有頂天家族 二代目の帰朝 (幻冬舎文庫) [Kindle]

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感想・レビュー・書評

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  • 赤玉先生の息子、如意ケ嶽薬師坊二代目が京都に戻ってきた。
    赤玉先生や弁天と仲の悪い天狗にならないと言い張る二代目。
    狸の下鴨家と夷川家の鞘当ても相変わらず。

    終わりよければ全てよし!を体現してた。
    狸の恋模様にニヤニヤした。

  • その後の家族が気になっていたので、面白く読めた。

  • 京都に行きたくなる。

  • 第一部に続き非常に読み応えのある話だった。
    京都に留まらず琵琶湖や四国まで所狭しと駆け巡る狸たちにドキドキワクワクハラハラしっぱなし。
    天狗たちの強さと脆さや狸たちの心象がとても美しく感じた。
    他の作品との繋がりを含ませるような描写も素敵。
    三部作予定ということもあってか、森見作品の中では珍しく幾許かの未練を残して終わるので、俄然第三部への期待が固まる。

  • 弁天はどこに向かってるのだろう。多分自分でもわかっていないのだろうな。

  • 仲良し家族が素晴らしい!
    三男が捕まったと知った時長男があっさり地位を捨てて助けにいくところとか、玉蘭がすぐさまついていくところとか、雷が鳴ったら兄弟が皆お母さんのところに集まるところとか。
    赤玉先生は今やただやっかいな老人だけど、弁天や二代目が弱ってる時はやっぱり大きな存在なんだな。優しい言葉をかけるのではなく、寄り添う感じがいい。
    長男と玉蘭が一向に距離を詰める感じがなかったのに、赤玉先生が一言でくっつけてしまったw
    それにしてもあの弁天が2回も負けるとは。二代目の力はすごいのに天狗にならないとはよくわからない。
    淀川先生の自分の命を捨ててもたぬきを守るという姿勢も素晴らしい。
    早雲はあそこまでくるとあっぱれだね。
    海星が隠れている理由に愛を感じた。

  • 面白かった。みんなかわいい。
    やっぱり森見登美彦の独自の世界観やら言い回しは楽しいな。狸たちがみんなかわいい。狸だから、天狗だからで全部説明ついちゃうのが良い。エンタメとして楽しかった!

    傍若無人な弁天様が少しお灸据えられて良かったかしら?
    三部作目はまだ出てない…?楽しみ!

  • というわけで、有頂天家族の二作目。ファンの間では、「五男」とか「毛深い子」と呼ばれているそうな。
    「二巻」でタイトルにも「二代目」と冠せられていることからも分かるように、下鴨家、夷川家、そして赤玉先生こと如意ヶ嶽薬師坊の二代目が出てくる。ただし、二男は思ったよりは活躍しない(かなり美味しい場面はあるけど)。二男というよりは、二代目というのが強いのだろう。
    二代目、ということで、次世代への継承といったテーマも感じられる。

    父の死の謎、というミステリー的要素があった前作とは違い、今作は恋愛小説としての趣が強くなっている(もちろんそれだけではない)。
    長男の恋愛で話が終わるかと思いきや、主人公である三男の矢三郎の恋模様も描かれる。
    まあ、そこは阿呆である狸の恋愛のため、情緒もなにもないのだけれど、サッパリとしていて、気持ちがいい展開が続く。
    矢三郎の祖母のふわふわして達観した感じいいですね。こんなおばあちゃん、人間にもいる。

    矢三郎は地獄に落とされたり、逃亡生活を強いられたりと、今作でもなかなかひどい目に合わされるのだが、半分くらいは自業自得なので仕方がない。というか、血のせいなのだから仕方がない。
    ただ、そこは森見作品の安心感というか、最終的には勧善懲悪に終わってくれるので、ハラハラドキドキを味わいつつも、後味が悪いことにはならない。

    この狸たちは、何を考えて生きているのか、何も考えていないのか、あまりに直情的に動きすぎていて、なんかもうそういうプログラミングされた動物みたいで、ちょっと薄気味悪い気もしてくる(してこない?)。
    本人も「同じ阿保なら踊らにゃ損々」って言っているから、とにかくそういう風に動いてしまうんだろう。

    物語の起伏の作り方がうまくて、弁天が帰ってくるのが第一のピーク、早雲が死ぬのが第二のピーク、そして最後の金曜俱楽部の忘年会と偽右衛門の選挙に向けて物語は最高潮を迎える。
    なんというか、早雲と天満屋がいろいろと策略を巡らしたり、天狗の二代目がいろいろと思い悩んだりしているけど、結局最後は阿呆ども(矢三郎と弁天)にめちゃくちゃくにされるんだなあと。
    いや、最後の二代目の邸宅に電車を電車を突っ込ませる場面、本当に最高でした。

    このシリーズは三部作らしく、次はいよいよ矢三郎の三巻であり、最終巻なのだけれど、この二巻が出たのがもう八年前で、二巻が出た時もファンは一巻から七年半も待たされたみたいだから、そのやきもきと言ったら心中察して余りあるほどだ。
    そして、めでたく私もその次がいつ出るのかやきもきできる立場と相成った。森見先生、いつまでも待ちますので、どうか私が死ぬまでに三巻をお願いします。

  • いいなぁ。毛玉可愛いなぁ。
    とニコニコしつつ読了。
    3作目が出たら是非とも読みたいものである。

  • 狸と天狗と人間の話。
    今回はちゃんと、そういう理解の元読めたので、最初から楽しんで読むことができた。
    早雲、強い 笑

  • 後半の疾走感がたまらず、最後はついついやめられず夜更かしをしてしまった。
    奇想天外ではあるが、これぞエンターテイメント!、という感じ。

  • この兄弟が大好き!

  • 一作目より更にテンポが良くなり、更にページターナーになった。人物がごちゃついている感じはややあるが、終盤でまとまりがつき、思白い。

  • 京都を舞台にした、独特の小説世界を提示してくれている、森見登美彦。
    その中でもタヌキが主人公という異色の小説、『有頂天家族』。
    続編が文庫化されていたので、電子書籍版で読んでみることにしました。

    男(雄)ばかりの4人兄弟と、母親とで暮らすタヌキの一家が、主人公です。

    人の姿に化けて、人間世界にも入り込んでいる、タヌキたち。
    そして、タヌキたちにも強い影響力を持っていた、天狗。

    今回は、年老いて力を失ってしまった天狗の元に、かつて弟子として育成していた「二代目」が帰ってくる、というシーンからはじまります。

    師匠と弟子という立場でありながら、袂を分かってしまった、二人の天狗。
    どちらが真の実力者として、君臨するのか。

    そして、かつてタヌキ界の実力者だった亡き父親の跡を、タヌキの一家は継ぐことができるのか。
    この二つの「跡目争い」を中心に、話が展開していきます。

    「このまま、漫画やアニメになりそうだなあ」と感じたのですが、このシリーズはすでに、テレビアニメ化されているのですね。
    子供世代からその親の世代まで、広く楽しめるシリーズではないかと思います。

    第3弾も計画されているようなので、楽しみに待ちたいと思います。

    『宵山万華鏡』森見登美彦
    https://booklog.jp/users/makabe38/archives/1/B00A773HH4

     .

  • 先にアニメを見ていたので、本を読みながら思い浮かべるキャラクターはアニメの姿でした。内容はテレビと同じ流れですが、それでも面白く最後まで読みました。矢三郎と弁天の2人の関係が好きです。

  • 2017/9/20 幻冬舎電書フェスにて¥395(53%off)でDL購入。

  • なんて可愛いたぬきたちなの…!ころころころがって笑ってる声が聞こえてくるみたいこんな子たちが紛れ込んでいたらほんとに毎日楽しい!

  • 京の町で組んず解れつ、ハチャメチャに暮らす狸と天狗と人間の、相も変わらずバカバカしい、森見ワールド炸裂のお話です。タイトルからもわかる通り、毛玉たちの活躍する物語の第二章です。
    学生時代、京都で4年暮らしておりましたが、幸か不幸か、狸や天狗や幻術使いには、一度も出会うことはありませんでした。誠にもって残念でなりません。もっとも彼らは、人間にそれと悟られぬよう、社会に紛れ込んでいるわけですから、ひょっとしたら、会っていたのかもしれません。そういえば、人間離れした、変てこな奴も中にはいました。もしや、あいつがそうだったのか・・・なんて、いまさらながら思い出したりしています。
    毛玉シリーズ3作目を心待ちにしております。



    べそかきアルルカンの詩的日常
    http://blog.goo.ne.jp/b-arlequin/
    べそかきアルルカンの“銀幕の向こうがわ”
    http://booklog.jp/users/besokaki-arlequin2

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著者プロフィール

1979年、奈良県生まれ。京都大学大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる。著書に『きつねのはなし』『有頂天家族』など。

「2022年 『四畳半タイムマシンブルース』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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