力的。なるほど三島由紀夫が戯曲化したのもわかる舞台映えしそうな作品です。作者のセルフオマージュもあり、エンタメ性抜群。そして最後…最後が胸に来る…。

  • 子ども向けの、ポプラ社から出てた「黒い魔女」を読んで以来だったので
    こんな話だったんだっけ~と記憶を刷新しながら読みました。
    人間コレクションのところはすごく印象に残ってて、
    幼いながら、タッソーの蝋人形は本当は人間なのかもしれない…とかビビり倒してたなぁ。

    それはさておき
    活弁士の喋りを聞きながらアクションいっぱいの映像を見てるようで、まさにエンターテインメント。
    しかも
    大概読書って「読み手の私」と「登場人物たち」という構図になると思うんですが
    活弁士・江戸川乱歩が間にいることで
    「読み手たち」と「物語」という構図が生まれているんです。
    この感じ…この感じが何ともまた、ワクワクさせられます。
    ギャグ系映画や超感動作を映画館で見たときの、
    横に座ってる見ず知らずのお客さんたちとの泣き笑いの一体感…みたいな。
    読み継いできた読者がなぜか見えてくるような
    この文体が極めて独特です。
    読んでもらえればわかる…これから読み継ぐ読者にも、この一体感を体験して欲しい!

  • いい時代だね。
    いまなら漫画になりそうなお話だ。
    エロとグロがなかったら、完璧名探偵コナンレベル

  • 黒蜥蜴は女大犯罪者、罪を犯してしまった男を彼の罪を隠蔽したことで下僕同様に扱う。

    あるときにある富豪の娘が黒蜥蜴に誘拐される。明智小五郎は娘を取り戻すためにあらゆる施策を打つ。

    ラスト間近の黒蜥蜴のアジトの陰鬱で狂気に満ちた様子は、現実離れしているがありありと想像できて印象的。

    ラストシーンでは黒蜥蜴と明智のお互いを認め合った愛と好敵手に対するリスペクトが弾ける。

  • スッと引き込んでくれ、テンポ良くラストまで導いてくれた。

    冒頭シーンは妖しく美しい世界観を見事に描いていて、黒蜥蜴が舞うシーンはまさに映像が浮かんでくる。この時点でこのストーリーの軸となる黒蜥蜴のキャラが確立されていて読み進めやすかったのかと。
    明智小五郎と黒蜥蜴の心理戦がリズミカルで良かった。

    これは美輪さんの舞台観てみたかったなぁ。

  • 当時としては画期的な小説だったのだろうが、今となっては単なる陳腐。歴史的価値というだけだろう。

  • 最初は面白くなかったが、徐々に面白くなった。

  • 明智小五郎シリーズの中では傑作だと思います。

    ラストは読後感がありました。

  • 読了。
    言葉使いが心地よい。表現が心地よい。
    読者の皆さんは、既におわかりだろうが…という作者目線の言葉が時折出てくる。明智小五郎と女賊の世界にいるはずなのに、ああ、本を読んでいるんだったと呼び戻される。

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著者プロフィール

1894(明治27)—1965(昭和40)。三重県名張町出身。本名は平井太郎。
大正から昭和にかけて活躍。主に推理小説を得意とし、日本の探偵小説界に多大な影響を与えた。
あの有名な怪人二十面相や明智小五郎も乱歩が生みだしたキャラクターである。
主な小説に『陰獣』『押絵と旅する男』、評論に『幻影城』などがある。

「2023年 『江戸川乱歩 大活字本シリーズ 全巻セット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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