お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book) [Kindle]

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著者 : 佐藤航陽
  • 幻冬舎 (2017年11月29日発売)
  • Amazon.co.jp ・電子書籍 (224ページ)

お金2.0 新しい経済のルールと生き方 (NewsPicks Book)の感想・レビュー・書評

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  • 2017年の終わりに今年のベストヒットに出会えたなと思えた一冊。前著よりも俄然面白く読みました。

    タイトルに引っ張られると内容の本旨を誤解してしまうかも。強いて言うなら経済デモクラシー的な感じでしょうか。経済が自由に作れるようになった、というのが一番強烈なフレーズ。こうなれば世の中及び人類はもっと面白くなるのでは?とモヤモヤ考えていることを全て代弁してもらった気分になれる読後感。
    個人的にも著者佐藤さんの原体験及びそこから生まれる思想にとても共感できます。

    新たな経済圏の創発ということでVALUやTimebank等の取り組みが始まっています。1ユーザーとしては今はまだその究極の形からは全然遠いなと感じていますが、この先がとても楽しみなサービスです。


    ■メモ
    ・現実に影響を及ぼす3つのベクトル、強さの順に、お金→感情→テクノロジー
    ・お金の役割=価値の保存、尺度、交換
    ・知識は成果に結びつけなければノウハウにならない
    ・経済とは欲望のネットワーク、すなわち本能的欲求、金銭欲求、承認欲求
    ・経済=欲望のダイナミックなネットワークには極端な偏りが生まれる(富裕層1%が世界の富の48%を占める。上位80人と下位35億人の冨 の規模は同じ)
    ・また、ネットワークが緊密になりすぎることで不安定性と不確実性が増大する
    ・経済とは、人間が関わる活動を上手く回すための仕組み
    ・経済システムの共通点、ヒエラルキー、インセンティブ、リアルタイム、不確実性、コミュニケーション
    ・儲けたい、モテたい、認められたいの3M
    ・常に状況が変化することをみんなが知っている
    ・不確実性があることで想像力が掻き立てられる
    ・経済システムは寿命を考慮しておく
    ・世界を変えるとは、新たな共同幻想を作ること
    ・自然界のあらゆるものが時間とともに価値が失わ割れていくのに、金利で価値が増える通貨は欠陥品だ:シルビオ・ゲゼル
    ・Xiaomiはスマホに希少性をもたせたマーケティングで成功した
    ・なぜ経済が今の仕組みなのか?答えは脳の報酬系と言われる神経回路にある
    ・報酬系が刺激されるとドーパミン等の快楽物質が分泌される
    ・報酬が出ても、報酬が出ることが期待されるときもドーパミンは分泌される
    ・人間は快楽物質を出す対象を変化させることができる
    ・脳は飽きやすい
    ・大半の人は比較によって快楽を得やすい
    ・経済から金銭を除いていくとゲームに近づく
    ・経済は自然に似る。自然→社会→人間→細胞
    ・有機的なシステムの3要素、自発的な秩序の形成、エネルギーの循環構造、情報による秩序の強化
    ・情報が必要になるのは、選択の可能性が存在する時
    ・絶えずエネルギーが流れるような環境にあり、相互作用を持つ動的なネットワークは、代謝をしながら自発的に秩序を形成して、情報を内部に記憶することでその秩序をより強固なものにする
    ・テクノロジーの進化は点ではなく線で理解する
    ・トークンエコノミーでは、トークン発行者がエコノミーを発展させ還元をする責任を負う
    ・自動化と分散化、自律分散がこの先の変化の中心を担っていく
    ・お金の9割は試算経済で生まれている
    ・資本主義で違和感があった、お金にはならないけど価値があると思うものがより重要になってくる
    ・いつでも換金か可能な価値を生むということ
    ・価値は3つ、有用性、内面的、社会的
    ・人間は、自分が生まれた時に既に存在したテクノロジーを自然な世界の一部として認識する
    ・35以降に生まれたテクノロジーには反発を感じやすい
    ・心にサビを溜めない

  • あらためて思ったけど、NewsPicks系の書籍を買うのはもう止めよう。ストックとしての磨き上げが必要な書籍というフォーマットよりも、トレンドやニュースにフローでリアクションする方がよっぽど強みを活かせてる。ので、今後はアプリで追いかけることにする。タダだし。
     
    以上のフォーマットの違和感を除けば、最先端で戦う経営者の意見が聞けて面白い。「価値主義」への流れは明確だし、マズローの5段階欲求のさらに上の「社会全体の自己実現」という欲求がGoogleやFBといった企業を通じて顕在化している+それが宗教と紙一重となっている、という考察は腑に落ちた。
     
    一方、タイムバンクやVALU見てると、価値と価格のペッグが外れるようには全く思えず、おカネがコモディティ化する日というのはなかなか来ないんじゃないかと思うのです。「おカネから自由になる」という観点からは、もっと「パトロン」が社会的におおっぴらに復活する未来の方がしっくりくるなあ。

  • 経済は欲望のネットワーク。

  • 【3つのベクトルが未来の方向性を決める】
    現実はおおよそ3つの異なるベクトルが併存し相互に影響を及ぼしており、それらが未来の方向性も決めている、という構造です。もちろん実際はもっと複雑で無数の要素があるのでしょうが、中でも影響力の強い3つに絞りました。「お金」「感情」「テクノロジー」の3つです。

    【現代社会の欲望の大別】
    ①「本能的欲求」:衣食住の欲求、異性の興味を引きたいという欲求、家族への愛情など、生物が持つ根源的な欲求。
    ②「金銭欲求」:そのまま稼ぎたいという欲求。
    ③「承認欲求」:社会で存在を認められたいという欲求。

    【持続的かつ自動的に発展していくような「経済システム」の共通点】no.465
    ①インセンティブ
    ②リアルタイム
    ③不確実性
    ④ヒエラルキー
    ⑤コミュニケーション

    コミュニケーションが弾力性のある接着剤だとすれば、世代を超えて引き継がれる共同幻想は、瞬間凍結させる液体窒素のようなものだと言えます。
    反対に言えば、「世界を変える」とは、前時代に塗り固められた社会の共同幻想を壊して、そこに新しい幻想を上書きする行為に他なりません。no.562

    【有機的なシステムの3要素】
    ①自発的な秩序の形成
    ②エネルギーの循環構造
    ③情報による秩序の強化

    経済も自然も脳も、いずれも膨大な個体で構成される有機的なネットワークであり、情報やエネルギーを交換しながら全体がまるで一つの生き物のような振る舞いをします。そして、情報やエネルギーが循環する過程で、構造を複雑化させて進化していきます。自然は土と海しかない状態から植物や生物が溢れる複雑な生態系へ。経済は貝殻を使っていた頃から、資本市場を形成し通貨は社会の中心へ。脳は赤ん坊の単純な脳から、複雑で高度な思考が可能な大人の脳に発達していきます。no.989

    世の中の膨大なデータが溢れたことで進んでいく「自動化」と、ネットワーク型社会に移行することで起きる「分散化」という2つの大きな流れは、今後の10年を考える上で非常に参考になります。
    そして、この二つが混ざった時に起こる「自然分散」というコンセプトが、多くの産業のビジネスモデルを覆すことになると私は思っています。

    ブロックチェーンなどの技術が中央集権的な多くの組織・事業・システムを分散化し、ディープラーニングなどの自動化技術が人間の代わりに全体を自動最適化するように動き、この自律分散型の仕組みが次世代の成功モデルとして普及していく可能性が高いです。no.1301

    【価値の3分類】no.1570
    ①有用性としての価値
    ②内面的な価値
    ③社会的な価値

    イギリスの作家ダグラス・アダムスが生前に面白い言葉を残しています。
    人間は、自分が生まれた時にすでに存在したテクノロジーを、自然な世界の一部と感じる。15歳から35歳の間に発明されたテクノロジーは、新しくエキサイティングなものと感じられ、35歳以降になって発明されたテクノロジーは、自然に反するものと感じられる。no.1994

    共感・熱狂・信頼・好意・感謝のような内面的な価値は、SNSといったネット上で爆発的な勢いで広まっています。今や誰もがスマホを持ち歩いてネットに常時接続しているので、人の熱量が「情報」として一瞬で伝播しやすい環境が出来上がっています。no.2143

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