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第153回芥川賞候補を全部読んでみよう!

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ジャンル : / 小説・文芸

作成日 : 2015年12月10日

更新日 : 2015年12月10日

  • 芸人又吉直樹の受賞が話題となり、超ベストセラーになった第153回芥川賞ですが、果たしてその受賞は正しかったのか?と思いつき候補作を全部読んでみよう!という試みです。ランキングは多分に主観的評価で行うため、必ずしも芥川賞にふさわしいかどうかとはちょっと異なるのでご了承を。

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    MとΣ

    MとΣ

    内村薫風 2015年8月31日 Amazon.co.jpで見る Amazon.co.jp
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    (候補作:表題作「MとΣ」)
    候補作6作のうちでもっとも気に入ったのがこの作品。他作品を同時収録した短編集のため他の作品の評価に引き摺られる部分もあるのですが、阿部和重的歴史的出来事と個人的出来事を結びつける手法と、中原昌也的露悪的暴力が結びついた作風(こう書くとまるでオリジナリティが無いような印象になるかもしれませんが、作者は一個の作風を既に確立しているように感じます)は、芥川賞というよりも三島賞向きな気もします。いずれにせよ、候補作の中で読んでいて一番「ワクワク」したのはこの作品です。

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    デビュー作『指の骨』はイマイチ自分には魅力が分からないまま終わってしまったという印象だったのですが、この作品を読んでその評価を改めなければならないな、と感じました。
    戦中の病院の空気、徐々に失われていく妻の魂、様々な病人との交流。その圧巻の描写力には舌を巻きました。いわゆる「サナトリウム文学」には既に優れた作品がある、という理由が受賞を逃した理由のようですが、その理由でいうならば、どれだけの作品が果たして「オリジナリティ」を保持しているのか果たして疑問です。
    作者は二作続いて戦中を舞台としているので、その描写力で是非現代を描いて欲しいと思います。

  • 3
    火花

    火花

    又吉直樹 2015年3月11日 Amazon.co.jpで見る Amazon.co.jp
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    超話題作がここにランクイン。お笑い芸人という作者が挑んだ純文学、ということで、どうしても多少の色眼鏡がついてしまうのは仕方ないことでしょう。
    残念な点は、作者が主人公を「お笑い芸人」に設定したこと。ある意味作者のフィールドに無理やり世界を引っ張ってきているので、正当な評価をするというのはなかなか難しいのですが、それでも初めての小説でここまでのクオリティのものが書ける、というのはやはり才能を認めざるを得ないでしょう。その点で、この作品が賞を受賞したことに不満はありません。問題はここから先、作者がどれだけ作品を書き続けられるのかにかかっている気もします。芥川賞は受賞してそれっきり消えてしまう人も多いので、是非書き続けていって欲しいと思います。

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    同時受賞作。向こうにすっかり話題を持って行かれてしまっていると思いきや、作者の方が変な人で随分テレビに出てるので、結構とんとんな気がします(笑)
    内容としては現代避けられない問題になっている介護がテーマで、しかし(そういえば「介護入門」なんて受賞作もありましたね)、なかなか一筋縄でいかないのがさすが作者といったところ。死にたがりの祖父を死なせるべく色々と画策する主人公、そして実際死にたがっているのか分からない祖父の姿。就活し筋トレをする主人公、「スクラップ・アンド・ビルド」というタイトルは祖父のことか、主人公のことか。
    捻くれた設定が印象に残る佳作です。受賞にはもうちょっと弱いかなという気もするのですが…。

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    随分審査では良いところまでいったようなので、ここに書くのは多分に主観的評価です。
    自分はこういった作風、過去を想起して話が行ったり来たり、その意識の流れそのものを作品となす手法が、あまり好きではありません。やるならもう少し、個々のエピソードにインパクトがなければならないと思うのです。恐らく描写力が評価されたのかなとも思いますが、それもいまいち自分には伝え切らず。候補になるのも少し疑問に思う作品でした。

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    一番最近読んだのに、一番印象に残っていません。
    島本さんの作品自体は結構好きで、ぽろぽろと歯抜けに読んではいるのですが、この作品は話が散漫というか、どこに焦点を当てたいのか、誰に共感させたいのか、結局「自炊」行為とはなんだったのか(読み切らない本を自炊したところで一体何がしたかったのか?)など、様々な疑問の残る作品でした。最近の作品は読んでないのですが、どれもこんなぼんやりとした感じの作品なんでしょうか。この人は結婚してからあんまり良い作品を書かなくなってしまった気がします。

  • というわけで全6作のレビューでした。すべて読むのに(図書館の予約などの関係などもあり)半年近くかかってしまったのですが、なかなかに興味深い体験ができたように思います。やっぱり自分は芥川賞より三島賞の方が好きな人間なんだな。
    できることなら次回の候補作も全部読みたいなと思います。まあ、毎度自分の好きな作品はなかなか受賞せず歯がゆい思いをするのですが。

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