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日本を代表する詩人、谷川俊太郎と、2014年6月公開の『渇き。』で映画デビュー、注目の若手女優、小松菜奈。
年齢差65歳のおふたりが、写真詩集で夢の共演を果たしました。
仕掛人は谷川俊太郎さんの孫でありスタイリストの谷川夢佳さんと、フォトグラファーのtsukaoさん。
ブクログでは『雪の国の白雪姫』の刊行を記念して、谷川夢佳さんとtsukaoさんに『雪の国の白雪姫』の制作秘話や、冬の谷川山荘での撮影中のエピソード、おふたりの意外な出会いなどを伺いました。
さらに、ブクログユーザー歴6年という谷川夢佳さんに、大切にしている本や、本についてのエピソードを語ってもらいました。最後には、谷川夢佳さんの公式本棚もご紹介しています。

スタイリスト 谷川夢佳

1991年生まれ。書籍、CM、CDジャケットなどの分野で活動。2010年アクセサリーブランド「Yumeka」を立ち上げる。写真詩集『雪の国の白雪姫』では企画とスタイリングを担当。ウェブや雑誌のコラム連載、絵本のテキストを執筆するなど、文筆家としても活動中。谷川俊太郎さんの孫であり、谷川賢作さんの娘。

フォトグラファー tsukao

神戸大学卒業後、菅原一剛氏に師事。2006年独立。広告、音楽、雑誌など幅広く活動。著書に『東京空気公園』(主婦の友社)『うたかた まんがで読む谷川俊太郎』(プレビジョン/角川)など。『雪の国の白雪姫』では写真と映像を担当。海外を旅しながら撮る作品も多い。宝物探しのように、愛すべき瞬間を撮って集めている。

『雪の国の白雪姫』ができるまで

まず、この本の出版のきっかけを教えてください。

谷川夢佳(以下、夢佳):出版のきっかけ…最初から話すと長くなるのですが(笑)。まず、tsukaoさんとは雑誌『spoon.』の女子会で知り合いまして、そこで、「一緒に作品撮りをしようよ!」と声をかけてくださったのが初対面でした。ふたりとも『spoon.』の誌面で活動していたので、お互いの作品もみたりしていて、私もぜひお願いしたかったので、一緒に撮影することになり。

tsukao : そうそう。私は作品撮りもできるような若いスタイリストさんを探していて。お互い大森伃佑子さんのスタイリングが好き、ということでぜひ作品撮りをしようと。

夢佳 : そうやって色々打ち合わせを重ねて、はじめて撮影したのが『〈どこかの森〉のアリス』の作品たちです。

tsukao : 初めての作品撮りだったのに、『別冊spoon.』でいきなり40ページ特集してくださったんです。

夢佳 : 最初、撮影場所を色々検討していた時に、都内の公園や緑地だと規制が厳しくて大変…ということで、良い環境でのびのび作りたいなあ、と思って、あ、北軽井沢いいかも…?と。

tsukao : 場所どこにする?と考えていたら、夢佳さんが「良かったらうちの別荘でいかがですか?」と。そんなのぜひぜひにー!行きたい〜!ということで。

夢佳 : tsukaoさんのインタビューを読んでいて、古い大正時代のレンズを今のデジカメに付けて撮影してるって書いてあって、「だから光が綺麗なんだ!」と。北軽井沢の自然が大好きだったので、それをtsukaoさんに撮ってもらえたら本当に素敵だなあって思って!

tsukao : モデルさんやヘアメイクさんに「北軽井沢に避暑に行かない?ついでにちょっと撮影しない?」と言って誘って。

夢佳 : そう。山川未央ちゃんも、ちょっと俊太郎さんと一緒に避暑行かない?みたいな…(笑)。

tsukao : 私もすっかり避暑気分で、ワンピースしか持って行ってなかったのに、結局2泊3日?フルフルで撮影(笑)

夢佳 : 夏は、家族で毎年遊びに行くので、家族や親戚+撮影チームってメンバーで、かなり賑やかで楽しかったです〜!

tsukao : そうなんです。行ってみたら本当に素敵な場所で、ここも撮りたいあそこも撮りたい、ってなっていって、結局、用意した衣装だけでなく、一緒に行った女の子たちの私服を脱がせて(笑)スタイリングに使ってもらって撮りました。

今回の『雪の国の白雪姫』も出版が決まる前に撮影が始まったんですよね。また一緒に本を作ろう!と決断したのはどなただったのですか?

夢佳 : 自然と、みんな、冬バージョンも作りたいねって。

tsukao : 本当は、『〈どこかの森〉のアリス』を出すときに、春夏秋冬のアルバムみたいにしたいね、って話していて。

夢佳 : そう。夏バージョンを撮影してる時から徐々に、季節のアルバムにしたい…と。妄想はどこまでも自由なので。

まさにその冬バージョンが『雪の国の白雪姫』ですね!詩と写真をマッチングさせるというアイデアは、どこから生まれたのですか?

tsukao : これは夏バージョン(『〈どこかの森〉のアリス』)の時なのですが、私たちの撮影風景を、谷川俊太郎さんが見ていてくださって。「面白そうだね、何やってるの?」みたいな感じで…。

夢佳 : 仲間に入れてほしそうな感じでしたよね?

tsukao : うんうん(笑)。

夢佳 : 「写真をみて、詩を書いてくださいませんか…?」と、なんか、そう言ってほしい感じで(俊太郎さんから)見られていた気がしたんです(笑)。だから、今ならいける!と思って頼みました。

tsukao : 夢佳ちゃんじゃないと頼めないよね(笑)。

夢佳 : 翌朝、一枚のA4の紙がすっと提出されまして、みんなで「きゃー!」って!

tsukao : 信じられないくらい素敵な詩が、一晩で出来上がっていたんです。私たちの撮った写真を見て、作ってくださった詩が本当に嬉しくて。

夢佳 : 自分の作品に詩を書いてもらうって、考えてみると初めてで、すごく嬉しかったし、写真に寄り添いつつ、写真の世界を広げてくれる感じで…。

tsukao : 感動ですよね。

夢佳 : これで、絶対形にしなきゃって気持ちが強まりましたね。撮影場所も谷川家の原点と言える場所で、写真と詩を組み合わせるっていうのはとても自然な流れでした。

tsukao : それで、東京に帰ってからありったけの俊太郎さんの本を取り寄せて、写真に合いそうな詩を探して。

夢佳 : tsukaoさん宅に大量の詩集が…!図書館で借りてくださってて。

tsukao : 一時期はタワーになってましたね(笑)。買ったのもあるけれど、古いものは図書館が充実してました。

夢佳 : tsukaoさんがピックアップしてくれた詩や、私も好きな詩を提案したりして、写真と組み合わせて行きました。

tsukao : 最初のイメージブックです。

夢佳 : tsukaoさんの編集力が素晴らしくて感動しました…!一冊目も二冊目も、ベースを作られたのはtsukaoさんです。

tsukao : なんとかいいものにしようと必死でしたよね(笑)。

夢佳 : いつも必死でした(笑)。その分本当に良い形になったし、宝物です。

詩の選定もおふたりでされたんですね!

夢佳 : ふたりがメインで作り、祖父にも見てもらって、こんな詩もあるよって出してもらったりしながら。

tsukao : 最初にざくっと私が詩の選定ふくめ全体像を作って、それを見ながら夢佳さんと話し合って、谷川家のみなさんにも見て頂いて。

夢佳 : 『雪の国の白雪姫』では、(撮影した)写真を見せたら、雪の詩を祖父が集めてくれていて、それもかなり入れてますね。

tsukao : 冬や雪に合いそうな詩を選んでくださいました。

どんな方を読者として想定していましたか?

夢佳 : ターゲットはあえて絞りたくなくて、あまり意識してなかったです。もちろん、中心となる層はいますが。可愛いものが好きな女性と、美しい詩や写真が好きな方とか。逆に祖父のファンにも写真との世界を見てもらいたいし、(小松)菜奈ちゃんファンの若い女性たちにも、詩に親しんでもらえたらいいなって。

この本の一番のおすすめポイントを教えてください!

夢佳 : 難しいですね…!見所がありすぎて(笑)。

tsukao : いちばん。うーん。写真詩集なのに、特典で映像詩もみれるんです。そして(詩の)朗読が谷川俊太郎さんと小松菜奈さんご本人!

夢佳 : そう、映像もあるんです!でも、どの角度からみても、本当に美しくてもらったら嬉しい本だと思います。超豪華ですよね。

tsukao : 豪華です!

夢佳 : 写真、詩、映像、音楽、朗読、装丁…色んな角度から、何度も楽しめる本です。もちろんスタイリングも。

tsukao : そう、映像の音楽は谷川賢作さん(谷川俊太郎さんの息子であり、夢佳さんの父。ピアニスト/作曲家。)です!

イラスト : 井ノ上豪
雪の国の白雪姫

雪の国の白雪姫

著者 : 谷川俊太郎 小松菜奈 / 出版社 : PARCO出版

日本を代表する詩人、谷川俊太郎と、2014年6月公開の『渇き。』で映画デビュー、注目の若手女優、小松菜奈。
2012年冬の北軽井沢〈谷川山荘〉を舞台に紡がれた物語。夢の共演を贅沢に楽しめる、写真詩集。
特典動画:「13篇のショートムービー+『雪の国の白雪姫』 朗読:谷川俊太郎/小松菜奈」つき。

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