みだれ髪 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1999年12月27日発売)
3.58
  • (31)
  • (36)
  • (92)
  • (4)
  • (0)
本棚登録 : 627
感想 : 48
4

恥ずかしながら言葉がよく分からず、現代語訳&解説でなんとか読み進んだというのが正直なところ。
にも関わらず、晶子の熱い気持ちは理屈を越えて伝わってきて胸を打つ。
与謝野晶子という女性は、愛情も友情も何もかも、すべての情がとても深い人だと感じる。
はしたないほどの情熱、何も隠さない強さ、恋する相手に対するまっすぐさ。
かと思えば儚く美しい光景をさりげない言葉で現す表現の美しさ、ちょっとした情景に心乱される繊細さ。
三十一文字、という文字数が多すぎず、少なすぎず、彼女の心を現すのにぴったりと嵌っている。
力強さと儚さの両方を持ち、時代も理屈も越えて読み手にまっすぐ刺さってくる歌。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 【短歌などなど】
感想投稿日 : 2017年7月7日
読了日 : 2017年1月22日
本棚登録日 : 2015年1月2日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする