昔TVCMで、カヌーに犬を乗せ、悠々と川を下る人がいた。何のCMだったかな?その犬の名はガクと言い、カヌーを漕いでいたのは、野田さんだった。
アタシは、当時、犬にもカヌーにも、そういう生活にも全く興味もなく、ただ変わった人もいるもんだ。。くらいにしか思っていなかったのだけれど、今、思えば何年も前に、今のストレス社会に住む人々が憧れるような生活を既にしていたのが 野田さんだったのだ。
この野田さんが書いた ご本人曰く カヌー犬ガクだけにテーマを絞って書いた最初で最後の小説『ともに彷徨いてあり』(文芸春秋)を読んだ。ガクとの出会いから訣れまでが書かれている。今、自分も犬を飼って読むと、こういう本は本当に楽しく、ガクと野田さんとの生活は羨ましく、憧れだ。
野田さんと犬ガクの名前の元となる、少年岳(ガク)くんの父、ガクの養父の椎名誠さんとの出会いもこの本には出てくる。椎名さんも大好きだ。たしか『ガクの冒険』という映画もあったが、見ておけばよかったなぁ。今じゃなかなか見られない。見たいなぁ。椎名さん主催の『ホネ・フィルム』も残念ながら解散してしまったらしいし。
『カヌー犬・ガク写真集 しあわせな日々』(小学館)も合わせて読むと、野田さん、ガクがどんなしあわせな日々を過ごしてきたかがちょっとだけ覗ける。犬と人間の本当にいい関係がそこにある。
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カテゴリ:
犬系
- 感想投稿日 : 2005年9月28日
- 本棚登録日 : 2005年9月28日
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