“文学少女”と死にたがりの道化 (ファミ通文庫)

著者 :
  • エンターブレイン (2006年4月28日発売)
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本棚登録 : 4312
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太宰治『人間失格』をモティーフにそこに挟まっていた告白の手紙と登場人物の思春期の葛藤や心の傷がリンクする。
物語の登場人物への共感は読書の醍醐味だが、本の中の死と現実の死を結び付けてはいけない。太宰治の作品には生きる希望をつたえるものもある。
文面にも物語の明朝体と手紙のゴシック体の2つが、現実と心象、現在と過去を表現し、それが一連の流れとなって物語が進む。その表現が『はてしない物語』へのオマージュのようでもあった。
“読み応え”があった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2011年10月29日
読了日 : 2011年10月29日
本棚登録日 : 2011年10月28日

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