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- / ISBN・EAN: 4988142262615
感想・レビュー・書評
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原作がとても良かったので、映画は良くないだろうと思っていたが、結構評価は高いようなので見てみる。
うーん、やはり原作のいい部分は抜け落ちてる。ストーリーはそのままだし、きれいに撮れてると思うけど。
この映画だけ見たら、主人公は勝手な女だという感じがしてしまうのではないかな。
原作では作者の描写力で、すべてが(船の中では吐瀉物まみれになるし、久々に帰った実家のさびれた空虚さ、恋の始まりの浮き立つ感じなどなど)もっとリアルだったのが、なんというか、匂いや手触りがなくなってしまっている。
主人公が故郷で別の人生を生きそうになるのも、ある意味、人生は選択しているようでいて偶然に左右され、何が幸せかなんてわかりようがないという一種の皮肉のようにも感じられたし、そんな人間世界を温かく(手を出さずに)見守る神の目のような感じもあったのだけど。
先に映画を見た人は原作読まないと思うけど、後から読んでも「映画の通りじゃん」と思うだけで感動できないかも。いい小説はやはり原作を先に読んだ方がいいと改めて思った。 -
1人でアメリカに移住した若いアイルランド人女性の物語。主演のシアーシャ・ローナンは派手な芝居をするわけではないけれど、1人の女性の成長・変化をが瑞々しく演じています。オスカーノミネートも納得。あと、画面の色使いも綺麗な映画でした。
それにしても後半の展開にはやきもきしたな。故郷に一度帰った彼女がもうニューヨークに戻らないんじゃないかとヒヤヒヤ(あのイタリア人青年はホントいい奴だもん)。
故郷の空気は閉鎖的で息苦しく、老いた母親を残すという心残りこそあれど、自分が成長できる場所を選んだということなのかな。 -
アイルランドで暮らす母娘。姉は妹のことを思い、新大陸アメリカで働けるよう取り計らう。妹は、ホームシックにかかりならがらも、自分の進むべき道を模索し続ける。そんななかで起こった姉の死。アイルランドに一時帰省した妹の心境と境遇は・・・。
かなり穿った感想だと感じました。
数年スパンで(映画を忘れかけたころに)原作に手を伸ばそうと決めました。
かなり穿った感想だと感じました。
数年スパンで(映画を忘れかけたころに)原作に手を伸ばそうと決めました。