信長と信忠

著者 :
  • 毎日新聞社 (2009年11月20日発売)
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感想 : 10
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いい作品だ!自分の中での謎がほんの少しだけ溶けたような気がした。信長率いる織田軍団の中で本当の力を計り知れない人物がいた。伊勢長島の戦闘後の父と子の会見で白装束に身を包み切腹の準備をしていた愚将として存在していたり、武田の滅亡戦では武田のお株を奪う早きこと風の如しであったりと本当に力が測りきれなかった。

「信長と信忠」

秋山信友。武田24将に数えられる猛将である。説得により開城した岩村城。その秋山が守る岩村城を信忠は5ヶ月を要しただけで陥としていた。信友が落としきれずに説得により開城させた城をである。武田の最前線を守る男をである。その後も雜賀攻めや信貴山城の戦い、高遠城を陥とすなどと、これだけ攻城戦に強かった武将を僕は知らない。

特に岩村城や高遠の城に関して、信長自体は無関係で自分の力で陥としている。現代の世で信忠の力不足説は当たり前のように出ているが、織田政権は信長が完成させるのではなく、信忠が引き継いで真の一枚岩となり完成されたものではないかと思う。

久しぶりに面白い本でした!
  

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 織田信長
感想投稿日 : 2015年3月13日
読了日 : 2015年3月11日
本棚登録日 : 2015年3月11日

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