愛の為めに [青空文庫]

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  • 青空文庫
  • 新字新仮名
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  • ふと起こした親切心から、生後間もない赤ん坊を預かることになった夫婦。母親とは連絡が取れず、貧乏な上に夫は肺炎で寝込み、にっちもさっちも行かなくなった妻はとうとう探偵社に母親捜索の依頼を出す。それがきっかけで赤ん坊の両親が判明し、ついでに夫とその父親との和解も成立、肺炎も治ってやれめでたし。

    現代だったらすわ誘拐事件だと思うが、当時でもこんな話は有り得ないんじゃないか。自分の身一つままならないのに、半端な親切心など起こすから面倒なことになるのだ。って話。違うか。でも殺伐とした話ばかり読んでいると、全く犯罪がらみでないことにほっとする。

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著者プロフィール

1893年、滋賀県生まれ。本名・春田能為。1918年、東京帝大工学部化学科を卒業後、農商務省臨時窒素研究所技手となる。23年に雑誌『新趣味』の懸賞応募作「真珠塔の秘密」でデビューを果たし、以降、「琥珀のパイプ」(24)や「ニッケルの文鎮」(26)など理化学トリックを使った作品を数多く発表する。28年に窒素研究所技師を退任して専業作家となり、様々な分野へ創作活動の幅を広げていき、32年に新潮社の「新作探偵小説全集」へ書下ろした長編『姿なき怪盗』は代表作となった。33年から35年まで文藝家協会理事を、42年から44年にかけて日本文学報国会事務局総務部長を務める。44年10月から日本少国民文化協会事務局長に就任。1945年、公務で訪れた九州からの帰都途中、急性肺炎のため岡山県内の病院で死去。

「2020年 『甲賀三郎探偵小説選 Ⅳ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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