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- / ISBN・EAN: 4934569647269
感想・レビュー・書評
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本木雅弘さん(私の中ではもっくん呼びだけど)のクズっぷりな演技と竹原ピストルさんの荒っぽい感じの演技も良かった
子供達も上手に演じていて可愛い
子供のいない私が言うのもなんだけど、大人って、子供を育てる事によって自分自身を成長させているのかな〜と思った
子供のいない大人の全員が幼いって事ではなく、子供がいる事によって知らなかったことを知り、子供を育ててるつもりだけど自分自身をも育ててるというか…なんにせよ、守るべきものが増えるのは大変だと思う 私の選択にはなかった世界
子育てしている皆さん、お疲れ様です尊敬します という感想が出てくる(たぶん映画の趣旨とは違ってるんだけど)
ただ、所々印象的な台詞はでてくるんだけど、この映画で描かれてる幸夫(クズな人間)が言っても、なんだか薄っぺらく感じるというか…この作品の中で成長というか幸夫の中での変化はあるんだろうけど、子供達と接して生まれ変わったな感は無かったように思う
まぁ人間なんてその辺をいったりきたりなのかもしれないけどさ…そういう意味では人間味のある作品なのかもしれない詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
美術デザイナー:三ツ松けいこ「脚本を超えたものを用意して挑みたい」 | 映画と働く 第10回 - 映画ナタリー
https://natalie.mu/eiga/column/441735 -
2016年 日本 124分
監督:西川美和
出演:本木雅弘/竹原ピストル/藤田健心/白鳥玉季/堀内敬子/池松壮亮/黒木華/山田真歩/深津絵里
http://nagai-iiwake.com/
売れっ子作家の衣笠幸夫(きぬがささちお)=モックンは、美容師の妻・夏子(深津絵里)にいつも髪を切ってもらっている。髪を切った翌日、学生時代からの親友ゆき(堀内敬子)と山形へ旅行に出かけた妻の乗ったバスが雪道で湖に転落、彼女らは亡くなるが、そのとき幸夫は妻の留守に乗じて愛人(黒木華)を部屋に連れ込んでいた。
西川美和は、人気原作等に頼らずオリジナル脚本で商業的成功も可能な上に素晴らしい映画を撮れる数少ない監督だけれど、本作でもその力量は圧巻。冒頭の、髪を切りながらの夫婦の会話だけで、幸夫の高慢で自意識過剰なわりに卑屈で自己肯定感が低く他者に攻撃的な性格と、そこそこ売れっ子作家である幸夫の立場、自立しながらも献身的な妻の幸夫へのあしらい方、すでに冷え切っている夫婦関係、でもまるで我侭息子と母のような二人の関係をあますところなく描いていて凄い。
とにかくこの幸夫のクズっぷりの表現エピソードが上手く、そしてそれを演じるモックンの上手さときたら!なまじイケメンで頭も良いだけにナルっぽく、でも外面だけはいいお調子者、しかし妻や編集者などにはネチネチとしつっこく嫌味や愚痴を言い、酔うと余計なことまで言ってしまう幸夫の性格が、好き嫌いは別にしてとにかくわかりやすく観客に伝わる。
一方、夏子と一緒に亡くなった親友ゆきの夫・陽一は直情的で単細胞で声の大きいトラック運転手。およそスマートとは言い難い男ながら、妻に対する愛情いっぱい、妻の死にストレートに悲しみを表現する純情一途な男。普通なら絶対に友達にはならないこの陽一と幸夫、そして陽一の子供たち(小6男子と幼稚園女子)の世話を幸夫が引き受けたことで、奇妙な疑似家族が構成されてゆく。
男としてかなりクズな感じの幸夫だけれど、思いがけず子供の相手は上手く、繊細な息子ちゃんとも、まだ頑是ない娘ちゃんとも、結構ちゃんと打ち解けられるし、ここだけ切り取るとかなり素敵なおじさんだ。その実、幸夫の無意識下には亡くなった妻に対する罪悪感のようなものがあり、若い担当編集者(池松壮亮)に指摘されたように、母を亡くした可哀想な子供たちに優しくすることで妻に対して贖罪する気持ちもあったのかもしれない。
しかしそれだけでなく、もっと複雑な葛藤があったのだと思う。自分のような人間の遺伝子を残したくない、妻だって俺の子供を産みたくなかたはずだ、と頑強に言い張る幸夫が、接してみれば案外子煩悩だったというこの自己矛盾。妻の死を泣けなかったのは、彼女への愛が冷めきっていたからではなく、生前妻に感謝することをせず愛人まで作っていた自分に嘆く資格などないという気持ちが強かったのもあるだろうし、ただただ認めたくない、現実を認識できない彼の弱さもあったのだろう。陽一を励まし、子供たちを慰めながら、実は自家撞着をおこしていたのは幸夫自身のほうで、そしてテレビカメラの前でそれを噴出させてしまった場面よりも、家族のだんらんの場面で悪酔いしてしまった場面のほうは本当にハラハラした。
実は幸夫と同じく、母親が死んだときにある理由で泣けなかったと言う陽一の息子の言葉が、実は逆に幸夫を救ったのではないかと思う。クズでゲスで最低だけど、どこか滑稽で憎めない幸夫を演じたモックンはもちろんのこと、出番は僅かながら相変わらず抜群の透明感で本心を読ませないまま逝ってしまった夏子を演じた深津絵里の存在感が素晴らしかったです。子役ちゃんたちも可愛かった。 -
人気作家の津村啓こと衣笠幸夫(きぬがささちお)(本木雅弘)は、妻(深津絵里)が旅先で不慮の事故に遭い、親友とともに亡くなったと知らせを受ける。その時不倫相手(黒木華)と密会していた幸夫は、世間に対して悲劇の主人公を装うことしかできない。
そんなある日、妻の親友の遺族―トラック運転手の夫・陽一(竹原ピストル)とその子供たちに出会った幸夫は、ふとした思いつきから幼い彼らの世話を買って出る。保育園に通う灯(あかり)と、妹の世話のため中学受験を諦めようとしていた兄の真平。子供を持たない幸夫は、誰かのために生きる幸せを初めて知り、虚しかった毎日が輝き出すのだが、科学館の実験教室をやっている鏑木(山田真歩)の家で陽一の子供を預かることになり、生き甲斐を奪われ新しい生活に踏み出した陽一に嫉妬したことから心にもないことを幸夫は言ってしまう。妻の死と向き合えない幸夫と陽一に、明日は来るのか?
西川美和が自作の小説を映画化した傑作ヒューマンドラマ映画。
広島カープの鉄人衣笠と同姓同名であることがコンプレックスでひねくれていたが陽一の子供の世話をしていく中で生き甲斐を取り戻していく衣笠を人間味たっぷりに演じた本木雅弘と自分の感情に正直な陽一を演じた竹原ピストルふたりの妻の死の向き合えないもどかしさ、子供から洗濯物の畳み方を幸夫が教わったり一緒に料理したり幸夫と子供の不器用ながらリアルな交流、妻の死を引きずり子供の悩みに向き合えない陽一の不器用さと自分の悩みに向き合えない父親に対する真平の苛立ち、妻が死ぬ前に「自分は夫を愛していない」とメールを作成したことに対しての怒りから妻を悼むことが出来ない幸夫のもどかしさ、「人は強いし弱い」「愛する人を簡単に離すな」人を愛することのもどかしさと素晴らしさを描いた傑作ヒューマンドラマ映画です。-
daiyuuki24さん
フォローをありがとうございます。
こちらからもフォローさせていただきます。
よろしく。
たくさんの映画をご覧にな...daiyuuki24さん
フォローをありがとうございます。
こちらからもフォローさせていただきます。
よろしく。
たくさんの映画をご覧になっているのですね。
参考にさせていただきます。
「永い言い訳」本木さんと深津さんのお芝居が良かったですね。
ピストルさんのちょっとダメ親父っぽい男にリアルさがあったなあ。2022/12/24 -
moboyokohamaさん フォローありがとうございます。本木雅弘さん、情け無い男の演技がリアル感あって、竹原ピストルさんはイメージ通りで...moboyokohamaさん フォローありがとうございます。本木雅弘さん、情け無い男の演技がリアル感あって、竹原ピストルさんはイメージ通りでした。2022/12/24
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「そうか~ こんな」映画だったのか」
「僕みたいに
愛していいはずの人が誰もいない人生になる」
はたして私はどうなのだろうか
妻も子供もいる、だけど陽一(竹原ピストル)のようにストレートな感情ではないように思う
どちらと言われれば幸夫(本木雅弘)よりのように思えてなりません
気持ちがわかるのですよ、全部じゃないけど
子供の時からあまり感情を表に出さずに今まできましたからね
笑いますよ大声で、でもたぶん装ってる、それか演じているとでも言いましょうかね
自分の本音を酒飲んだって言わないんです
たぶん尋問されたら直ぐしゃべっちゃうけどね
だって大したこと考えてないから
何でも我慢しちゃうんですよ人といると
それが家族でもです
だから時間があれば一人になってる
映画見たり山行ったりね
いまさら変えられないでしょ
その点で言えば幸夫君は凄いです
他人の家庭を見返りなしで助けているのだから
あれが妻に対しての謝罪というか自分への言い訳なのでしょうね
突然人がいなくなるって辛いです、歳を取っていたり長患いとかでなければそんなこと思わないものね
そればっかりは誰にもわかりわしませんね
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本木雅弘の独演会。愛嬌で、プラスワンとしての竹原ピストルかな。
この映画を見て、樹木希林さんはどう感想を言ったのだろうかな。
「大丈夫。そんなに真面目にならなくても、力ぬいて」とか。
俳優という職業意識を持って、俳優として人間を演じる。
自分という存在を解体して、新たなる演技者を構成する。
簡単に、映画を見ているけど、大変なことなんだね。
主人公の本木雅弘/衣笠サチオは、作家になる。そして作家であること。
そのことにこだわりながら、生活している。
「妻を信じられない。
自分の子供を欲しくない。
妻も同じように、子供嫌い」ということを真顔で語る。
妻の愛情のカケラさえもないというメッセージに、呆然とする。
友達と旅行に出かけるという妻を見送って、
違うガールフレンドを、自分の家で愛していると
そこに、妻の交通事故死の連絡がある。
状況としては、最低の状況。その中で、
妻に対しての思いをどう表現するのか?
素の自分と小説家として演じる自分の人格の違ったものが
ぶつかり合いながら、語り始める。
妻の友人も一緒になくなる。その友人の旦那さんは、トラック運転手。
その繋がりで、親しくなる。それから、
ミチオはトラック運転手の家族にはまり込み
小学生の息子と保育園の娘と奇妙な 擬似親子になる。
ミチオくんと呼ばれることに、違和感もない。
不思議と、安らぎを覚えたりする。
その均衡が破れた時に、やっと自分を取り戻すことができた。
瞬間的に感情を爆発させ、またそのことにさいなまされる。
今の時代の 現代人の悩みを 全部背負いこみながら、生きていく。
その生きていること自体に 「言い訳」をする。
そして、その言い訳は、死ぬまで 続けざるを得ない。
言い訳とは、背負った十字架のような存在。
素直になろうとする自分と 素直になれない他人の自分。 -
「一筋縄ではいけない人間の、ホントとウソを描いてきた」監督・西川美和の作品だけあって、一筋縄ではいかなかった。主演の本木雅弘はさすがだが、助演の竹原ピストルは、とてもいい味出していた。竹原ピストルいいねえ。あと子役の藤田健心くんは、もう立派な俳優だよ。大人との微妙な距離感をしっかり表してくれていてよかった。
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立川シネマシティで観た。
西川美和が自作の小説を自ら脚本化し、映画化した作品。
とてもよかった。西川美和の監督作品でいちばん好きかも。
私は彼女の映画では、世評高い『ゆれる』や『ディア・ドクター』があまり好きではなく、監督デビュー作の『蛇イチゴ』を偏愛している。この作品には、『蛇イチゴ』から経た14年分の成熟が感じられて、素晴らしい。
是枝裕和の弟子である西川が、これまででいちばん師の是枝に接近した映画という印象を受けた。
本作で竹原ピストルが演じる役(一世一代のハマリ役!)は、是枝の『そして父になる』でリリー・フランキーが演じた役と、もろにオーバーラップする。
また、本木雅弘演ずる主人公の小説家は、是枝の『海よりもまだ深く』の主人公である売れない小説家(小説で食えなくて探偵をしている)と、そのダメ男ぶりがやはりオーバーラップする。
子役2人の演技が絶品なのだが、子役の素の演技を引き出す演出力などは、まさに師匠譲りであろう。
しかし、是枝作品と比べると、西川作品ははるかに毒気が強い。苦いユーモアとアイロニー、愛の不毛が随所にちりばめられ、観客を「すんなりと感動させない」のだ。お子ちゃまにはけっして理解できない、大人のためのビターな映画。
まだ「従藍而青」とまではいかないが、いまや西川はたんなる弟子の域を超え、是枝にとって最大のライバルとなったのではないか。
それにしても、本作の本木雅弘、深津絵里が妻なのに黒木華を愛人にするとは、豪気な話である(私から見て)。