地方自治講義 (ちくま新書) [Kindle]

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  • 筑摩書房
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感想・レビュー・書評

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  •  今井さんの根源からきっちり考えようという姿勢には、好感が持てる。平成の大合併に合理性がなかった、(というより、総務官僚の予算確保にしか)という分析は衝撃だったとしても、さもありなんという感じ。日本の人口減少と、東京一極集中の問題の分析は興味深かったが、ちょっと未消化な感じもした。戦後の地方自治の文献など、今後読んでいきたいと思う。

  • 【文章】
     読み辛い
    【気付き】
     ★★★・・
    【ハマり】
     ★★★・・
    【共感度】
     ★★★★・

    ・江戸時代の藩・村・町という概念は、土地に名前が付いていたのではなく、人の集団に付いていた。同じ場所であっても、そこに住む人の集団が変われば、名前も変わっていた。
    ・自治体の本質は、そこに暮らしている人たちが今後も暮らしていけるようにすること

    最近、「地方創生」という言葉を見聞きするようになったが、何をもって創生された状態になったといえるのかなど、意味がよく分からなかった。
    「創生」という言葉は何もないところから作り出すという意味なのだが、もともと地方は存在しているわけで、内閣府がやろうとしている事は言葉からしてピントがずれているという事がわかった。
    いや、もしかしたら内閣府の本当の狙いは、その言葉通り、山を切り開いて集落を開墾する事なのかもしれない。

    本質を見失った自治体は、経済発展や、雇用拡大を追いかけてしまい、ある一部の人間だけがおいしい思いをする。資本主義的な思想による個別最適化現象は、いたるところで発生している。

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著者プロフィール

自治総研主任研究員

「2021年 『原発事故 自治体からの証言』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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