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文アルにはまって読んだ本

ひさんのまとめ

ひさんのまとめ

ジャンル : / 小説・文芸

作成日 : 2017年4月18日

更新日 : 2017年5月18日

  • DM|Mのゲーム「文|豪とアルケミ|スト」にはまったことがきっかけで読んだ本を集めました。自分用。

  • 中野重治、小林多喜二

  • ひさんのまとめ

    「未練は老醜のはじまりだね」

    『現代日本文学全集〈第38〉葉山嘉樹 小林多喜二 中野重治集 (1954年)』より引用

    • 引用ここから  未練、未練、未練。まったく僕は、未練がましくなつた。何にたいする未練か。萬事萬端べた一面の未練だ。家族の顔、見おろす生徒の顔、わが半生、何もかも未練だらけだ。老醜という言葉があつてわかつたつもりでいたが、どのへんから老醜がはじまるか考えてみたことはなかつた。未練が老醜のはじまりではないだろうか。 引用ここまで
    • 引用ここから  私は、高さだけからいえばテノルの聲をもつていて、バリトンやバスうたいには頭のあがらぬような畏敬の念(?)を抱いていた。 引用ここまで ー 381ページ
    • 引用ここから ああいう男たちの聲を機械仕掛けできいていて、私は何かの拍子に身も世もあらぬ思いをする瞬間があった。 引用ここまで ー 381ページ
    • 引用ここから 総じて低いうた聲が好きであつた 引用ここまで ー 381ページ
    • 引用ここから そういうなかで室生犀星の『抒情小曲集』を読んだのであった。
       それは実に不思議な本であつた。本というよりも一種の函のようなものであつた。絵とか、序文とか、覚え書とかいうものがいっぱいに詰まつていて、作者はこの本をつくるために馬鹿のように一心になり、読んでいるものにその神聖な馬鹿さがそのまま乗りうつってくる種類のものであつた。 引用ここまで ー 383ページ
    • 引用ここから 私は針でさされるようなおもいでで「詩を書きたい!」と思うのであった。 引用ここまで ー 385ページ
  • ひさんのまとめ

    「おまえは歌うな……」
    「赤ままの花……僕はその可憐さを歌うわけにはいかないんだ」
    「僕は嘆きたくない……」
    「ああ、僕は嘆かずにはいられないよ」

    『中野重治詩集 (岩波文庫)』より引用

    • 引用ここから おまえは歌うな
      おまえは赤ままの花やとんぼの羽根を歌うな 引用ここまで ー 74ページ
    • 引用ここから わたしは嘆きたくはない わたしは告発のために生まれたのでもない
      しかし行く手がすべて嘆きの種であるかぎり
      わたしは嘆かずにはいられない 告発せずにもいられない 引用ここまで ー 154ページ
  • 『梨の花 (1959年)』より引用

    • 引用ここから  良平は灰小舎の前へ行ってみた。梨の花は咲いていた。そしてそれがほんとに美しかった。絵の通りだった。何の変哲もない、白っぽい花、それが何で美しいんだろうと思ったがそれはそこで行きどまりになった。とにかく、灰小舎の前で、今まで一ぺんも、花が咲くということさえ気にしたことのなかった梨の花が美しく咲いていた。 引用ここまで ー 269ページ
    • 引用ここから  いつやらはあんなにきれいに見えたのがーーあの時は、それまで美しいなんと思っても見たことがなかったのが、『日本少年』の口絵そっくりに美しく見えておどろいたのだったがーー今日はちっとも美しいと思えない。咲いているのはわかる。花だから穢くはない。しかしただそれだけで、きたなくもないが美しくはちっとも見えない。 引用ここまで ー 302ページ
  • 永井荷風

  • 『現代日本文学全集〈第16〉永井荷風集 (1956年)』より引用

    • 引用ここから わたくしは、炎暑の時節いかに渇する時と雖、氷を入れた淡水の外冷いものは一切口にしない。冷水も成るべく之を避け夏も冬と変りなく熱い茶か珈琲を飲む。 引用ここまで
    • 引用ここから 紅茶と珈琲とはその味の半は香気に在るので、若し氷で冷却すれば香気は全く消失せてしまふ。 引用ここまで
    • 引用ここから 鴻雁は空を行く時列をつくつておのれを護ることに努めてゐるが、鶯は幽谷を出でて喬木に遷らんとする時、群もなさず列をもつくらない。然も猶鴻雁は猟者の砲火を逃るゝことができないではないか。結社は必ずしも身を守る道とは言へない。 引用ここまで
    • 引用ここから 谷崎君来書。細雪続稿執筆中なりと云。 引用ここまで ー 379ページ
    • 引用ここから 心何とも知れず落ちつかねば、食後秘蔵せし珈琲をわかし砂糖惜し気もなく入れ、パイプにこれも秘蔵の西洋莨をつめ徐に烟を喫す。若しもの場合にもこの世に思残すこと無からしめんとてなり。 引用ここまで ー 382ページ
    • 引用ここから 已むことを得ず手づからシヤベル取りしが、手馴れぬ力役に疲労困憊するのみ。 引用ここまで ー 382ページ
    • 引用ここから 隣組の媼葡萄酒の配給ありしとて一壜を持ち来れり(金貮圓五拾銭)。味ひて見るに葡萄の実をしぼりたるのみ、酸味甚しく殆ど口にしがたし。醸造の法を知らずして猥に酒を造らむとするなり。外国の事情を審にせずして戦を開くの愚なるに似たり。 引用ここまで ー 382ページ
    • 引用ここから 銭湯のこと何くれとなく思出るに、もとより湯殿の設ある家に生れし身なれば、町の銭湯は車夫馬丁の汗を流すところとのみ思ひゐたりしに、二十のことより吉原通ひを覚え通だの意気だのといふ事に浮身をやつすやうになりて、居続けの朝も午近く、女の半纏借りて寝間着の上に引掛け、われこそ天下一の色男と言はぬばかりの顔して、京町二丁目裏の黑助湯といふに行きしこそ、思返せば銭湯に入りし初めなるべけれ。 引用ここまで ー 383ページ
    • 引用ここから 五叟の兒灰の中より掘り出せしものを示す。手に取りて見るに、谷崎君が贈られし所の断腸亭の印、楽焼の茶碗に先考來靑先生が賞雨茅屋と題せしもの。又鷲津毅堂先生の日常手にせられし煙管なり。罹災の紀念、之にまさるものなし。此の三品いづれもいさゝかの破損なきは奇なりと謂ふべし。 引用ここまで ー 384ページ
  • ひさんのまとめ

    「詭弁はよせ、つまらんパラドックスは自分を縛るだけだ」
    「文学の神髄の一つは、フィクションだ」
    「文学の真髄のもう一つは、実験的な遊戯だ」
    (※p.156引用「彼等」…自然主義作家のこと)

    『現代日本文学全集〈第68〉永井荷風集 (1958年)』より引用

    • 引用ここから 「詭辯はよし給へ。つまらんパラドックスは自分で自分を不幸にするやうなものだ。」 引用ここまで ー 83ページ
    • 引用ここから 自分は何故一生涯巴里に居られないのであらう。何故佛蘭西に生まれなかつたのであらうと、自分の運命を憤るよりは果敢く思ふのであつた。 引用ここまで ー 100ページ
    • 引用ここから  フランス!あゝフランス! 引用ここまで ー 101ページ
    • 引用ここから 然し兎に角、社會の何物にも捉れず、花さけば其の下に憩ひ、月よければ夜を徹してゞも水の流れと共に河岸を歩む。此の自由、此の放浪は富にも名譽にも何物にも換へがたいではないか。 引用ここまで ー 138ページ
    • 引用ここから  私は唯だ「形」を愛する美術家として生きたいのだ。私の眼には善も惡もない。私は世のあらゆる動くもの、匂ふもの、色あるもの、響くものに對して、無限の感動を覺え、無限の快樂を以て其れ等を歌つて居たいのだ。 引用ここまで ー 139ページ
    • 引用ここから 自分は恰も姑の不平を訴へる若い嫁のやうに、來訪者の顔を見るや否や、旣に此れまで幾度となく聞かした歸朝後の不平、日本の生活の不便を繰返して話した。 引用ここまで ー 151ページ
    • 引用ここから 彼等は美辭麗句を連ねて微妙の思想を現はす事を虚僞だとか遊戯だとか云つて此れを卑むらしく思はれるが、文學の眞髓はつまる處虚僞と遊戯この二つより外にはない。其れを卑むならば、寧ろ文學に關與はらぬ方がよいのである。 引用ここまで ー 156ページ
    • 引用ここから  自分はフロツクコオトに久振りのシルクハツトを冠り、車を霞ヶ關に走した。 引用ここまで ー 162ページ
    • 引用ここから  人並はづれて丈が高い上にわたしはいつも日和下駄をはき蝙蝠傘を持つて歩く。いかに好く晴れた日でも日和下駄に蝙蝠傘でなければ安心がならぬ。此は年中濕氣の多い東京の天氣に對して全然信用を置かぬからである。 引用ここまで ー 377ページ
  • 『永井荷風 ひとり暮らしの贅沢 (とんぼの本)』より引用

    • 引用ここから 一 好きな色は? 青、薄墨もよし。
      二 好きな花は? 水草の花。
      三 好きな樹木は? 柳。
      四 好きな季節は? 春夏秋冬ともによし。 引用ここまで ー 22ページ
    • 引用ここから 鰻の蒲焼き、虎屋の羊羹、玉木屋の味噌佃煮、風月堂のサンドイッチ、駒形おいも屋の牡丹餅、葡萄酒、バター、いずれも荷風の好物ばかり。 引用ここまで ー 42ページ
    • 引用ここから 酒は少しも飲まぬ。菓子は良く食ふ。殊に食事の後で食ふ事が多い。それも「ねぢんぼう」とか大福とか金つばとか云ふやうな下等な駄菓子類が好きである。
      『文士の生活』より 引用ここまで ー 56ページ
  • 太宰治

  • ひさんのまとめ

    「騙される人より、騙す人が、数十倍苦しいさ」

    『もの思う葦 (新潮文庫)』より引用

    • 引用ここから  太宰治は簡単である。ほめればいい。「太宰治は、そのまま『自然』だ。」とほめてやれ。 引用ここまで ー 76ページ
    • 引用ここから  いよいよだめだ。これでおしまいだ。おゆるし下さい。私は小説を書きたいのです。 引用ここまで ー 83ページ
    • 引用ここから 庭の隅、桃の花が咲いた。 引用ここまで ー 84ページ
    • 引用ここから  だまされる人よりも、だます人のほうが、数十倍くるしいさ。地獄に落ちるのだからね。 引用ここまで ー 136ページ
    • 引用ここから 愛するという事は、どんな事だか、私にはまだ、わからない。めったに使えない言葉のような気がする。 引用ここまで ー 150ページ
    • 引用ここから 私は無頼派です。束縛に反抗します。時を得顔のものを嘲笑します。 引用ここまで ー 166ページ
    • 引用ここから 織田君! 君は、よくやった。 引用ここまで ー 238ページ
    • 引用ここから  君について、うんざりしていることは、もう一つある。それは芥川の苦悩がまるで解っていないことである。
       日陰者の苦悶。
       弱さ。
       聖書。
       生活の恐怖。
       敗者の祈り。 引用ここまで ー 308ページ
  • 芥川龍之介

  • ひさんのまとめ

    「視界の隅で歯車が蠢いているんだけど」
    「僕はもうこの先を書き続ける力を持っていない……」
    「誰か、僕が眠っている内にそっと絞め殺してくれる者はいないか」

    『歯車・或阿呆の一生 (1963年) (新潮文庫)』より引用

    • 引用ここから のみならず僕の視野のうちに妙なものを見つけ出した。妙なものを?――というのは絶えずまわっている半透明の歯車だつた。僕はかう云ふ経験を前にも何度か持ち合せていた。歯車は次第に数を殖やし、半ば僕の視野を塞いでしまう、が、それも長いことではない、暫らくの後には消え失せる代りに今度は頭痛を感じはじめる、――それはいつも同じことだtった。 引用ここまで ー 40ページ
    • 引用ここから 僕の右の目はもう一度半透明の歯車を感じ出した。歯車はやはりまわりながら、次第に数を殖やして行った。僕は頭痛のはじまることを恐れ、枕もとに本を置いたまま、○・八グラムのヴェロナァルを嚥み、とにかくぐっすりと眠ることにした。 引用ここまで ー 61ページ
    • 引用ここから ――僕はもうこの先を書きつづける力を持っていない。こういう気もちの中に生きているのは何とも言われない苦痛である。誰か僕の眠っているうちにそっと絞め殺してくれるものはないか? 引用ここまで ー 86ページ

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