子供向けの内容になっている。しかし、これのが本当に必要なのは世の中の全員だと思う。
本書は「ザ・ゴール」の著者として有名なゴールドラット博士のTOC(Theory of Constraints: 制約理論)にもとづいている。
本書では①クラウド、②ブランチ、③アンビシャス・ターゲット・ツリーという3つの道具が紹介されている。この3つがあれば用が足りる。実に効率的である。
クラウドは、対立を受け入れ、その2つを両立させる抽象度の高いゴールに気づくためのツールである。ヒトの成長には対立を認識しそれを乗り越える。これが必要である。このツールはこれを非常に簡便に見える化できる。
ブランチは因果を可視化する。知識や経験があれば「当たり前」になっていることがある。しかし、それらが乏しいとそれが認識できない。風が吹けば桶屋が儲かる。これと同様に、目の前で起こったことをまずは記述。それ引き起こす原因を書く。その結果を引き起こす原因を書く。この繰り返しで真の原因にいきつく。
アンビシャス・ターゲット・ツリーはブレークダウンに役立つ。病気の人を治すために医者になりたい。そのゆな夢や目標があるとする。その課題を列挙し、その課題を中間目標に置き換え、最後に並び替えをする。
どれもシンプルで分かり易い。かつ、誰でも実践可能である。コーチングの際にクライエントに行ってもらうのが良いだろう。そういう意味では1on1ミーティング(ヤフー株式会社の商標)の良い道具である。
■クラウド
・対立する行動をそれぞれあげる(D, D')
・それぞれの行動を引き起こす要望をその左に書く(B, C)
・B, Cの両方を充足する共通目標を書く(A)
■ブランチ
・実際に発生したこと「原因の箱」に書く
・その上に引き起こされる「結果の箱」を書く
・「結果の箱」を引き起こす原因はその下に「理由の箱」として書く
・「原因の箱」と「理由の箱」の矢印はバナナでつなぐ
・結果と原因、結果と理由はn対nの関係になる
■アンビシャス・ターゲット・ツリー
①大きな目標を定め、具体的な言葉にする
②目標の前に立ちはだかる障害をリストにする
③障害を乗り越えた先の中間目標を決める
④中間目標を取り組む順番に並べる
⑤中間目標達成の具体的な行動を決める