魔性の子 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1991年9月30日発売)
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本棚登録 : 6062
感想 : 652

自分への影響が大きすぎる作品その2。
魔性の子の小野さんの文体がとても好み。軽い文体でもなく、重い文体でもなく、華やかでもなく、地味すぎることもなく、きれいにまとまっていると思う。
広瀬と高里も魅力的なのだけれど、広瀬の欺瞞を暴く後藤の言葉がすごく好き。自分(人間全て)の本性は醜悪なのだと認めないのと、認めるのと、結果的に何も変わらないのかもしれないけれど、わたしは自分のエゴを見つめていたい。(そして他人のエゴを暴きたい。笑)
高里が最後に広瀬に道標を残していってくれるのがなんとも言えない余韻になる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2014年5月5日
読了日 : 2014年5月5日
本棚登録日 : 2014年4月27日

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