文庫版 書楼弔堂 破曉 (集英社文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  •  明治時代の著名人と弔堂店主の示唆に富んだ会話が、本書の一つの大きな魅力になっているのではないかと思いました。人生の一冊を見つけ、手渡すことで訪れた者の背中をそっと押す。本を「弔う」というよりは、本を「活かす」術を見出しているようにも思えます。

     本書を読むものにも書物との出会いの大切さを再確認させるように感じました。

  • 弔堂という本屋をめぐる明治20年のとある話。
    明治の文豪や今もなの知れている有名人がとある本を
    求めて訪れる。京極作品好きな人はこれが良いんだろうなあ。
    話は良いのだが終始主人公の性格に苛々してた。
    独り身ならこれでも全然良いしこんな性格でも結末でも良いし文句もないお互いさまだ。自分も人のことは言えない。ただ、家庭があり小さな子供もいて、はっきりした理由もなく家にも帰らず、女遊びしているわけでもなく再就職先も決まりそうなのに就職したいのかそうでもないのかなんなのか。特に最後の話。はっきりしない結末の話は苦手なのでなんか余計苛々した。京極作品好きな人はこの主人公も好きになれるのかなあ。明治の文豪や京極作品独特のある種の飄々としたと言えば聞こえが良い人物がほとんどを占める雰囲気好きな人にはお薦め。自分は読まないと思うが続編もあるらしい。決して面白くないわけではなかった。。

著者プロフィール

1963年、北海道生まれ。小説家、意匠家。94年、『姑獲鳥の夏』でデビュー。96年『魍魎の匣』で日本推理作家協会賞、97年『嗤う伊右衛門』で泉鏡花文学賞、2003年『覘き小平次』で山本周五郎賞、04年『後巷説百物語』で直木賞、11年『西巷説百物語』で柴田錬三郎賞、22年『遠巷説百物語』で吉川英治文学賞を受賞。著書に『死ねばいいのに』『数えずの井戸』『オジいサン』『ヒトごろし』『書楼弔堂 破暁』『遠野物語Remix』『虚実妖怪百物語 序/破/急』 ほか多数。

「2023年 『遠巷説百物語』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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