レビュー by 812yasuさん
これ、最近読んだビジネス書の中でダントツベストだ!陽一君、紹介してくれて本当に有難う!1年に1回は読み返したい小説。本棚に必ずキープしたいね。とてもInspiring
小説形式ではあるけど、経営者として必要な力を擬似体験できる素晴らしい書。450ページも夢中になってすぐ読めた。グループ企業傘下の倒産間近子会社に出向した若き社長伊達が経営再建をしていくドラマ。いくつかよいなと思ったコンセプトを。
起業家は必ず傲慢という壁に突き当たる。自分がそうならない、と思っていても必ずである。伊達のような素晴らしい人材にも起こるんだから、必ず自分にも起こる。そこで戒めてくれる先輩、後見人、盟友が必要だと思う。自分を見つめ直す時間も意識的にとらなくてはいけない。
大会社のスピード感覚ー社内政治のために時間を使うため、遅いスピード感覚に慣れてしまっている。小さい規模の会社に行ったときにはそれを刷新しなくてはいけない。社内力学に消費する時間は消費者に価値を生み出していない。
経営者的人材とは開発・生産・営業などすべての機能を統合して総合的な経営判断をしている人。それは中小企業も大企業も変わらない。それを30代から40代前半に経験しているかどうかが経営者になれるか否かの分け目である。これが自分のAspiration
早く早くと迫られて、少数案件から投資先を選ぶのは素人のやりかたで失敗率が高まる。ゆったりした気持ちで本当に成功する企業・ビジネスを選ぶ心構えが大事である。
企業は発展段階に応じて個人に頼る組織、機能別組織、事業部制組織、とあるが、これをうまく切り替えないと途中で成長が失速する。事業部製組織ではPLを必ず独立させ、リーダーに経営的責任を経験させることが大事である。
伊達君、いいか、私は君に強制するつもりはないからな。見通しが暗いと思えば無理するな。しかし君が自分の能力を問題にして、この仕事ができるかどうかを迷うのなら言っておく。この仕事は・・・・「おまえなら」・・・できる!
事業再建への教訓、それは許された時間を把握することだ。
自分の功名心で短くしすぎない、けれども短期的なキャッシュの兼ね合い、長期的な競争戦略を考慮して自分に与えられた時間を考える。まずは赤字をなくすこと。それから成長軌道に乗せること、そしてそれを担う人材を育てることの3段階だ。
事業再建への教訓2、自分から部下に近づく
不振の原因探しは社長が自分から社員に近づいていって調べる。最初は腑に落ちないことを淡々と尋ねられるだけにとどめておいて社員を安易に批判しない。ありのままを見ながら真因に迫り一番効果のある「押しボタン(Critical Issue)」がどこにあるか探し続ける。
企業再建への教訓3、トータルの絵を見せて心理的バランスを保つ。
仕事の欠陥を事業や組織の全体像の中で指摘すると断片的に非難するよりもはるかに説得力を持つ。個人のパフォーマンスよりも全体のシステムの問題と受け取ることができるからである。
事業再建への教訓4、ストーリー性
全社的に短期と長期の話がひとつのストーリーでつながっていて、一人のしていることが全体の絵のどの部分にあたるかが全員に見えているときに社内のエネルギーは束になる。本当に大きなビジネスは簡潔に説明することができる。でないと大きくならない。
戦略は資金、損益、組織、競争の4つの要素を見つめ、そこから戦略を考える。赤字のときはまず損益、資金から。成長戦略を描くときは競争から考えるとよい。
骨太な経営者候補とは
新しいことにオープンで、不安定な状況にも耐えられう。未経験なことでチャレンジできる。
意思決定の推進役を果たすことに積極的に取り組んできたこと。アイデアを具体的計画に落とし込む能力を持っている。
その人自身が成功への執着心が強いこと。大志を持っている人。
経営再建・起業したときに無風展開期が必ずおきる。ここがいつ風が吹き出してくれるのか不安でつらい。この時期が長いとチームの気力も下がるが、勝負はこの期間にすべきことをすべて実行しているかどうかが大事だ。リーダーは我慢の胆力と見識が試される。
「浪花節」タイプはリーダーに向かない。義理人情に甘える傾向がある。変化対応型でなく、周りとの対決を避け、事業革新の方法について創造的でなく、どちらかといえば現状維持型か他人横並び型である。戦略型のボスになって、先進的余裕を保って浪花節的心情を持てれば理想である。あくまで事実ベースがまず最初でなくてはいけない。
マトリックス型の考え方は自分の考えを有効に伝えられる。
レビュー登録日 : 2011年12月30日
引用
- 登録されていません。






コメント
まだコメントはありません。