久しぶりに読ませる本に出会った。
性と暴力が、とある煽り文を読み、いろいろなことを想像しつつ購入したが、思ったより事件の内容自体はライト。だがこのわたしのこの、読む前にした想像というものは、そのまま物語内で解放された主人公が浴びた周りの人の視線、その視線に含まれた、ある一般的とも言える想像と同じものなのだろうと思った(「景子ちゃんは男の人にむりやりいやらしいことをされた、とお母さんが言ってました。」)。
いくつかの謎が明かされぬままに、この物語は終わる。
想像で始まり、想像で終わる物語。どう読み解いていくかは自分次第。しかしその自分なりの解釈は真相が明かされない限り、周りの人の視線とその想像と同じであることを、わたしたちは忘れてはいけない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年12月17日
- 読了日 : 2015年12月15日
- 本棚登録日 : 2015年11月27日
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