人民元切り下げ―次のバブルが迫る [Kindle]

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  • 東洋経済新報社
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感想・レビュー・書評

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  • 中国を題材に国際収支統計の見方を勉強しましょう、という感じでわかりやすくてよかった。
    元の方向性予測については、2016年の本なので今となっては話半分。著者の村田さんは一帯一路による対外投資拡大などを主要因に元安を予想していたけど、本を出した直後に強烈に元高…、そしてその後はトランプにボコられての元安…。

    面白かったのは習近平が人民元切り下げたら日本経済はどうなるかの思考実験。元が切り下げを迫られるほど中国経済が困窮しているということで、景気対策に日本は財政拡張&金融緩和のコンボを打ち、金融相場で株と不動産は高騰。しかし元安ということは円高で、円高を目当てに外国人労働者が流入、低スキルの日本人は職を奪われ、富裕層と貧困層の二極化が進むという内容。別に人民元の切り下げは起きてないけどまんまいまの日本という笑

  • 人民元を取り巻く事情について、まとめられている書籍を探し、読み始めた。人民元の切り下げシナリオを描くにあたり、とにかく数字ベースで一貫して語られていた。中経済指標結果など中国の公表数値は信頼性に欠けるということは承知だったが、紐解いていくロジックは今後も参考になると思う。しかし、書籍という形式において、くどくどと数字の紹介と説明だけに徹されると読み進めるのが億劫になる。その為、私はグラフだけを確認して本文を飛ばし読みした箇所がいくつかある。中国は変化が激しく、情報が閉鎖的な国でもある。公表数値にどこまでの信憑性があるのかを問い質すことよりも、クローズドな情勢を紐解いていくロジックをつかむのに最適な本だと思った。

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著者プロフィール

村田 雅志(ムラタ マサシ)
ブラウン・ブラザーズ・ハリマン通貨ストラテジスト
ブラウン・ブラザーズ・ハリマン通貨ストラテジスト、CFA。
三和総合研究所(現・三菱UFJリサーチ&コンサルティング)にてエコノミスト、GCIキャピタルにてチーフ・エコノミストとして活動後、2010年より現職。ドル、円だけでなく新興国通貨も含めた数多くの為替レートの見通しを国内外の機関投資家に提供。幅広い視点でのロジカルな分析で国内外から高い評価を得ている。東京工業大学卒業、同大学修士、コロンビア大学修士、政策研究大学院大学博士課程単位取得退学。著書に『名門外資系アナリストが実践している為替のルール』(東洋経済新報社)。


「2016年 『人民元切り下げ 次のバブルが迫る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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