文學界2017年3月号

• 文藝春秋 (2017年2月7日発売)

感想・レビュー・書評

[kwrlogさんの感想 · 2017年3月9日]

大特集「当事者だけが知る芥川賞の真実」
山下澄人、又吉直樹、選考委員吉田修一へのインタビュー。羽田圭介×村田沙耶香の対談、鴻巣友李子、鵜飼哲夫のエッセイ。
羽田・村田両氏の対談が一番面白かった。というより、村田さんのぶっ飛び具合が。そして積極的にテレビに露出した羽田さんと、「キャラが消費される」ことを恐れてテレビを控えた村田さんの対比も興味深い。特にやはり先に作者のイメージがついてしまうと作品も色眼鏡を通してしか読まれなくなる…という村田さんの危惧はある程度正しいものだと思う。テレビって怖い。
新選考委員の吉田氏へのインタビューはちょっと選考委員を過剰に持ち上げすぎではないかと思った。正直、10人は多すぎる。