残酷すぎる成功法則 [Kindle]

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制作 : 竹中てる実 
  • 飛鳥新社 (2017年10月24日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (445ページ)

残酷すぎる成功法則の感想・レビュー・書評

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  • 「いい人は成功できないのか?」、「勝者は決してあきらめないのか? 切り替えの早い者は勝てないのか?」などの問題をエビデンスに基づいて検証している本。各学説を比較検討していくので長くなるが、説得力はある。以下印象的な箇所のまとめ。

    <なぜ高校の主席は億万長者になれないのか?>
    ・学校とは言われたことをきちんとする能力に報いる場所。学力と知的能力の相関関係は必ずしも高くない。学校は基本的に規則に従い、システムに順応しようとしていく者に報奨を与える。
    ・良い成績をとるには、深く理解するより、教師が求める答えを出す能力の方が大事という者もいる。
    ・学校はすべての科目で良い成績をとるゼネラリストを評価する。学生の情熱や専門的知識はあまり評価しない。実社会ではその逆。一つの領域に全身全霊で打ち込む方が、特定分野で抜きんでる。
    ・天才ピアニストといわれるグレン・グールドは演奏家の卵からアドバイスを求められたとき、こういった。「演奏以外のすべてをあきらめることだ」
    ・強迫観念に取りつかれた創造的人間は、ある種宗教的な熱意をもって目標に取り組み、成功する。
    ・ドラッガーによる、自分の強みを見つけるのに役立つ定義「自分が得意とし、一貫して望んだ成果が得られているものは何か」
    ・その人なりの強みを強調することが幸せを手にする鍵。日常生活に自分が得意なことに費やす時間が多ければ多いほど、ストレスが軽減され、よく笑い、周りから敬意を払われていると感じるようになる。

    <いい人は成功できない?>
    ・テイカー(奪う人)は短期的に勝利する。ギバー(与える人)は短期的には敗北するが、長期的には勝利する。周囲の信頼と評価を得るためである。
    ・ギバーは社会の最上層と最下層に多い。
    ・ギバーは与えすぎると損をする。たとえば、ボランティアに取り組む時間は一週間で何時間までと決めると、自分のことをおろそかにせず人助けできる。
    ・マッチャーは善が報われ、悪が罰せられることを望む。マッチャーはテイカーを罰して、ギバーを守ってくれることがある。ギバーがマッチャーに囲まれているなら、テイカーに搾取されることをそれほど恐れる必要はない。
    ・ゲーム理論では、しっぺ返し戦略が強力。最初は相手の行動をまねる。相手が攻撃してきたら、自分は攻撃し返す。
    ・しっぺ返し戦略を改良した「寛容なしっぺ返し戦略」はさらに強力。たまに裏切らた後でも許し、協力的な態度を示す。手が攻撃してきても、たまに許す。
    ・短期的勝負では、しっぺ返し戦略は悪者に負ける。長期戦になると、最終的な利得合計では、しっぺ返し戦略が悪者を上回る。
    ・しっぺ返し戦略は、双方がよい行動を起こすように促す。相手がどのくらい利益を上げているか気にする必要はない。自分が良い行いをしているかだけ気にすればよい。
    ・チェスのようなゲームでは、自分の戦略を相手に悟られないようにするのが有利。囚人のジレンマのような繰り返し型のゲームでは、自分のやり方を相手に理解させ、一緒につきあわせるようにするのが有効。実社会でもやり取りも後者に近い。
    ・対戦相手がどんなに悪人でも毎回協調していたら、つけこまれて搾取されてしまう。いつでも善人である必要はない。時には報復する姿勢を見せることが必要。

    <勝者は決してあきらめず、切り替えの早い者は勝てないのか?>
    ・苦しみよりも強烈で、生きる原動力となるストーリーを思い描く。
    ・自分が日々の行いを通して、理想のストーリーの主人公になりきっているかに気を配るべき。
    ・「認知的再評価」を行う。起こっている事柄に関して、見方や発想を変えたストーリーを自分に語りかけること。
    ・私達は面白さより、楽を選ぶ。本当の幸せをもたらすのは、楽にできることよりも刺激だ。
    ・生活にゲームの仕組みを生かせば、退屈な作業を愉快なものにかえることができる。
    ・面白いゲームに含まれる共通要素は、勝てること、斬新であること、目標、フィードバック。
    ・自分の目標を達成する上で、進捗に寄与しないものはすべて切り捨てる。
    ・グリッドは、あきらめることなしには成り立たない。
    ・選択すべきは自分が最もやりたいこと。周囲に最も喜びをもたらすこと。全てをしようとすることをあきらめれば、何でもできる。
    ・運のいい人は、失敗についてくよくよ悩まずにそこから学ぶ。
    ・成功する人はたくさん失敗している。たくさん試している。試した中から一つが成功する。
    ・楽観主義と悲観主義の間でバランスをとるのに必要なのは、永続性、普遍性、個人度の説明方法を変えること。悪いことは1回きりで、個別で、自分以外の多くの人に関係している。
    ・自分がやり遂げるべき目標がまだわからなければ、答えを見つけるためにたくさん試したらいい。目標が見つかったら、学び続け、成長し続けるために、自分の時間の5~10%を小さな挑戦に当てよう。
    ・夢見ることは第一歩に過ぎない。夢を実現する道のりにある障害を考えて、それを克服するためにはどうすればいいかを考える。
    ・夢を思い描く。次に成果を具体的に思い描く。次に障害を思い描く。最後に障害の克服を計画する。

    <なぜ「ネットワーキング」はうまくいかないのか?>
    ・社交的すぎる人間は自分の才能を培うことに失敗する。
    ・自分の判断をはさまずに相手の話に集中する。
    ・最初に興味を惹かれるのが先で、それから才能が磨かれる。活動を心底楽しいものにしてくれるコーチやメンターに出会うことが大事。
    ・友情が最強。交渉では、短期的利益を増大しようとする。友情関係をはぐくむと、短期的価値は軽視され、長期的価値を共に創造しようとする。

    <「できる」と自信を持つのは効果がある?>
    自信(セルフ・コンフィデンス)は過信や独善になる場合がある。自信よりも自分への思いやり(セルフ・コンパッション)が重要。
    ・自分に思いやりがある人は自分を責めない。失敗をおそれないし、先延ばしにしない。

    <仕事バカ・・・それともワークライフバランス?>
    ・医者の技量は時間をかけて訓練しても上達しない。有用な技術を習得しようという情熱がないと、同じ作業の繰り返しになる。
    ・優れたメンターは、知識を授け、心を支えるだけでなく、弟子が努力するように拍車をかける。
    ・自分の強みを活かし、最も得意とすることを毎日続けられたら、有意義な人生になる。
    ・退屈な仕事は文字通りあなたを殺す。
    ・死を目前にした人々が後悔することの一つに「仕事を頑張りすぎた」がある。一番の後悔は何か。「ほかの人が自分に望む人生ではなく、自分に誠実な人生を生きる勇気を持てばよかった」だ。生き方についての後悔が一番で、仕事についての後悔は二番、他者との関係が三番だった。
    ・もしあなたが夢中になれない仕事でもないのにしにもの狂いで働いたら、深刻な後悔が待っている。
    ・幸せになるには、計画を立てることが重要。計画を立てることで、自己コントロール感が増し、ストレスが減る。
    ・自分の時間の使い方を追跡調査する。上司と話して目標を共有する。ToDoリストよりも予定表を作成して、時間を管理する。自分の置かれた状況をコントロールする。一日の仕事を首尾よく予定時間内に終わらせる。

    <本当に人生を成功に導く成功法則は何か?>
    ・成功者になるために最も重要なことは、「調整すること(アラインメント)」。
    ・成功とは「自分はどんな人間か」と「どんな人間を目指したいか」の2つを加味しつつ、そのバランスを調整すること。
    ・自分の特性と周囲の環境を最適になるように調整する。

  • 僕も含め多くの方が自己啓発本に疑いの目を向けるのは、その本の主張が本当に信じられるものなのかが怪しいし、何だか著者のバイアスがかかっている気がするからだと思います。
    そういう方にこそ、この本は打ってつけなのかもしれません。
    なぜならこの本の主張には、必ずそのエビデンス(証拠)が添えられているからです。
    例えば、「残業ストレスによる幸福感の減少は、支払われる残業代がもたらす幸福感の増加を上回るからお金では埋め合わせが利かない」という主張は、著者の経験則からくる個人的な意見などではなく、ジャーナル・オブ・ソシオエコノミックスという雑誌社が調査をした結果をまとめた論文に基づくものである、という風に、必ずそう主張する根拠(数字や論文や研究結果)が添えられています。
    また、楽観主義と悲観主義ではどちらが良いかとか、自信に満ち溢れた人と自分に自信が持てない人とではどちらが良いかとか、容姿が良い人が成功しやすいのは本当かとか、仕事の大成功と家庭円満は両立しないのか、と言った読者心を巧みにくすぐる問題提起とその答えも書かれており、面白かったです。
    ページ数が多くて読むのに一苦労でしたがその分得るものも多くて、時間かけて読んだ甲斐があったなと思える本でした。一部をご紹介します。
    ・調査結果によると労働者の生産性は、週の労働時間が55時間を超えると急激に低下するので、週に70時間働く人は、余分な15時間で何も生産しないことになる
    ・人間には休みが必要で、普段十分な睡眠を取っていない人のパフォーマンスは著しく低下する
     (著者は本の中で、「勤務中に酒に酔っている者がいたら会社は躊躇なくクビにするのに、どうして従業員を睡眠不足で事実上酩酊させるような環境を作り出して平気でいられるのか」と警鐘を鳴らしていました)
    ・相手との論争をなくし友好的に話し合える4つのルール
     1.落ち着いて、ゆったりしたペースで話す
     2.傾聴する
     3.相手の気持ちにラベルを貼る
     4.相手に考えさせる
    ・相手に何かを「説明する」のは「戦争を仕掛けている」のと同じ
     説明するという行為の多くは、ベールに隠された支配欲であり、あなたは相手に教えようとしているのではなく、勝利しようとしている
    ・幸福の測定基準は次の四つが必須要素である
     1.幸福感 : 人生から喜びと満足感を得ていること
     2.達成感 : 何らかの業績で他に抜きんでていること
     3.存在意義 : 身近な人々に、ポジティブな影響を及ぼしていること
     4.育成 : 自分の価値観や業績によって、誰かの未来の成功を助けていること

  • よくある「やれば出来る」とか「ポジティブシンキング」とか聞き飽きた人に読んでほしい本。

  • 成功法則を理論として明らかにするという本だが、色々なエピソードを適当なところだけまとめて作ったハリボテだった。
    和訳が悪いのかもしれない。

    ただ、色々な人の話、書籍と矛盾することは特にないので、成功者に共通すること特性を知りたい時にはやや手軽に理解できる。

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