「文芸あねもね」豊島ミホ・山本文緒ら9人の人気作家によるチャリティ電子書籍

この度、山本文緒さんをはじめとする、人気のエンタメ系女性作家10名による、チャリティ同人誌「文芸あねもね」がパブーの電子書籍として公開されました!この本は、すべて作家さんたちが一から企画・編集までを手がけられたもので、作品は、表紙イラストも含めてすべて書き下ろしです。

ひとりひとりの思いがぎゅっとつまった、宝物のような本に仕上がっております。
そんな「文芸あねもね」の魅力をどーんとお届けすべく、作家のみなさまへインタビューを行いました!

チャリティ同人誌「文芸あねもね」

「文芸あねもね」は、電子書籍サービス「ブクログのパブー」で作成・販売されています。

文芸あねもねについてお聞きしました。

チャリティ同人誌「文芸あねもね」について

今回の「文芸あねもね」を企画された経緯について教えてください。

吉川トリコ : 同人誌の企画を立てたのが震災の直後で、ならばチャリティにしましょう、では経費のかからない電子書籍にしましょう、と流れるようにいまの形でいくことが決まりました。
何年か前から一部のメンバーのあいだで「同人誌を作りたいね」という話があったので、メンバー集めには苦労しませんでした。

たくさんみどころがあると思うのですが、「ここに注目してほしい!」というところを教えてください。

三日月拓 : それはもう、一遍一遍の小説です。中身に大いに自信があります。
それと、デザインもとてもすてきです。とくに女性のみなさまは、そのあたりも大いに楽しんでいただけることと思います。

今回、作家のみなさんが自ら企画・編集・プロモーションまで、一から本作りをされたわけですが、何か感じたことがありましたら教えてください。

豊島ミホ : 私は複数の人間で何かに取り組むという経験がほぼ初めてで、とても新鮮でした。自分ひとりだとやっぱり、慣れていないことからは逃げようとしてしまうし、 小さくまとめる方向に行きがちなのですが、自分が苦手で避けたいような分野を、他のメンバーがどんっとやってくれて、 話のスケールが大きくなったり……(そもそもこの企画は私が言い出しっぺではありません)。
複数の人間で行うことは、ひとりの人間ができることより確実に多いんだな〜ということを、最近しみじみと感じています。

電子書籍について

普段、電子書籍を読まれますか?

豊島ミホ : 今まではあまり電子書籍に親しんでいなかったのですが、先日iPadを注文しました!
英語の勉強をするために、子ども向けの洋書などを安く買えたらいいなと思っています。 日本語の本で言うと、単に書店にあるものの電子版というのではなくて、 電子書籍でしか流通しないもの(紙の出版だと赤字が出るから刷れないような、マニアックなもの)が生まれてきたら、面白いだろうなと思っています。小説も含めて。

これからも電子書籍を作りたいと思われますか?

豊島ミホ : さきほどの回答とかぶりますが、私は個人的に、流通や保管、印刷のコストがかからない電子書籍に期待しています。
いっぽうで、まだ環境が整わないためか、書く側にとっては今のところ、電子出版というのは(ウェブコンテンツなども含め)紙に比べて手取りのお金が少なくなるという問題があります。 作家が「仕事」として電子書籍の制作をするのはまだまだ厳しそうです。でも、趣味のミニコミみたいなものを作るのは楽しそうですね。

作家のみなさんの交流・震災の影響について

今回の本は、「女による女のためのR-18文学賞」を受賞された作家さんが中心となって作成されていますが、みなさんは以前から交流があったのですか?

吉川トリコ : 「女による女のためのR-18文学賞」は特殊な賞です。女性限定の官能小説公募新人賞というコンセプトもそうですが、授賞パーティーがこぢんまりしていて家庭的。 歴代受賞者は毎年パーティーに招待されるので、メンバーとはそこで出会いました。

メンバーの写真

なにしろ特殊な賞ゆえ、他賞出身の女性作家さんたちが正統派アイドルなら我らはヨゴレ仕事も厭わないおっぱいまるだしグラビアアイドル、 「文芸界に咲いたどくだみの花」ぐらいの心持ちでいるので、すねに傷持つもの同士、親しくなるのに時間はかかりませんでした。
地方で暮らしているものが多いため、普段の交流はインターネットが主となっていますが、最近では年に一度、温泉旅行に行ったりなんかもしています。

写真 / 中央・山本文緒、後ろ左から南綾子、宮木あや子、彩瀬まる
撮影 / ホンゴユウジ
全メンバーの紹介はこちら»

震災前と震災後で、考え方や創作活動に何か影響はありましたか?

三日月拓 : 結果的には、あまりないのではないかと思っています。
震災直後は、この巨大すぎる事実を目の前にしてフィクションなんて必要あるのだろうか、と小説を書くことの意味を疑いました。疑いながらも、 誘われるまま「文芸あねもね」への参加を決め、けれど書き始めてみると案外すんなりと書けました。書いているときの気持ちも、書きあがった作品も、 とくに影響をかんじられるものではありませんでした。いま書いているべつの作品も、やっぱり同じようなかんじで書き進んでいます。

これは単に、わたしが住んでいる場所が被災地から離れているからかもしれません。だったら、このまま影響のないものを書いていきたい、と思います。 小説というのは、生きていくうえで必要不可欠なものではありません。 必要不可欠でない、影響を受けていないものが、まずは被災地から離れた場所から少しずつ増えていけばいいなと思います。
必要不可欠でない、影響を受けていないものでも、たくさんのかたがお買い上げくださる日本だといいな、と思います。

今後の活動・読者へのメッセージ

今後の活動予定について教えてください。

吉川トリコ : 第二弾、第三弾と続いていくのか、ということについてはまだ未定です。
今回できあがったものにメンバー一同、非常に満足しておりますので、できることならこの一冊を長くたくさんの人に読んでもらいたいと考えています。 これからしばらくはメンバー一丸となって営業活動に励んでいく予定です。

最後に、読者の方へのメッセージをお願いします。

三日月拓 : この本が、一人でも多くの方にお買い上げいただきお読みいただけることを、参加作家一同こころより願っています。どうぞお買い上げよろしくおねがいいたします。

チャリティ同人誌「文芸あねもね」

文芸あねもね

価格 : 380円(売上金の全額を日本赤十字社に寄付)
販売形式 : WEB / PDF
執筆者 : 彩瀬まる 豊島ミホ 蛭田亜紗子 三日月拓
南綾子 宮木あや子 山内マリコ 山本文緒
柚木麻子 吉川トリコ [五十音順]
表紙イラスト : さやか
デザイン : 山口由美子
公式ブログ : http://charity-d.jugem.jp/
公式twitter : @bungei_anemone
購入ガイド : 蛭田亜紗子さんによる購入&閲覧ガイド
「文芸あねもね」購入はこちらから
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参加者プロフィール枠 [五十音順]

彩瀬まる(あやせ・まる)

1986年千葉県生まれ。2010年『花に眩む』で第9回女による女のためのR-18文学賞読者賞受賞。『川と星−東日本大震災に遭って−』が電子書籍で発売中。

さやか

イラストレーター。2004年、TIS公募 学生・アマチュア部門銅賞受賞。文芸書の表紙画・挿画などを中心に活躍。表紙を担当した書籍に辻村深月『本日は大安なり』吉屋信子『花物語』など。

豊島ミホ(としま・みほ)

1982年秋田県生まれ。2002年『青空チェリー』で第1回女による女のためのR-18文学賞読者賞受賞。最新刊は『ぽろぽろドール』(幻冬舎文庫/2011)

蛭田亜紗子(ひるた・あさこ)

1979年北海道生まれ。2008年『自縄自縛の二乗』で第7回女による女のためのR-18文学賞大賞受賞。最新刊は改題した受賞作を含む短編小説集『自縄自縛の私』(新潮社/2010)

三日月拓(みかづき・ひらく)

1977年大阪府生まれ。2007年『シーズンザンダースプリン♪』で第6回女による女のためのR-18文学賞優秀賞受賞。受賞作が電子書籍で発売中。

南綾子(みなみ・あやこ)

1981年愛知県生まれ。2005年『夏がおわる』で第4回女による女のためのR-18文学賞大賞受賞。最新刊は『夜を駆けるバージン』(光文社文庫/2011)

宮木あや子(みやぎ・あやこ)

1976年神奈川県生まれ。2006年『花宵道中』で第5回女による女のためのR-18文学賞大賞・読者賞受賞。最新刊は『憧憬☆カトマンズ』(日本経済新聞出版社/2011)『雨の塔』(集英社文庫/2011)

山内マリコ(やまうち・まりこ)

1980年富山県生まれ。2008年『16歳はセックスの齢』で第7回女による女のためのR-18文学賞読者賞受賞。改題した受賞作『In your dreams.』電子書籍で発売中。

山口由美子(やまぐち・ゆみこ)

神奈川県生まれ、大分県在住。デザイナー。2006年、日本観光ポスターコンクール銀賞受賞。2010年よりフリーランスにて活動。はらん名義でニットアクセサリー、イラストレーションなども活動中。

山本文緒(やまもと・ふみお)

1962年神奈川県生まれ。1987年『プレミアム・プールの日々』でコバルト・ノベル大賞佳作受賞。1999年『恋愛中毒』で第20回吉川英治文学新人賞受賞。2001年『プラナリア』で第124回直木賞受賞。最新刊は『カウントダウン』(光文社/2010)『ひとり上手な結婚』(講談社/2010)

柚木麻子(ゆずき・あさこ)

1981年東京都生まれ。2008年『フォーゲットミー、ノットブルー』で第88回オール讀物新人賞受賞。最新刊は受賞作を含む短篇集『終点のあの子』(文藝春秋/2010)

吉川トリコ(よしかわ・とりこ)

1977年生まれ。2004年『ねむりひめ』で第3回女による女のためのR-18文学賞大賞・読者賞受賞。最新刊は『少女病』(光文社/2011)『夢見るころはすぎない』(集英社文庫/2011)

主な告知が掲載された・掲載が決定している媒体

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