読後に震えるような感動を覚える作品には、なかなか出会えない。この作品がまさにその一つである。
上巻の感想にも書いたのだが、財閥系大企業のコンプライアンスに深く斬り込んだ傑作小説。赤松という熱血漢の愚直な社長が率いる中小企業と財閥系大企業の闘いが、学校、警察、出版社、銀行をも巻き込み、ダイナミックに描かれている。
赤松の勝利も嬉しいのだが、事件を巡る被害者遺族、赤松の家族、赤松運送社員の大きな変貌も非常に嬉しかった。
また、逆の見方をすれば、品質上の大きな欠陥を隠蔽しようとする大企業の失墜の過程も非常に興味深いものであった。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本
- 感想投稿日 : 2013年7月17日
- 読了日 : 2013年7月17日
- 本棚登録日 : 2013年7月16日
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