僕と世界の方程式 [DVD]

監督 : モーガン・マシューズ 
出演 : エイサ・バターフィールド  サリー・ホーキンス  レイフ・スポール  エディ・マーサン 
  • TCエンタテインメント
3.51
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本棚登録 : 81
感想 : 17
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4562227884314

感想・レビュー・書評

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  • 談話室で教えていただいた映画。
    近くのG○Oにあったので借りることができました。

    これはいろんなラブストーリーがつまった映画だな、と思った。一見目立つのはネイサンと中国人の女の子との初恋物語だけれど、主軸は母親とのもの。序盤からのふたりのずれた会話を痛々しく感じていたけれど、あれ、ずれてたんじゃないのかもなー。中国人の女の子が言ってた言葉「ネイサンって亀みたい」。ネイサンはあの固い甲羅に首と手足を引っ込めて自分を守ってたのかもしれない。幼い頃父親と車に乗っていて交通事故にあったネイサン。事故で亡くなった父親の生気のない顔とそれを見て泣き叫ぶ母親の顔。彼はずっと自分を責めていたんだ。母親もそう。息子を理解できない自分を、夫の代わりになれない自分を。クライマックスにかけてのシーンごとに登場人物達の心理に感情移入してしまい、号泣。
    ラストの車のシーンがとても好き。

    主演のエイサ・バターフィールドは子役から有名。感情表現がストレートではない難役を好演。母親役のサリー・ホーキンスは『ブルージャスミン』『シェイプ・オブ・ウォーター』で知名度アップした女優さん。この人は心の底から感情が涌き出てくるように感じられる演技でこちらも巻き込まれてしまう。数学オリンピックの引率者(?)役のエディー・マーサンは『おみおくりの作法』とはまた全然違う役。好きな役者の違う一面を見られると嬉しい。
    監督はドキュメンタリーを中心に活躍してきたモーガン・マシューズ。

    好きな映画が増えました。
    ご紹介ありがとうございました!

    • 夜型さん
      5552さん、おはようございます。
      素晴らしいレビューですね。
      おおお、観てくだすったんですね!嬉しいです。
      これだけ良いレビューなら...
      5552さん、おはようございます。
      素晴らしいレビューですね。
      おおお、観てくだすったんですね!嬉しいです。
      これだけ良いレビューなら私は書かなくていいかもしれないぐらいです(^^♪

      ところで、5552さんのブックレビューは全体像がわかりやすくなおかつ詳しくて良いですね。
      それだけじゃなく、いろんな方の影響を受けて吸収されていて。わたしがいいね!したレビューも読んで下すっていたり。その柔軟な姿勢にこっそり尊敬しています。なにぶん、わたしはアタマが堅いので。。
      どうか、5552さんのレビュー好きなのでどんどん書いていただきたいです。
      失礼いたしました…!
      2018/04/17
    • 5552さん
      夜型読書人さん、ありがとうございます!
      今後ともよろしくお願いします(^-^)
      夜型読書人さん、ありがとうございます!
      今後ともよろしくお願いします(^-^)
      2018/04/27
  • ネイサンの目に映る景色は色彩に溢れていて、他の人とは世界が違って見えるというのをとても繊細に表現して引き込まれました。距離が埋まらず孤独な思いを抱えながらも息子を愛し続ける母親には終始気がいきましたね。数学チャンピオンになる物語かと思いきや、いい意味で裏切られます。名演技が生み出した、愛おしさ込み上げる作品です。

  • ただのほっこり系かと思いきや、ドキッとするシーンもいくつかあり、音楽や映像もすてきだったので、いい意味で予想と違って嬉しかった作品でした。

    数学オリンピックに出場する、自閉症スペクトラムの少年ネイサンの成長物語と平行して描かれたのは、幼少期から、気難しいネイサンとなかなか上手く関係を築けない母親ジュリーの孤独や葛藤。これが観ていて苦しくて、ジュリーの気持ちになったら前半から泣きっぱなし。

    映画館で4.50代の女性が結構みんな号泣してたな。

    ネイサンのアクアマリンのような透き通る美しい瞳に映し出される、光の映像がとっても印象的で、きっとネイサンには大好きな数式や図形なんかもこんな風にキラキラみえてるのだろうなと少し羨ましくなります。

    この世界の中には幼い頃の大好きな父親との大切な想い出の世界から閉じ込められた、ネイサンしか分からない悲しみと孤独の世界や、母親が常に感じる息子との距離感や疎外感。そしてネイサンの数学教師であるハンフリーズ先生の将来への恐怖や絶望など、それぞれの葛藤が本当に繊細に描かれていました。

    本当に大切な人を見つけて、それを失いかけた時、やっと他人の孤独も理解できるようになるよね。自閉症とか理由じゃない。心で経験すれば分かるんだよね。
    ずっとどこかでバカにしていた母親からネイサンが初めて教えてもらった、愛の方程式が素敵。

    ポーカーフェイスだったネイサン君が、中国人少女のチャンメイに会ってから、ぎこちなく笑うシーンも、母親に感情吐き出して泣くシーンの表情の演技が素晴らしい。

    さすがエイサ バターフィールド君、縞模様のパジャマやヒューゴでの演技でゾッコンになり、今回もまた心を持っていかれました。

    そして母親のジュリー役のサリーホーキンスの控えめで愛情深い母親の演技好きだったな。
    彼女は美人ではないけど、なんだかかわいらしくて、大人なのにとっても純粋にみえる不思議な魅力があるけど、それがこの作品のジュリー役にぴったりで、この作品をより良くしてくれたと感じます。

    また観てよかったって思える作品に出会えて幸せ。

  • 自閉症の少年が数学という才能を伸ばして 頂点に立つという物語と思いきや 家族再生も含め 自閉症≒変人と扱われてることへの 実は本人の心の中で成長してゆくものとは…問い続けた映画 自閉症といっても 多分それは様々なんだろうと思うし、自然に自分を見てくれてる人が一番大切なのは きっと誰しも同じなんだなあと思った
    愛する父親を不慮の事故で亡くし でも、母親も同じように愛する伴侶を失いつつ 悲しみの中でも 子供を大切に愛情をかけてるのに 息子が冷たいというだけでなく 自分に振り向いてくれない辛さがすごく伝わり胸が痛かった でも、ラストは数学よりも数学と同じくらい大切なものに気付く ハッピーエンドで本当に良かった

  • 半ばまでは好きだった
    あてがわれたような女性陣に違和感

    アジア女性の振る舞いが美化されているように見えて辛い。(するしかない辛さも見え隠れしてるが、主役は気づいてないままだし気づかなくても仕方ない特性でもあるのはわかる。が、監督はそれで良いのか??)

    実際には、担当の教師(コーチ?)は女性だったよう。
    男性に変えたのはなぜ?
    ALSは?

    誰のための物語?

  • そんなに簡単にスキンシップを取る事をできるようになるのだろうかという疑問が残った。途中からリアリティーに欠けていて、冷めた見方しかできなかった。どちらかというと、先生と母親のサイドストーリーの方が興味が持てた。

  • * 自閉症のネイサンが数学オリンピックで天才的な実力を発揮…みたいな映画ではなかった。合宿でモテモテやんけ。
    * リチャード役のエディー・マーサンはなんとおみおくりの作法と同じ人…ひげと話し方だけで全然違うな。
    * マーティンのネイサンに対する、全然特別扱いしない、自虐的な対応が好き。
    * 子供同士の社会だと順応できるのに、お母さんにばっかりキツくなるのは、自閉症云々ではなくて、単純な反抗期なんだろうな。そこの二つが混ざってるからこそ、どうしたらいいかわからないお母さんは辛そう。
    * エビフライが8個で素数じゃない…とお母さん相手にはぶちぎれてた問題を、1個食べて壁をぶちやぶるチャンメイが印象的。
    * Lukeの「自閉症ってのはスペシャルなんだって親から言われたろ。スペシャルじゃなかったら」セリフが印象に残る。
    * It's all right being weird as long as you're gifted. But if you're not gifted, then...That just leaves weird. Doesn't it?

  • 原題はX+Yだっておもしろいタイトル。
    米題はA Brilliant Young Mind
    9歳のネイサンはエイサさんとよく似た感じで兄弟で役してるのかと思ったけど違うのね。ヒューゴの不思議な発明、エンダーのゲームのエイサバターフィールドの不思議な世界観を思わせる顔つきが役にピッタリだし、なんといっても劇のうまさはすばらしかった。

    自閉気味の男の子ネイサンは小さなころから数字や図形がとても好きで他のことに興味を示さないし感情を表に出さない。数学オリンピックにイギリスの代表メンバーに選ばれ出場する。
    数学オリンピックがどんなものなのか、また数学オリンピックに出場するほどの天才たちが幼児期はどうだったのかなど知らない世界を垣間見ることができた。また自閉症と判断されたときの親の葛藤とその子をどう育てていくのがよいのか、また自閉症かどうかの判断の難しさ。ボーダーの微妙さ、成長によって変化していく様子などいろいろ考えさせられた。
    私はこの映画すごくよかった。久しぶりに星5つ。

    ネイサン・エリス・・・エイサ・バターフィールド
    マーティン・ハンフリーズ・・・レイフ・スポール(邦題:SEXとアートと美しき男たちDesperate Romanticsでエイダンターナーと出てた人だわ)
    ジュリー・エリス・・・サリー・ホーキンス(シェイプ・オブ・ウォーター に出てた人)
    チャン・メイ・・・ジョー・ヤン
    9歳のネイサン・エリス・・・エドワード・ベイカー=クローズ

  • イギリス映画、B B C の製作。母親役の女優が良かった。

  • 子どもが生まれたばかりなので、お母さんの気持ちに共感しながらみていた。

    子供の頃に自閉症スペクトラムと診断された数学の天才ネイサン。自分の存在を「ありのまま」認めてくれる父と献身的な母に育てられるも、父が交通事故で他界。

    その後、父代わりとして出会う数学の先生の支援もあり、高校の数学オリンピックに出場するまでに才能を発揮する。

    ネイサンは、握手や肌と肌の触れ合いが苦手、食事のこだわり、感情への共感が苦手などの特性がある。
    合宿中に同部屋だった少年もまた自閉傾向があり、チームメイトからバカにされている。

    天才というのはマジョリティーからみるとどこか変わっている。その分孤独で、コミュニティから爪弾きにされることもある。

    合宿中は、ネイサンよりも同室の少年の方が他のメンバーから浮いており、やはり人は誰かと比較して、より「変わっている」「バカにしやすい」人をターゲットにするんだなぁ。

    母目線でみると、一人息子が自閉症スペクトラムの診断を受けたその直後にパートナーを事故で失う。
    女手一つでこだわりの強い息子を育てながら、感情に共感してくれる相手もいない。話し相手は数学の先生のみ。
    息子の手前、先生とも付かず離れずの関係性が続く。

    最後にはネイサンが恋愛感情を自覚したこと通じて母子の距離が縮まるが、それまでは二人とも孤独だった。

    父という家族のクッション剤を失ったことで歯車が壊れていたが、中国人の彼女との出会いで、またその歯車が動き出した。

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