7番房の奇跡 [DVD]

監督 : イ・ファンギョン 
出演 : リュ・スンリョン  パク・シネ  カル・ソウォン  チョン・ジニョン  オ・ダルス 
  • TCエンタテインメント
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感想 : 24
4

いろんな意味ですごい映画でした。

知的障害を持った父ヨングと娘のイェスンは仲のいい親子。
今度お給料が出たら、セーラームーンのランドセルを買うことを楽しみにしている。
ところが彼らの目の前で、最後の一つが売れてしまった。
「これはイェスンのランドセルだ!」と客に掴みかかるヨングだが、逆に殴り飛ばされてしまう。

そのランドセルを買った女の子が殺される。父親は警察庁長官。
警察の威信にかけても素早い解決をしなければならない。
少女の死体のそばにいたヨングは逮捕されてしまうが、彼は決してやっていないと言う。

同じ房に入っている男と達は最初ヨングに辛く当たる。
刑務所の保安課長も、最初は厳しいだけの男だった。
が、純真でまっすぐな心のヨングはいつの間にか周囲の人たちに愛され、離れ離れになったヨングとイェスンが会えるように、力を貸してくれるのだ。

ストーリーだけ見たら、お涙ちょうだいの、ご都合主義の、通俗映画のようである。
で、確かにお涙ちょうだいの、ご都合主義の、通俗映画なのだけど、これが素直に心にしみてくる。

そして、この映画は深い哀しみをたたえているのに、ものすごく笑える映画でもある。
みんなが必死になればなるほど、おかしくておかしくてしょうがない。
そもそも刑務所の房が、保育園の教室のようにかわいいのよ。
韓国の刑務所ってそうなの?

そして、いろいろ手を尽くした結果だということはわかるけど、イェスンが何度も父に会いに刑務所に潜り込むのが…おかしいでしょ?
そんなこと普通出来ないでしょ?
でも、見ている間は違和感ないのよね。みんな一生懸命だから。

特にイェスンの役をやった子が素晴らしい。
健気で愛らしくて賢いイェスンにぴったり。

さすがにそりゃないよと笑った気球のシーン以降、もう泣きっぱなし。
ヨングが考えているのはイェスンの幸せだけ。
追い詰められたヨングにはもう、選択肢なんて残っていなくて。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2017年5月20日
読了日 : 2017年5月20日
本棚登録日 : 2017年5月20日

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