カイシャ維新 変革期の資本主義の教科書

著者 :
  • 朝日新聞出版 (2010年8月20日発売)
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感想 : 20
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正解発想を辞めよ。
というのが頭に響いた。

欧米が、外国が、と信仰する人々への警鐘を鳴らしている。
実務家の著者であり、JAL再生にも参加した彼の話は非常に興味深い。

日本再生への提言もある。
読んだ限り理にかなっている事を言っているように思う。理想と現実の狭間で答えを出さなくてはいけない仕事についている者が繰り出す言葉は重い。


彼は日本のガバナンス統治が求められる理由は、空気の経営を突き抜けることだと喝破する。
それは日本の役員は、所謂年功序列の終点であり、その役員は空気が読める人間達が就く可能性が高いからである。と言う。
確かにこれには説得力を持つ反論が私にはできなかった。


もてはやされる北欧の社会福祉モデルについても、日本人のイメージする弱者救済とは程遠く、自主自立を強く求める社会であり、日本人にはそれは耐えきれ無いだろうと読み解いている。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2011年1月30日
読了日 : 2011年1月30日
本棚登録日 : 2011年1月30日

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