繰りかえしは退屈だ。だから「何かおもしろいことはないか」ということです。今日があったように明日もつづくだろうというような、そういう繰りかえしの意識が一つの前提としてあって、平穏無事のイメージと退屈のイメージとが裏腹になって、日常が繰りかえしのための繰りかえしのように生きられる。繰りかえしがなにかしら無力な感じを通して感じられているので、繰りかえしがうっとうしい。で、「何かいいことないか」という一回性への期待が、気散じ、気晴らしとして、本との付きあい方というようなところにも、気付かないかたちではたらいている。 (子どもの本の秘密)
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言葉
- 感想投稿日 : 2006年1月31日
- 本棚登録日 : 2006年1月31日
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