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感想・レビュー・書評
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第157回芥川賞受賞作。あるサラリーマンと友人の交流を描いているのだが、これまた純文学らしく不可思議な話だ。友人は元々同じ会社の別の部署で働いていて知り合ったが、いつの間にか退職。その後転職して再会し、釣りを通じた交流が続く。そしてまた行方不明になってしまう。
これが男女なら純愛だろうが、おっさん同士なので絵面が微妙だ。ネタバレになるので後半の展開には触れないが、友人が一体どんな人生を歩んできたのか、興味深い。
たくさんの魚や植物の名前が出てくる。生物学的な話では通常カタカナで書かれるが、純文学たる本作ではすべて漢字なので、浅学な自分には読むのが大変だった。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
これまで芥川賞作品を読んだことがないが、何かの拍子にサラッと読んでしまった。短く淡々とした内容。ストーリーはあっさりだが、描写は細かく絵画を観ているような。でも、言葉が少ない分、読者の心情にちょうど良く収まる感じが心地良い。何が事実なのか、登場人物が本当は何を考えているのか。読者が自分なりに腹落ちさせる余地がある。
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