横浜駅SF【電子特典付き】 (カドカワBOOKS) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 毎日通る横浜駅!地元民としては読まざるを得ないと思ったけど全国へ増殖していた⁈おかげであまり地元感も無くて残念だけど気楽に読めて良かった。
    色々伏線が貼られていて、続編が楽しみ。

  • カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞を受賞▲日本は<横浜駅>に支配されていた。エキナカを追放されたある男から、この「18きっぷ」で人類を解放してほしいと…▼鉄ちゃんが読んだら怒り出すのではないかと思うほどの鉄道軽視作品、リニアは別だが…。巻末の特別付録が始まりだそうだ。設定しだしたら止まらず書いてしまいました的でgjですね。本州であれば北から南まで、横浜駅徒歩〇分と言えそうなシュールさがツボ。水戸のアレは年々伸長しているのか南無…。作者紹介に生物学研究者とあり不覚にも笑ってしまった。失礼(2016年)

  • 懐かしい〜。何年前かにTwitterで見てどこかのサイトで読んだ思い出。カクヨム?でも確か最後まで読んでなかった。当時から増殖する駅に興奮してた。みずほとかさくらとかもニヤッとできて嬉しい。

  • 横浜駅が日本全土に拡大する世界。これをイメージするだけでワクワクさせてくれる。

  • あとがきにある『BLAME!』のくだりでニヤリと。小ネタ満載でずっと楽しめました。

    説明主体の文体について色んな感想があるみたいですが、ハードSFや理系文書に慣れていれば気にならないと思います。

    私はaudibleで聴きましたが、カクヨムで今も読めるとのことで、興味のある方は一読されて気に入ったら購入などどうでしょうか。
    https://kakuyomu.jp/works/4852201425154905871

  • 世界観を楽しむSF。にやりとできるネタがあちこちに散りばめられていた。イコカシステム大好き。

  • 残念なことに、自分に合わなかった。
    横浜駅が日本を覆い尽くす世界観なんて、絶対面白いじゃん……!
    と思ってたんですが、描写というか起きたこと、起きていることが単純に記載されるような感じがしてて、感情がついていかないというか…、なんだか読みにくかったです。登場人物たちの目的も分かりにくかったり、後半にならないと判明しなかったりで、これも読みにくさを助長していると思います…
    あくまで自分の中でですが。

  • 戦争の最中、知性を持ち自己増殖を始めた"横浜駅"が本州と一部の地域を"駅"で覆って久しい世界。僅かに残った土地で暮らしていた青年"ヒロト"はひょんなきっかけで"18きっぷ"を手に、生まれて初めて駅の構内への入場を果たすが――。


    同著者の『重力アルケミック』が大変面白かったのでこちらも読んでみた。練りに練られた世界観はさすがの一言。よくこんな設定を考えつくなと感心するばかりだ。
    反面、せっかくの世界観を余すところなく表現できていないように思える。端的に言えばページ数が足りない。"エキナカ"と呼ばれる横浜駅構内の様子が一部しか描かれていないのがもったいなく感じる。もっと色んな地方を見てみたかったし、エキナカで暮らす人たちの生活も多様性が欲しかった。
    続刊があるようなのでそちらに期待。

  • アィディアは素晴らしいのだが、ストーリーが面白いかと言われると微妙。

    SFのうんちくはいいけど登場人物のキャラが薄く全く魅力がない。

    話しも淡々と進んで、クライマックスらしいクライマックスもなく終了。
    途中からただあらすじを読んでいる気分になった。

  • 引き続き、オーディブルは柞刈湯葉『横浜駅SF』を聞き始める。

    横浜駅ダンジョンが自己増殖をはじめて全国を覆い尽くす、って「老人Z」の巨大版?

    オーディブルは柞刈湯葉『横浜駅SF』の続き。

    スカイネットならぬスカイネットが自動改札機を制御してエキナカへの人間の出入りを監視する。Suicaを脳に組み込まれていないヒロトは18きっぷで5日間限定で、エキナカへの入場を許可されている。R北日本の工作員ネップシャマイと構造遺伝界キャンセラー。キセル同盟のリーダー、二条ケイハと直交座標偽装システムICoCar(イコカ)。目次も「時計じかけのスイカ(『時計じかけのオレンジ』)」「構内二万営業キロ(ジュール・ベルヌ『海底二万哩』)」、「アンドロイドは電化路線の夢を見るか?(フィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか』)」、「あるいは駅でいっぱいの海(筒井康隆『あるいは酒でいっぱいの海』)」、「増築主の掟(ジェイムズ・P・ホーガン『造物主の掟』)」、「改札器官(伊藤計劃『虐殺器官』)」となっていて、全部パロディ。アイデア一発ではじめた感じがアリアリだけど、パロディもここまでくるとだんだん楽しくなってきた。

    オーディブルは柞刈湯葉『横浜駅SF』の続き。

    人間嫌いのエンジニア、JR福岡の久保トシルは四国に渡る。そこで出会った北日本の工作員アンドロイド、ハイクンテレケ。

    「全体的に言って、まるで人間に似せること自体を目的にしてるみたいだ。お前の設計者は何を考えてるんだ?」
    「知らない。機械のことは詳しくないから」

    トシルじゃなくても、これは笑う。走りながらニヤニヤ笑いが浮かんできて弱ったよ。

    オーディブルは柞刈湯葉『横浜駅SF』が今朝でおしまい。

    スイカをもたないヒロトが逆位相遺伝界発振装置のスイッチを押したことで、横浜駅は数年から数十年かけて消滅することになる。スカイネットが機能を停止し始めた地域から、我こそはという人間たちが名乗りを上げ、覇権を争い群雄割拠する戦国時代に突入する。核戦争後のマッドマックスの世界を思わせるが、数百年にわたって機械に飼いならされてきた人間に、そんな強い欲望が残されているのだろうか。それとも、JR北日本やJR博多のように、つねに横浜駅と戦ってきたエキソトの人間たちの闘争本能は燃え続けていたということか。ただ、震災のあとでさえ暴動が起きない日本では、ロードウォーリアーズたちの領土争いとは違う世界のほうが、ふさわしい気がするな。

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著者プロフィール

2016年、小説投稿サイト「カクヨム」に投稿した『横浜駅SF』が第1回カクヨムWeb小説コンテストSF部門大賞を受賞し、デビュー。著書に『重力アルケミック』『未来職安』『人間たちの話』『まず牛を球とします。』他。

「2022年 『SF作家の地球旅行記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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