行こう、どこにもなかった方法で [Kindle]

著者 :
  • 新潮社
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感想・レビュー・書評

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  • 私から見たら異質の経歴。高校生でヨーロッパ一人旅から、ミュージシャン、そして家電会社設立…やってきたことはバラバラな気がするけど、自分が魂を込めて作ったものは最後まで見届けるとか、全てに本気で取り組むとかの軸があるような気がした。どうしてこんなにも物事に本気に取り組めるのだろう。本気でやるから、ついてくる人も本気になって、いいものができる。私はなんとなく生活してるだけで、代わり映えのしないものしか生んでないなぁ…

  • 昨年上場したバルミューダデザインの寺尾さんの書き下ろしの書籍。
    バルミューダはデザイン家電会社として知ってはいたが、その経緯などはあまり知らず、上場のIPOに応募したタイミングで興味があって読んで見た次第だ。
    ちなみにIPO抽選は外れた。残念だ。

    それはさておき、本書は社長の寺尾さんの波乱万丈の人生の話から始まる。
    ご両親の教育方針やそれを受けて旅に出た若い頃の話、ミュージシャンとして活動していた時期の失敗や過ちがその後バルミューダを起業し、うまくいく夢の扇風機の成功に繋がって行くストーリーは非常に良かった。
    食い入るようにページをめくっていった。

    扇風機に続いてトースターもあたり、今では様々な家電がある。家電量販店にも置いてあるが、このストーリーを読んだ後では受け取り方が変わってしまうかもしれない。

    本書を読んで勘違いしていたのは、バルミューダの家電はスマートなデザインオリエントな家電という認識をしていたが、そうではなかったことだ。

    これは寺尾さんの音楽時代の失敗を省みて、こう書かれていた
    「かっこいいと思うのは大事だが、それよりも人に必要とされる方が大事だったのだ」
    会社がうまくいていなかった時代、ファミレス店でイライラしていた記述の中などに、創業者の度重なる苦労があったのだろうと思った。ここまでのパッションはなかなか自分にはないなと思わされた。

    やはり歌詞を書かれていただけあって、文才は非常に優れていた。物語としても非常に面白く読めるので、最近仕事に情熱がない時などに読んで見たりすると、文字に感化されて熱くなって行くことは請け合いだ。

    オススメの一冊

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