テミスの剣 (文春文庫) [Kindle]

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著者 : 中山七里
  • 文藝春秋 (2017年3月10日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (283ページ)

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テミスの剣 (文春文庫)の感想・レビュー・書評

  • 私が司法・警察不信である理由のほとんどが網羅されていると思われる社会派の小説。終盤で語られている,国民が司法・警察に求めているのは,間違えのないシステムを求めているのではなく,間違えたとしても柔軟に修正出来るという信頼感である,というところに完全に同意する。間違えない,なんてことが所詮人間風情には不可能だ,なんて当たり前のことが,国のトップの人間達には何故理解出来ないのか。よほど頭が悪いのか,と思ってしまう。

  • ひさびさの中山七里作品。テーマは「冤罪」。
    主役はヒポクラテスシリーズの古手川のボス、渡瀬班長。渡瀬が
    まだ駆け出しの刑事だった頃に担当した殺人事件から始まる、あ
    まりに長く、そして重い事件の一部始終が描かれている。

    自らも関わった冤罪事件に対し、逃げること無く立ち向かって行
    く渡瀬の描写は「凄まじい」の一言。「正義」という概念の重さ
    に驚嘆し、その不安定さに切なくなる。おそらく、氏の最高傑作
    の一つとして残る作品だと思う。

    内容に関する詳細の記述は避ける方が賢明。どの部分を説明して
    もある種のネタバレになる可能性がある、というのは、ミステリ
    ーとしての構成にスキが全く無い、ということ。ただ、重くて暗
    いテーマなのにもかかわらず、一気に読める、ということだけは
    保証しておきた。

    中山七里作品の魅力は、代名詞でもある「どんでん返し」なのは
    間違いない。今作もラストは怒濤の展開であり、全く予想出来な
    かった人物が真犯人として裁きを受ける。しかし「もしかしたら
    本当にあるんじゃないか?」と思わせるくらいの圧倒的なリアリ
    ティは、その上を行く大きな魅力。もっとも、そこはいちばん恐
    ろしい点でもあるのだけど。

    そして、この物語は中山作品のオールスター戦的な要素も多々あ
    り。前出の古手川に加え、存命中の静おばあちゃん、名前だけだ
    が犬養刑事など、他作品の主要キャラクターがチョコチョコと登
    場する。日常的に中山作品を読んでいる人ならニヤッと出来るこ
    と請け合い。そのへんを楽しみに読むのもいいかもしれない。

    やっぱりいいなぁ、中山七里。
    ミステリーとはこうあるべき、の見本のような作品。万人にオス
    スメ!

  • 【ドンデン返しの帝王、渾身の大作!】若手時代に逮捕した男は無実だったのか? 渡瀬刑事は孤独な捜査を始めたが…社会派ミステリーに驚愕の真実を仕掛けた傑作。

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