人造救世主 アドルフ・クローン (角川ホラー文庫)

著者 :
  • KADOKAWA (2011年9月23日発売)
2.84
  • (1)
  • (7)
  • (12)
  • (10)
  • (2)
本棚登録 : 124
感想 : 9
4

2015年4月20日読了。シリーズ完結編。自らを生み出した組織<MESSIAH>を壊滅させ、「英雄になること」を目指すヴォルフたちの戦いの結末は。「真の敵」が前巻で姿を見せていたり、時間を前後させる構成などから展開に驚きはないが、「趣味が悪くハードなライトノベル」てな感じで手堅く楽しめた。この人が人間賛歌をうたっても全くその通りに感じられない、まあ「言葉や論理では異常な事柄の異常性を説明しきれない/物はいいよう」というのがこの人の根本にはあるのだろうから、セリフや描写がどうあろうと「その人物はどう行動したか」を読み解いてあげるのが正しい読み方というべきか。ラストが異様にさわやか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ミステリ小説
感想投稿日 : 2015年4月20日
読了日 : 2015年4月20日
本棚登録日 : 2015年4月20日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする