エゴン・シーレ 死と乙女 [DVD]

監督 : ディーター・ベルナー 
出演 : ノア・サーベトラ  マレシ・リーグナー  ファレリエ・ペヒナー  ラリッサ・アイミー・ブレイドバッハ  マリー・ユンク  エリザベト・ウムラウフト 
  • アルバトロス
3.13
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本棚登録 : 41
感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4532318412009

感想・レビュー・書評

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  • エゴン・シーレ。
    幼児性愛や近親相姦などの疑惑でスキャンダルに事欠かなかった画家、らしい。
    彼がヒトラーも入学を希望していた絵画アカデミーを退学してから28歳でスペイン風邪で亡くなるまでの半生を描いている。(ちなみに彼が入学した年にヒトラーも受験、非常に残念な事に落ちてしまったそうだ)

    エゴンとモデルになった女性達との関係が物語の主軸。
    エゴンがひたすらモテまくる。他の方も書いているが主役の役者さん、ノア・ザーヴェトラがめちゃイケメン。あんなイケメンにジッと見つめられて魅惑的な絵を描かれたらそりゃ惚れますわな。多少(か?)問題あっても逃げられなくなりますわな。しかもヌードモデル。まあ、彼の方から捨ててしまうんですけどね。
    でもすぐに次の女性(というか常に複数進行だったのか)がいる。

    モデルになった乙女達の精気をそのまま自分の絵に叩き込める才能があったから、彼の絵は人を惹き付けるのか。ネット上で数品眺めただけなので、また図書館に行ったら画集でも借りて開いてみたい。

  • 幼児偏愛者であり近親相姦や、誘拐疑惑による逮捕歴もある異端の変態画家、エゴン シーレ。
    結構これだけ羅列するとクレイジーなやばい人間にしか見えませんが、描かれているのは、純粋に毎日女性のエロス絵画をを描き続けたいと願うジゴロ才能もある、イケメン芸術家の28年間の人生でした。

    エゴン シーレがあまりにも美しすぎて、みんな電球にまとわりつく虫のように、女たちが彼の絵の中に描かれたいと寄ってくる。(ちなみにこのエゴン役のノア サーベトラがカッコ良すぎてこれが説得力がありすぎる。)
    語られていた、幼児偏愛的な要素も、妹との近親相姦も史実上の誤解なのかな?って思う感じな変態度の薄い描き方なので、まぁ安心して観ることができました。

    ただ、そうはいっても、ナルシストで、ヒモ男で相手のことは考えていないような、天才芸術家ならではのエゴイズム全開の生き方が嫌いな道徳心の強い方たちにとっては、多少胸糞悪いと感じる男ではあります。

    私は不真面目なので、ある程度享受できましたが、なんだかそれでも彼の半生に虚しさが残るのは、妹ゲルティ、モデルのモア、恋人ヴァリ、妻のエディットなど、数多くの女性に愛されていたのにも関わらず、エゴン自身の真実の愛が結局どの女性にも向いていなかったように見えた事。
    結局彼が心から愛せるのは、自分の作品で描いた、絵の中のミューズだけなのかなと感じました。
    代表作である「死と乙女」の裏に隠されたストーリーを重点的に描くなら、もっともっと恋人ヴァリとの濃厚な時間を映画で描いて欲しかった。彼にとってヴァリって一体なんだったんだろうと思うと何だか哀しい。

    因みに私の主観でしかありませんが日本人の芸術家に例えると、竹下夢二に似てるかな。
    彼の絵はエロス系でも無いけど、その時に愛した女性を描くので、ミューズの女性がそばにいないと生きていけない所。
    結局愛した女をだれも幸せにできていない所。
    そしてダメ男なのに、同い年からすごく年下の女まで虜になってしまう所。
    画風とかも、そこはかとなく、、、遠からずな気がしました。

    この作品の登場人物みんな、どこか普通と違うので感情移入はしにくかったけど、映像がどれを切り取っても本当に芸術作品のように美しくてうっとりしっぱなしでした。

    因みに彼が師事していたクリムトおじさまがとっても良い人に描かれていてそこだけなんだかほっこりした。本当にあんなだったのかな?だったら彼のファンになりそ。

  • オーストリアの天才画家、エゴン・シーレの半生を描いた伝記ドラマ
    見どころ
    20世紀、彗星のごとく現れたシーレのスキャンダラスな逸話と挑発的な絵画をめぐる愛の物語。監督は俳優としても活躍するディーター・ベルナー。美とエロスを堪能できる。
    ストーリー
    第一次世界大戦下のウィーン。スペイン風邪が猛威を振るうなか、ゲルティが画家の兄・シーレを訪ねると、そこには瀕死の兄が。看病を続けるゲルティは、部屋に残された絵画を見つけ、兄のモデルをした日々を回想する。それは8年前、ゲルティが16歳の頃…。

  • 一人の天才的な画家を描くには、難しさがあるね。
    様々な角度から、浮き彫りになって行くのでしょうね。
    エゴンシーレの持つ複雑な感情が、どこから来ているのだろうか。
    物語は、シーレの妻が スペイン風邪になり、死に至るところから始まる。
    シーレも、同じようにスペイン風邪にかかっていた。
    「死」というものを強く印象している。
    父親は、鉄道員だったが、シーレが15歳の時に梅毒で亡くなっている。
    シーレの妹 ゲルティを モデルにして描く。
    ゲルティの結婚にもシーレは強く反対する。
    妹への特別な思いがあったのだろう。
    シーレに対して、クリムトは、少女を題材にするなと警告する。
    少なくとも、シーレは、ロリコンだったのだろう。
    15歳の少女に告発され、逮捕されたが、無実と主張。
    それでも、少女の猥雑な画像があったことは予想される。
    まぁ。それも、芸術といえば、芸術かな。
    エドガードガも、少女の裸体を描いた作品があると言われる。
    エゴンシーレの配役が、爽やかな青年で、いやらしさが抜けている。
    性的な妄想が強いタイプだったに違いない。

    ヴァリ、エディットの場面は緩慢で、エゴンシーレの思いが単調。
    踊り子 モアに対する 描写が、生き生きしている。
    モア という女性の奔放さが、感じられる。
    エゴンシーレの映画は、「愛欲と陶酔の日々」が、
    優れているような気もする。

  • 学生の頃エゴンシーレの作品を研究をしていて人一倍思入れがあったけども、納得できる作品だった。
    シーレを演じた俳優さんがとても魅力的だった。

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