嫁き遅れの奥様は古城で王子に溺愛される (ガブリエラ文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 花嫁入れ換えものになるのかな…。自分のことを後回しにしがちなヒロインと、政略結婚のつもりが初対面で彼女に恋をしてしまったヒーローが、それなりに互いに秘密を抱えつつ、身体と心を重ねて本当の夫婦になる話。ヒロインがともかく健気で活動的で隠し事が下手なので、ヒーローと結ばれたのはヒロインのためにも良かったね…という感じ。女系相続ネタはこのジャンルではちょっと新鮮だったかも。

  • 大好きすぎて定期的に読み返してしまうTL小説作品。
    驚くほど穏やかに馴染んで行く関係性に癒やされます…。

    ヒロインのアマーリエは、由緒ある血筋だけれど財産のない伯爵家の二女。
    16~18歳が結婚適齢期で、20歳を過ぎると
    “嫁き遅れ”と後ろ指をさされる世の中で、
    御年25歳…と偽っている、本当は18歳の乙女です。
    と言うのも5年前、大好きな姉であるエレオノーラの駆け落ちを手助けしようと、
    アマーリエは彼女に成り代わったのでした
    (同時にアマーリエは亡くなったことにしてしまった)
    性格は真面目で働き者で家庭的、賢さもしっかりある…のですが、
    どことなく天然なせいか突拍子がなく、うかつな面も。
    言動や行動が予想出来そうで出来ないタイプ。

    ヒーローのユリウス殿下は、王位継承権こそ低いものの
    第三王子で、元陸軍元帥。26歳。
    『戦場で敵として遭ったら即座に死を覚悟しなければならない』と噂され、
    【死の大天使】とまで呼ばれている美貌の軍人です。
    れっきとした王子様ですが、
    王子と言うより軍人のイメージの方が強いと思いました。
    26歳とは思えないほどの落ち着きと包容力があり、頼れる大人の男性。
    軍人特有?の無骨さも多少ありますが、
    気さくで紳士的、のんびり穏やかな気性。
    スケベそうな感じは全然しないのに手はかなり早い()

    二人は何の接点もありませんでしたが、ユリウス殿下はある事情から、
    アマーリエの母方の血統を自分達側に引き入れるよう側近にせっつかれ、
    エレオノーラに結婚を申し込みます。
    しかし本物のエレオノーラはとっくに駆け落ちして外国にいるので、
    嫁ぐとしたら当然、成り代わっているアマーリエ。
    25歳と言うことになっている彼女には、今までろくな結婚話がなかっただけに、
    第三王子で初婚で26歳、持参金必要なし&多額の実家援助有りと言う、
    とんでもない好条件の求婚に驚き怯えます。
    容姿や人間性に相当な問題があるんじゃないかとか、
    もしかして酷い加虐性の持ち主で、嫁いだ途端殺されるとか…!?
    などと想像して迷ったものの、これ以上の縁談があるわけないし、
    実家…、特に彼女が目に入れても痛くないほど可愛がっている
    義妹弟の将来のためになると、
    馬車で10日も掛かる古城へ嫁ぐ決心をしたのでした。

    馬車に乗って5日目。
    領地である国境付近で野党の集団を片したユリウス殿下は、
    その足でアマーリエの乗る馬車に駆け寄り
    二人は出会うのですが、この一連のシーンが特に好きです。
    お互い特別強い運命を感じたとか、一目惚れだ!!って言う
    衝撃めいたものがあるわけでもなく、
    あれ、なんか良いかも。この人好きかも。
    ってすんなり、ほんとすんなり好意が染み込むような…。
    うまく言えないのですが、この二人には好きになる過程の気持ちに段差がなくて、
    かと言ってなんでそんなあっさり好きになるの的な違和感もない。
    相性が良いとはこう言うことかも知れない…と、自然と思えるんですよね。
    完全な政略結婚でお互いには全く期待していなかったのに、
    出会ってすぐ馴染み、ギスギスすることもすれ違うことも
    衝突することもほとんどなく、新婚なのに熟練夫婦みたいな雰囲気を
    最初から最後まで醸し出しているTL小説カプはかなり珍しい気がします。
    だがそこが良い!!d(゚∀゚)b

    お互い大事な妹弟がいるので、自慢げに語り合ったり、
    ユリウス殿下お手製のブランコで無邪気に遊んだりと可愛い二人(((*´ω`*)))
    アマーリエは古城の女主人の仕事と勉学と、
    ユリウス殿下は国とその防衛問題でバタバタしているので忙しいのですが、
    時間を見付けてはイチャコライチャコライチャコラ…。

    アマーリエがエレオノーラと偽っている問題は、
    ユリウス殿下に即見抜かれるので心配いりません(笑)
    全体的には穏やかな雰囲気ですが、
    最後はユリウス殿下が奔走していた問題で一波乱あるので、
    物語の起伏もあります。
    多少疑問の残る設定はあるにはありますが、
    とにかく主役二人の雰囲気ややり取りが好きなので
    気になりません、と言うか気にしません()

    ユリウス殿下は頻繁にアマーリエを『奥さん』と呼ぶのですが、
    これが凄く好きなんですよね。
    ただ呼んでるんじゃなく、めちゃめちゃ愛情を感じる響きで…。
    『ほら、奥さん、こういうのは初めて?』とか
    『愛が足りないかい、奥さん?』とか
    『悪い奥さんだ』とかも、妙に色っぽくて…甘い…(((*ノωノ)))

    あとこれも書かずにいられない。
    アマーリエはユリウス殿下の手に余るくらいの豊満なお胸の持ち主ですが、
    彼女がもしかして小さいですかって言うのに対してユリウス殿下は、
    いや大きい方だと思うし自分には丁度良いって答えているので、
    これはつまりユリウス殿下は巨乳派と解釈してよろしいですよね?()

    ユリウス殿下は私が今まで読んだTL小説の中で
    一番良い旦那さんだと思っているのですが、
    アマーリエが花嫁だったからこそそうなれたんだろうな~とも。
    彼のモノローグ(特に冒頭)を読むと、
    結構冷めていてドライな思考なのが分かるだけに、
    他の人だったら表面上だけの結婚生活になったのではないかと。
    相当モテるだろうに、作者様あとがきによると初恋らしく、
    人生に潤いが出て本当…、二人が出会えて良かったね、と。・゚・(*´ω`*)・゚・。

    最後になりましたが、ウエハラ蜂さんのイラストが
    最高に合っていてたまらないです。
    アマーリエが本当に可愛くて、
    でも年齢を偽っているのが分かるような大人っぽさもあって、
    艶やかな黒髪に白い花の髪飾りがとても可憐。
    あとウエハラ蜂さんの描く女性のお胸が大変好きです…(((*´p`*)))
    ユリウス殿下は繊細な美貌と、軍人らしい威圧感を
    兼ね揃えているところが絶妙だと思います。
    性格の硬い部分と柔軟な部分もちゃんと伝わるんですよね。
    時々いじわるになる妖艶な目元にも惹き付けられます…。

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