真理の探究 仏教と宇宙物理学の対話 (幻冬舎新書) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 世界は自分を中心に回っていない。当たり前なのだが、その考え方から離れることは意外と難しい。自分が病気になるはずがない、死ぬはずがない。とどこかで考えてしまう。

    「目に見えるのはそういう風景ですから」

    科学で言えば、それでも地球は回っている。中心にはない。そして釈迦も同様に、自分中心の誤った世界観が煩悩を生じさせるという。

    「正しい世界が見えるように自分を作り上げていくことが、生きる目的なんですね。」

    「老、病、死を苦に変容してアウトプットする心的システムこそが、苦しみの原因だと考えます。」

    などなど、釈迦の考え方は私にもなるほどと思えるものが多かった。何かモヤモヤすることがあるときに読み返したい。

  • 大栗さんの宇宙物理学の話は、【重力とは何か】に詳しいので、そっちが面白いと思います。面白いのですが、その分野に明るくない私は半分も理解できませんでした。
    この本だともっと触りの部分が語られていてとっつきやすい。

    仏教は科学的なアプローチじゃないのだけど、感覚的に物理法則の真理に近い部分に触れていて、それが偶然か必然かどこまで感じ取れていたのかはさておき面白いなと思う。

    思考と心のレベルがとても高い教授お二人の高尚な会話劇を味わって、心豊かなひとときを過ごすのにとっておきの一冊。

  • 「重力とは何か」に感激し、即購入、即読了。
    内容は多少重複がある。
    どちらかというと大乗仏教と初期仏教(アビダルマ)とのちがいと、その発生期限がアショーカ王に有ったことについてよくわかった。佐々木氏の著作も読んでみたいと思った。

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著者プロフィール

1956年福井県生まれ。花園大学文学部仏教学科教授。京都大学工学部工業化学科および文学部哲学科仏教学専攻卒業。同大学大学院文学研究科博士課程満期退学。カリフォルニア大学バークレー校留学をへて現職。専門は仏教哲学、古代インド仏教学、仏教史。著書に『宗教の本性』(NHK出版新書、2021)、『「NHK100分de名著」ブックス ブッダ 真理のことば』(NHK出版、2012)、『科学するブッダ』(角川ソフィア文庫、2013)ほか多数。訳書に鈴木大拙著『大乗仏教概論』(岩波文庫、2016)などがある。

「2021年 『エッセンシャル仏教 教理・歴史・多様化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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