- Amazon.co.jp ・電子書籍 (288ページ)
感想・レビュー・書評
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引き込まれるように一気に読んだ。テレビや動画を見たりしたより文章で書かれた記載の方がより迫力があった。田舎という特殊性はあるかもしれないが女性が直面する様々な問題に対して直球で記述してあり昭和生まれの私(男)として大いに考えさせられるものがあった。文庫本の著者あとがきにおいて“大変重苦しい大震災後を描いていますが日本の女性はまだまだ捨てたものではないと私なりの希望とメッセージを込めたつもりです。”との言葉には励まされた。
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言葉を失いながら読み進める。
限りなく事実に近い小説。
震災時の体験から始まり
避難所の生活、再建から取り残される女性たち
そういう部分が描かれている。
避難所におけるセクハラ、
上から目線のボランティアやリーダー
レイプ未遂
生理用品や緊急避妊薬の男性による配布
食事の準備
などなど
美談しかマスコミでは語られないけど
当事者でないと見えていないことは
たくさんある
そういうことに気づかされる。
そして、女性は自分の身を協力して
守らなければならない。
今後いつ来てもおかしくない震災。
それに備えて、各人が考えるためにも
お勧めしたい本。
私は震災のボランティアに行った。
ある程度混乱が収まってからだったため
避難所で悪い思いではない。
ボランティアでありながら自衛隊風呂にも
お相伴にあずかれた。そんな落ち着いた時期。
それでも、女性は固まって寝たし
トイレは複数で行くよう指示された。
夜通しの夜景団も組織されていた。
そういうことなんだと
改めて思う。