未来を花束にして [DVD]

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監督 : サラ・ガヴロン 
出演 : キャリー・マリガン  ヘレナ・ボナム・カーター  ベン・ウィショー  メリル・ストリープ 
  • KADOKAWA / 角川書店 (2017年7月28日発売)
  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988111251893

未来を花束にして [DVD]の感想・レビュー・書評

  • SUFFRAGETTE
    2015年 イギリス 106分
    監督:サラ・ガヴロン
    出演:キャリー・マリガン/ヘレナ・ボナム=カーター/メリル・ストリープ/ベン・ウィショー
    http://mirai-hanataba.com/

    1912年のイギリス。洗濯工場でセクハラ経営者や劣悪な労働条件に耐えながら夫と幼い子供のために必死に働く女性、モード。ある日偶然、女性参政権を求めて活動する女性たちの抗議運動現場に遭遇、やがて同じ職場のバイオレットに誘われてモードも活動に参加するようになるが・・・。

    少し前に読んだバルガス・リョサの『楽園への道』で知った、ゴーギャンの祖母で女性解放と労働者組合のために活動したフローラ・トリスタンのことを思い出しました。あちらはフランスで、フローラが亡くなったのが1844年だからこの映画のイギリスよりもずいぶん前だけれど、女性たち、労働者たちの置かれている状況はそこからほとんど改善されていない。

    『楽園への道』ではDV夫から逃れるため子供を連れて家出したフローラは犯罪者として追われ(子供の親権は父親のもの、妻も夫の所有物扱いで自由意思は認められない)ストーカー化した夫に銃で撃たれたりしながら、女性解放運動のための活動を続けたましたが、この映画の主人公モードもやはり、活動にのめりこんだことで夫に家から閉め出され、子供には会わせてもらえない。母親=女性には親権がなく、夫の一方的な仕打ちにもひたすら耐えるしかない。同僚のバイオレットも、たぶん夫に暴力をふるわれたのだろうなという感じの痣だらけの姿で現れたりするし、にも関わらず妊娠はする、という・・・母性愛でカバーしちゃうんだろうけど、しょせん女=妻は無料で性欲処理できる家政婦兼子供を産む道具としか思っていない男が大勢いたのだろうなと思ってしまった。もちろん現代でも。

    モードの旦那は比較的温厚で奥さんを大事にしているぽかったけど、それでもこの仕打ち。そんな中で薬局のイーディスの旦那さんだけが、妻の過激な活動にも協力し、投獄され出所してきた妻を迎えにゆき、活動に反対するのはあまりにも妻の体が心配なときだけ、というすごく優しくて良い旦那さんだった。女性活動家をスパイする警察のおじさんも、敵ながら、ただ職務に忠実なだけで、本当にこれでいいのか、という少しの迷いを感じているであろうことが救い。

    それにしても、この活動家女性たちの行動の過激さにはちょっと驚いた。もちろんそうまでしなければ彼女たちの声に耳を傾けてもらえない、という状況ではあったのだろうけど、爆破テロや、ラストの殉教者エミリー(※彼女は実在の人物)の選んだ手段などは、手放しで良くやったと褒め称えられない複雑な気持ちになってしまう。こういった女性たちの頑張りのあとの未来に現代の自分たちの得ている平等があることはとても有難いし敬意を払いたいけれど、じゃあ爆破テロしていいかっていうと正義ってなんだろうって考えてしまうかも。

    実在の有名活動家であるエメリン・パンクハースト(メリル・ストリープ)や、殉教者エミリーを主役にせずに、名もなきいち主婦だった架空の女性を主役にしたのは良かったと思う。キャリー・マリガンがおっとりした普通の主婦から、強い意志をもって自己主張をするようになる過程がとても自然で上手かった。

  • これ観たら選挙いかないなんて愚行はできない。

  • 「平和的に訴え続けたが誰も聞き入れなかった」から、だんだんと激しさを増すサフラジェットたちの抗議活動。
    洗濯女は短命で、工場長にすぐに手を出される始末。何か別の生き方を、とモードは戦い始めるが、息子とは引き離される、仕事も家もなくす、夫とも恐らく離縁。逮捕されハンガーストライキを行えば鼻からチューブを挿入され、液状の栄養を流し込まれる。
    そしてとうとう、一人の女性が命を投げ出した。
    当時のフィルムが最後に挿入されるのが、当時の状況を物語る。
    ずっと長い時間をかけて勝ち取られてきた女性の参政権の歴史がざっと表示される。ここに名を連ねた女性たちのその後の記録はない。だけど、きっと彼女たちは前を向いて先を歩いていくのだろう。
    と、ストーリーを追うためにWikipedia見てたらモードの夫のサニーがベン・ウィショーと知った。気づかなかった。
    ラストのエミリーが亡くなるところ、爆破でも計画してたのかな?で、イーディスが来れなくなって、やむを得ず、という感じ?
    でも騎手と馬を巻き添えにしたのは正直うーんと思ってしまうのだけど。それどころじゃなかったのかもしれない。もっとよく調べます。

  • ロンドンの洗濯場で働く主人公モードワッツのやつれた顔とグレーと茶色だけの、色のない世界が、この映画の舞台である1912年の女性たちの抑圧された希望のない未来を物語っていた。

    若くから洗濯女として働く、主人公モードの人生は、息子ジョージとの時間以外には、囚人と変わらないようにな過酷な生活にも見え、「奴隷になるくらいならいっそ反逆者に!」と叫ぶ活動家パンクハースト夫人の声に目の色が変わるのも無理はない。

    職場ではセクハラとパワハラ。旦那より長く、ハードに働かされても給金はそれ以下。子育ての主導権もなくただ、男性の下僕として生きていかなければならなかった彼女らを参政権運動に駆り立てたもの。それは
    「未来を生きる女性が自由に生きて欲しい。」という思い。
    その証拠にこの作品に出てくる女性たちは自分たちが生きているうちに選挙権が与えられるとも思っていない。
    私ももし、自分の娘の未来が、奴隷のような不自由な未来しか待っていないと分かったら、少しでもそれを避けることのできる可能性のために闘うかもしれない。
    あの時代の女性の悲惨な状況をみてそう思った。

    一見、過激にもみえる活動家サフラジェットの女性たちの行為は、長きに渡り叫んでもその声を無視され続け、集会を開けば暴力を受け、拘留され、ただ声を聞いてもらうための出来うる最後の手段だったのだと思うとなんだか辛すぎた。

    そりゃ、自分の生きているうちになにも変わらないなら、良き妻、良き母として穏やかに生活をするのが一番楽だ。
    そしてこの活動家たちに「恥知らずめ!」と後ろ指す同性たちはきっとそっちを選んで波風立てずに終わればいいと思っている部類なのだろう。

    賛否両論はあるにせよ、今当たり前の事を変えるには多くの人が今の自分たちの為の人生を投げ打って闘った過去がある。
    だからこういった女性たちの大きな犠牲の上で私たちが普通に笑顔でいれる事を忘れてはいけないと月並みだけど改めて思い出させてくれた。

    メリルストーリープは、活動家を駆り立てるパンク ハースト夫人として一瞬しか出てこないが、さすがの存在感。
    活動に巻き込まれただけの印象だったキャリーマリガン演じる主人公の怯えていた瞳が、彼女の出現によって光を帯びたようにみえた。

  • ☆7

    2017.8.9 鑑賞

    原題『サフラジェット』


  • 20世紀初頭、参政権を求めて立ち上がった女性たちの生きざまを、実話を基に描くヒューマンドラマ。さまざまな困難に見舞われながらも女性の未来のために闘う物語ヒロインを演じるキャリー・マリガンは久々に映画で観た。好きな女優さん とても可愛い だからこそ 余計悲しい物語に…女性がだんだん進出してきた現在から 想像も出来ないほど、歴史を変えるって事の大変さを改めて感じるとともに、間違えた事を平気で行ってもそれが常識になってる社会に対しての諷刺の意味があると思う。
    すべての社会的運動には意味がある
    何が本当で真実で取り上げる問題かどうかは やはり 先導者が人々に届く声と行動を持ってこそだなぁと思った今の自分にとっては温故知新なのかもしれない

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