ピノッキオの冒険 (光文社古典新訳文庫) [Kindle]

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  • ピノッキオと言えばディズニーのイメージしかなかったが、たまたま原作を読む機会があり、読むことになった。ディズニーアニメのファンタジーな世界観とは裏腹に、吊るされたり、焼かれたり、沈められたりと子供が読むにはそれなりにショッキングなシーンがあったのが衝撃的だった。

    訳者による解説も充実している。ピノッキオのストーリーからは想像できないが、著者のコッローディはイタリア独立戦争に従軍したり、国の教育の在り方を考えたりと、かなり熱い男だったらしい。ストーリーそのまんまの作家も多いが、コッローディはその逆のようだ。解説ではストーリーとキリスト教との結びつきが紹介されているが、紹介されているようにジェッペットおじさんがヨセフ、ピノッキオがイエスと見立てる説は少々無理があるのではないかと思った。ただ、「放蕩息子のたとえ」がストーリーの下地になっていることや、サメに飲み込まれる場面がヨナ書を意識しているのは明確だろう。ストーリーにおいてキリスト教的要素はそれほどしつこくはない。著者自身の意図として、読者の子供たちに対して進むべき道を示すというのがあると思われるが、子供が読むにあたり、神父様のお説教のように捉えられないよう、キリスト教的要素は控えめにしているのだろうか。

    冒頭にその章のネタバレを挟んでくるのは何故なのだろう...

  • アンリミテッドで読めるから何気なく読んでみたら、どうしてなかなか面白い。世間的によく知られているあのピノキオなんかより、ピノッキオの方が遥かに魅力的で親しみを持てる。

  • 児童文学だから読みやすい。でも解釈は一義的でない。人それぞれにいろんなテーマが連想できるのが、読み継がれている理由と感じた。
    ・ピノッキオの人間くささ(愚かしさと善良さを併せ持っているところ)
    ・過酷な児童労働の問題(労働や勤勉を拒否することは悪いこと?)
    ・予定調和に終わらない不条理と理不尽

  • こんなにハードな話だったとは。

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著者プロフィール

イタリアの作家。トスカーナ大公国のフィレンツェ出身。音楽・演劇・政治・文化批評など、その執筆分野は非常に多岐にわたる。代表作に『ピノキオ』。

「2016年 『ピノキオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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