2015年2月2日読了。長年連れ添った男から、他の女性の最期を看取るため別れてほしいと切り出された主人公の葛藤を描く表題作ほか、男女の機微や恋愛を描いた短編を5編収録。「わたしの叔父さん」の中で主人公が「大人というのは…嘘をつくことではなく、嘘をつけることをいう」と発言するが、登場人物たちの多くは誰もが相手を思いやって嘘をつき、相手もその嘘と真意が分かって、さらにフォローのための嘘をつき、お互いが傷つきあいながらかばいあう、というような関係がなんとも切ない。女性の心情描写も細やかでリアル(、なんだと思う)。
読書状況:読み終わった
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その他フィクション
- 感想投稿日 : 2015年2月3日
- 読了日 : 2015年2月2日
- 本棚登録日 : 2015年2月2日
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