徹゙子の部屋»
んまぁ〜。
レビュー by Mazudaiさん
どんなに眉間に縦皺寄せて悩めるヒーロー像だの、ダークヒーローのあり方だのと粋がってはみても、バットマンやスパイダーマンですら、所詮はピッチピチタイツ男でしかないわけだ。そういう意味では、放射能の影響で超能力持っちゃったよ〜ンとバカに徹して、実にあっけらかんと「超能力ユニット」の誕生編を描いた本作は、痛快さという点では昨今のアメコミヒーロー映画に比べて、肩肘張らずに素直に楽しめる。
ヒューマントーチの躁病的なキャラクターの造詣に力点を置く事で、逆説的に、個々の人ならざるものになってしまった苦悩を描く手法は、中々良くできていたと言えよう。真剣に悩んでいるのはシングだけだがな(w。
スーパーヒーローとしての初仕事を終えたところ、シング=ベン・グリムの最愛の妻は野次馬の人垣の中で結婚指輪を道において去っていく。その姿を目に留めたベンは、指輪を拾おうとするのだが、指が太くて摘めないというシーンは、非常に良かったと思う。ただその前に、指が太すぎて公衆電話が使えないという描写があったため、どうしても笑ってしまうのだが。
また、ジョニーの情け容赦の無い突っ込みがまた爆笑モンで、ベンの苦悩を本人だけのものに留めてしまうのだ。まぁ、この後都合良く盲目の黒人美女が現れて、身体のお付合い始めるようになるわけで、この辺が「あっけらかん」としたバカ映画としての痛快さであるわけだ。
ただおちゃらけているだけではない。先のヒューマン・トーチの躁病的能天気さというのは、Dr.ドゥームのメンタリティと本質的には同じなのである。また、Dr.ドゥーム=ビクターがファンタスティック・フォーに逆恨みして個別撃破を画策する時、まずベンをターゲットとして甘言を弄する。ここで先の、観客の感情移入すら許さないベン自身の孤独と苦悩の演出が生かされているのである。
レビュー登録日 : 2006年03月13日
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