捨てられる銀行2 非産運用 (講談社現代新書) [Kindle]

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  • 地銀例会が全国の地銀の頭取と金融庁との間で毎月行われ、緊迫した雰囲気で命令に従う。
    生保は地銀の株式を安定保有する代わりに生保の商品を銀行で売るようにすることで、顧客本意ではないビジネスが蔓延っている。
    従来の資産運用会社は銀行や信託銀行の出向先として選ばれ、重要視されてこなかったため滞っているが、解消できれば少子化に伴う貧しい財政に一矢報いる可能性がある
    イギリスやオーストラリアでは一定の給料を得ている人は自動的に年金運用に加入する仕組みを導入し成功した
    日本でも金融庁発端で少額税制優遇措置を考案フィデューシャリーデューティーに基づいて利益相反にならない仕組みづくりが重要

  • 森長官を始め、金融庁にて始まった改革の2本目。私たちのより身近であり重要な資産形成についての話です。金融機関等の、国民の資産に対する施策への改革についての話です。投資商品の現状を、日本と海外それぞれの違いに注目して述べられており、この世界に疎い私でもよく理解することができました。そしてそれに対して金融庁がどのように動いているのか、金融機関のそれに対する対応。そして私たちはどうしなければならないのか。リスクの分散の重要さなど考えさせられる内容でした。
    銀行に預けているだけでは、将来に必要な資産には到底届かない。多少でもリスクをとって増やす計画を立てる必要があるということ。そのための商品の選び方などに関しても勉強になりました。

  • 前作は面白かったけど、FDをテーマとした今回はあまり妥当な論とは思わなかった。確かに日米比較では手数料高かったりするんだろうけど、それは日本人が金融教育を怠ったからだと思う。自国の株式インデックスを買えばよい米国と、自国の株式インデックスだけでは稼げない日本とは状況も異なる。ただインデックスの構成を再検討すべきというのは同感。とともに、アクティブ運用にある程度の資金が向かうことで市場による企業の選別が行われるべき。販売会社が受け取る手数料が高いということより、手数料に見合うサービスを提供できないことが問題と思う。手数料率やFDについては、国際比較より他業種との比較もしてほしい。

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著者プロフィール

はしもと たくのり
共同通信編集委員。1975年東京都生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科卒業。2006年共同通信社入社。経済部記者として流通、証券、大手銀行、金融庁を担当。09年から2年間、広島支局に勤務。金融を軸足に幅広い経済ニュースを追う。15年から2度目の金融庁担当。16年から資産運用業界も担当し、金融を中心に取材。『捨てられる銀行』シリーズ(講談社現代新書)は累計30万部を突破。本作はその第4弾となる。


「2020年 『捨てられる銀行4 消えた銀行員 地域金融変革運動体』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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