10月20日読了。ルポライター沢木耕太郎の長編小説。ナイフによる刺殺事件を起こした少年の回想。母親に去られ周囲となじめない少年は、父親との生活・教師との衝突・元ボクサーの男や同級生の女子との交流の中でナイフを握り締め・・・。スポーツのときの脳の感覚や元ボクサーの栄光と挫折、人が自分に限界を感じるときはいかなるときか?みたいな描写になると俄然著者の筆さばきは巧みになるな。発表当時は「社会派」などと騒がれたらしいが、誰がクック・ロビンを殺したか?的なミステリ展開を楽しむべき小説だろう。なかなか面白かった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2009年10月20日
- 読了日 : 2009年10月20日
- 本棚登録日 : 2009年10月20日
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