うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち 【電子書籍限定 フルカラーバージョン】 (角川書店単行本) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • うつ抜けしたい。でも気付いたら戻ってる。怖い。
    私は私が好き。そう毎朝念じてみたら、みたいな話しがあって、それは難しい(今は)けど、息子はわたしが好き、私は息子が好きと念じてみよう。

  • 私は海外で働き、勉強していますが、よく思うのが、
    なんで、日本人は、あんなに真面目に働いているのに、豊かさを享受できないんだろうということです。
    疲れ切った表情の方を見る度に、疑問を感じます。

    ここ十数年で、特に精神疾患者数の上昇の一途をたどっています。仕事には、完璧さを求められ、ある条件と環境の中に入ると、
    誰でも長時間労働をすることになります。また、今は残業規制が厳しく、長時間労働は、ご法度になっていますが、仕事量は、変わっていません。よって、効率を上げるないといけません。
    そのため、長時間精神を酷使することになるので、それが、長期的に続けば、いずれ潰れてしまいます。

    この本で登場してくる方の中にも、仕事が順調であったが、責任を背負い過ぎて、うつ病に突入なんて、
    例がたくさんあります。また、そうなってしまったら、どうするのかも、いろいろな例を交えて描かれています。

    ① 友人や知り合いが、君が必要だと言われて、うつトンネルを抜け出すことができた。
    ② 素直に、うつ病の状態を受け入れて、心療内科に行く
    ③ 自分の今の状態を積極的に話す。そして、他人を理解する余裕を持てるようにする
    ④ 過去のトラウマを受け入れる
    ⑤ すべてのプライドをすて、心を縛るものを開放するようにする
    ⑥ 気分が落ちた時は、「好きなこと」をやる。趣味に没頭するのもよし

    という感じです。
    やはり、うつ病に原因には、パターンがあって、その中でも、自分の能力を過剰に見積もって、
    処理できない責任をいつの間にか背負ってしまって、気付いた時には、うつ病を発症していることが多いように思います。

    非常に読みやすい本です。もし、今、辛い状況に陥っている人ならば、少し気持ちが上向くと思います。
    本当は、うつ病になる前に、今陥ってる状態を脱し、安全な場所に行きたい、しかしそれは、なかなか難しい。
    結果的には、うつ病になってみて、自分を平常に保つバランス感覚を身に着ける。

    うつ病の予防は、今、必須だと思います。中学校ぐらいから、カリュキュラムとして、組むのもいいと思います。そのために、この漫画は、非常に効果があると思います。

  • 漫画家の田中圭一による、自身のほか複数名の成人による体験記を短編形式で漫画にしている(学生とかじゃない)。Kindleだとフルカラー。どのようにして彼らがうつになり、どのようにしてうつからヌケたか(緩和もしくは寛解したか)を描いている。体験談がベースなので、医学的に正しい治療法などが書いてあるというよりは、自分がうつになっていく際に感じていたことや、また抜け出るきっかけとなった出来事やその時の自分の感じていたこと、後から振り返ってわかったことなどが書かれている。読者として自分自身を振り返ったり、うつの中にいる人のことを想像したりするのに役に立つ。

  • 双極性障害のことも書いてくれている。

    字が多いなぁ、とも思ったが、ずんずん読めた。

    最近、本当にやばいので、助かりました。

  • 共通項と自分にはない症状を知るだけで安心する。露見してしまったら付き合っていくしかない。

  • いろんな人の鬱の症状とその回復を描いた漫画。大槻ケンヂとか有名人の話も紹介されています。

    一話あたり10ページ程度で描かれていて、いろんな紆余曲折があって、深刻だったんだろうけど、あえて軽いタッチで描かれている。

    現代社会に生きる人にとって、鬱とは無縁じゃいられない。
    自分もいつ鬱になるか分からないし、もしくは周りの人もいつ鬱になるか分からない状況だと思う。
    もしもの状況に陥った時には役に立つ?!はず。

  • うつ状態を抜けた=「うつヌケ」した人たちへのインタビューを、パロディ漫画家の田中圭一氏がコミックにした作品。

    気分が落ち込むことがデフォルトな私は、何かがきっかけですぐに気が滅入ってしまって「こんなことくらいで凹んでしまうなんてダメだなぁ」と負のスパイラル思考に陥ってしまいがちなんです。

    この作品に出てくるのは、大きなビジネスを成功させたり、世間的に認められた人たち。彼らの体験談を読んで「スゴい人たちでもウツウツとなることあるんだな」と、ちょっと自分を肯定できるようになった気がします。

    少しでもウツっ気がある人には、ぜひ読んで欲しい。

  • 【「わー!きたー!あいつだー!」がよくわかる】
    とてもいい本です!

    トンネルを抜ける感覚。
    そして黒いものが這い上がる感覚。
    青空が広がる感覚。
    絵にしていただいているからこそ、
    今後この共通イメージで語れることのみをピックアップしても、すごい貢献だと感じます。
    結論にはおおむね同意です。

    これがあるとさらにいいと思ったのは…
    ・もう少しお医者さんだけでなく、
    カウンセラーさんが出てきてもよかったかも?
    ・もっと情報を少なくしてもよかったかも
    (やっぱり真面目に読みすぎちゃう)

    私が自分の気持ちを理解できないことを
    泣いて案じてくださっていた
    カウンセラーさんの姿を思い出しました。
    うつヌケに関わってくださった皆様に感謝です。

  • 身近でうつ病になりかけた人がいました。
    なりそうにない人がなる、風邪のようなもの。
    コミックを読みながらすうっと知識や心構えが入ってきました。

著者プロフィール

1944-2018年。新潟県佐渡郡金井町生まれ。新潟大学人文学部経済学科卒業。高校教諭を経て、67年京都大学国内留学、88年筑波大学教授、94年群馬県立女子大学教授などを歴任。従来の、武士を中心とした「日本近世史」の史観に異議を唱え、当時の一般庶民である百姓こそが時代の主役であったという視点を、村々に残る史料をひもときながら主張しつづけた。著書に『佐渡金銀山の史的研究』(刀水書房、第9回角川源義賞)、『帳箱の中の江戸時代史』(刀水書房、新潟日報文化賞)、『日本の江戸時代』(刀水書房)ほか多数。

「2022年 『百姓の江戸時代』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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