ブログで紹介した作品を収めてます
マーキーさん
土岐麻子 土岐麻子
AMC受託その他メーカー (2005年09月07日)
邦楽
シンバルズの幻影を引き摺っていて、少なからずあの音楽性を求めていた僕としては、なんだか拍子抜けという印象。高揚感があり華やかでありつつ平熱の“ロック”を求めていたわけですよ。このアーティストの声質でそういう事をしている部分にカタルシスを感じていたわ...
山下達郎 山下達郎
ワーナーミュージック・ジャパン (2005年09月14日)
誰かがこのアーティストを評して言った“偉大なるワンパターン”。それを踏襲し続ける・・・ようは“黄金律”を確立してしまったアーティストの新作は、良くも悪くも懐かしく安定感があり安心して聴くことができる。音楽的な知識に裏打ちされた演奏と音作りのバックグラ...
イノトモ イノトモ
日本クラウン (2000年07月26日)
様々なアーティストが編曲等で関わり、結果として“イノトモ”というアーティストの魅力をいかに引き出すかという競い合いをしている節すらあり。シェリル・クロウ的おおらかで陽の当たる空気の広がりを感じる音色を基調に、音楽的に様々なアプローチをしている。なん...
楳図 かずお
小学館 (2005年07月)
漫画
正直に言うが、読んだ日は寝付けなかった。まぁ単に僕がヘタレという説もあるが、何十年もホラーをやって来た作者の才気が溢れる時代の代表作なので、絵からエネルギーというかオーラのようなものが放射されていて物凄い強烈なインパクトを受け、脳裏に絵柄が焼き付...
中島 徹
小学館 (1994年04月)
着流しにオールバックの長髪、主人公・南倍南(みなみばいあん)はプロの雀士(=麻雀のプロ)。麻雀に精通した(と思い込んだ)主人公は、一つの道を究めた玄人として振舞う。しかしながら、玄人なのはあくまで雀士としてであって、それを無理矢理様々な事柄に当て...
園田 健一
講談社 (2005年07月22日)
この作品は、拳銃や爆薬や車のマニアックな知識が詰め込まれていて、その手の知識がある方ならさらに楽しめること請け合い。しかし、予備知識無しでもアクションモノとしてかなり高品質な作品になっている。残酷な描写や設定もあるが、乾いた世界観とテンションの高...
Ron Sexsmith
Thirty Tigers (2005年09月06日)
洋楽
相変わらずの美しく寂寥感のあるメロディラインにこれまた哀愁漂うロン・セクスミスの声が乗る佳曲ぞろいだ。アコースティックギターを前面に出し、コーラスを多用していることとロンの声質によってなんだかオールディーズのような感触。これは秋口にリリースする意...
オムニバス
ビデオアーツ・ミュージック (2005年10月28日)
畠山美由紀やアン・サリー、原田郁子(fromクラムボン)だけでも十二分だが、個人的にはイノトモとnoonが気になるところ。くるりのシングル「BIRTHDAY」でコーラスを担当していたイノトモは、「ばらの花」でのフルカワミキ以来のはまり具合だと思ったし、Soul Bossa ...
綾辻 行人 佐々木 倫子
小学館 (2005年08月10日)
物語はオフビートな笑いを徹底しつつ、ミステリの型を逸脱していない。まぁミステリ作家が関わっている以上当たり前だが、この巻では登場人物紹介と殺人が起こり右往左往する部分しか描かれていない。前述したように、主人公は既存のミステリで登場する、「推理をサ...
深巳 琳子
古代中国を舞台にした料理漫画。上流家庭に雇われた料理人である田舎者の主人公が、雇い主の奥様にいいように翻弄され精神的に絞り上げられながら、とても美味しい料理をひねり出す、という、ソフトSMタッチな話になっている。
羽海野 チカ
集英社 (2005年08月19日)
内容は相変わらずの恋愛におけるポエティックな部分を描くことに終始しているという印象だが、陰日なた問わず守られていたある種“姫”な山田が思い焦がれる真山の恋の成就によって揺れ動く様が描かれる。そこに伏兵が登場・・・という定石の展開だ。まぁ、この作品の...
m-flo
エイベックス・マーケティング (2005年08月24日)
楽曲のクオリティは相変わらずで、捨て曲と呼べるようなものはほとんど無い。既にリリースされた楽曲がカップリングを含め17曲中6曲を占め、3曲がインタールードとなる。1曲はラップの部分を差し替えたリミックス的楽曲だ。その為、多少新鮮味は薄れているが、アルバ...
東京事変 東京事変
EMIミュージック・ジャパン (2005年08月17日)
DVD
作品に物語性や意味性を込め世界観を構築し提示するというスタンスから音楽的に割り切り多角的なアプローチをしつつより成熟していくという風に変化している、と明確に分かるような作品になっている。情念やら個人のアーティストイメージやらはそぎ落としたむき出し...
矢沢 あい
集英社 (2005年08月12日)
登場人物各々に愛情を注ぐのは分からないでもないが、物語として一本筋の通った作品にしておかないとまずいんでは無いのかと。登場人物に均等に見せ場を作っていくことで物語が散漫になってしまっているわけで。主人公であるナナとハチも恋愛至上主義者的振る舞いで...
皆川 亮二
小学館 (2005年08月08日)
この巻は前後編に別れ、前編はマン島バイクレースに参加する物語、後編は主人公の上司の身に危険が迫りボディーガードをするという話になっている。マン島バイクレースは、何度か登場しライバルとして実力を見せ付けていたロコが味方として登場し、主人公との絶妙な...
BoA
エイベックス・マーケティング (2005年07月06日)
音がこもっているというか、音質が悪いという意見もあるようだが、上記の理由で僕はあまり気にしない。しかしながら、非常に細かいカット割りのカメラワークで、躍動感を恣意的に演出している感があり、今一つ乗り切れない。おそらく足を怪我していたことが影響して...
古谷 実
講談社 (2005年08月05日)
この作品はこの巻で完結したが、振り返ってみると、序盤からの展開とは裏腹に、中盤以降は1話完結的なエピソードを積み重ねるという展開になっていた。主人公が高校を卒業し社会人になるまでを描いてはあるが、主人公がメインでは無いというか。エピソードごとに出て...
幸村 誠
講談社 (2005年07月15日)
物語は硬質な印象で、読者に媚びたところがあまり無い。それはこの漫画家特有の味でもあるし、実際そうすることでヴァイキングが存在した時代の世界観を(紋切り型にせよ)きちんと表現している。過去の映画にあったような切り口で意図的に攻めている節もあり。この...
せきや てつじ
小学館 (2005年07月29日)
基本的にスポ根だが、魅せ方が上手く物語にグイグイと引き込まれる。大学、地元のバイト先、東京の職場という3つの場に流れる空気の緊張感や温度差をきっちり描き分けてあり、職場での同僚のキャラクターを上手く立たせてあるので、ほとんどのシーンが厨房内ながらも...
中原 裕
この作品の主人公は部員たちではなくあくまで監督である鳩ヶ谷だ。彼の戦略で甲子園出場というハードルを越えるという物語なので、部員を育て磨き上げ戦略を組み立て勝つために試行錯誤する部分が魅力の中心になる。その為、高校野球漫画というよりも成り上がり的な...
安野 モヨコ
この作品の主人公は表紙になっている女性編集者・松方弘子だが、彼女の役回りはあくまで編集部員の一人だ。一話完結で毎回ゲストキャラが登場し、彼らが話の中心になる。ゲストキャラには主人公の仕事に関わる人という縛りがあり、彼らの立場や考え方や仕事振りを描...
ひぐち アサ
簡潔に内容を言うと、“部活の楽しさ”をこちらに伝えようとしているというか。読んでいる側からすると、練習は地味という印象があり早いところ試合が観たいのだが、作者はその練習を主人公たちの視点から捉え、一つの目標に向かうことによって連帯感を持った仲間たち...
小学館 (2005年05月18日)
古来伝承の寓話をモチーフにした「スプリガン」は、一つのテーマを繰り返していた。現代の文明よりはるかに進んだ過去の遺物の恐ろしさと偉大さを提示し、その文明が滅んだ以上現在の我々も同じ轍を踏まないとは限らない、というものだ。また、主人公が強さを極めて...
島本 和彦
小学館 (2005年07月19日)
この巻では、前作「吼えろペン」の雰囲気を掴み直そうとしているようにみえる。お約束やらをあれこれと復活させたり、過去の登場人物を再登場させたりとかなり意図的にやっている。ただ、前作のような濃さはあまり感じられず、全体的に軽い。それを漫画家自身も感じ...
曽我部恵一 曽我部恵一
ROSE RECORDS (2005年07月25日)
それなりに作り込み作品としてリスナーに箱庭的な逃避場所を提供するというよりも、アーティスト自身が愛とやらを他者と共有する為の作品というエゴイスティックな姿勢は相変わらず。しかし今作では以前のような作風もまだまだ行けますよという部分を小出しにしてあ...
たかしげ 宙
小学館 (1994年09月)
作品は数話を使い一つのエピソードをまとめるという形をとっている。それがいくつも編まれたのが今作となる。シリーズモノの短期集中連載が累積した作品とも言える。内容的にはジェームス・ボンド的/007的な作風だが、主人公を平凡な幸せを求める高校生にしてある部...
小畑 健 大場 つぐみ
集英社 (2005年07月04日)
読んでいると、リアリティをかろうじて保持していた物語がファンタジーへ飛翔したという印象を受ける。言い換えれば、細かく周辺情報や絵柄などでつなぎとめていたリアリティが軸となる物語の(予想範囲内の)トンデモ展開の所為で吹き飛んだというか。予想していた...
鈴木茂
日本クラウン (2005年05月25日)
隙間のある音に独特の高揚感のあるメロディ、少々朴訥なヴォーカルが乗る楽曲群は、はっぴいえんどの色がかなり色濃く出ている。まぁメンバーだったのだから当たり前だが。この手の音は一時期いくつかのアーティストによって現代の解釈を加えつつ復刻されていたが、...
小学館 (2005年03月)
1ページ目をめくるといきなり「逆境ナイン」の名場面が目に飛び込んでくる。例のシーンを今現在の島本和彦が書き直しているのだ。もちろんそれは物語の内容上必要なもの。この作品は「逆境ナイン」映画化を題材にしていて、撮影の舞台裏を原作者の視点から面白おかし...
小学館 (2001年08月)
1巻で完結した前作と違い、この作品は13巻まで続いた。漫画業界の内実を描くという基本の部分は抑えてあり、炎尾燃=島本和彦という部分においては「そう思いたければ思いやがれ」と開き直っている感がある。また、同業者の漫画家も描いてあり、「うしおととら」「か...
小学館 (2002年11月19日)
この作品は序盤から中盤にかけて漫画家の内実を暴露している。もちろんディフォルメやら誇張された表現はあるものの、何故かむやみやたらにリアリティがある。まぁだからこそ作者自身の声だと認識されたのだろうが・・・。それは思うに「こんな熱い作風の漫画家なの...
SINGER SONGER SINGER SONGER
ビクターエンタテインメント (2005年06月29日)
企画モノのプロジェクトということになるのだろうか。お互いにそれなりの評価を受けファンのついている2つのアーティストが組み、生み出した作品と言うことになる。Coccoはこれが実質上の復帰作ということになるが、休止していた頃に出した音源から推測されるような...
サントラ
ダブリューイーエー・ジャパン (1995年10月25日)
この映画を久しぶりに見て再度確認したが、劇中で使われる音楽が非常に良い。多種多様な民俗音楽、ロック、ヒップホップなどが雑多に詰め込まれている。因みに沖縄の民謡も使われている。登場人物の年齢層が高いうえに若い登場人物が物語の主軸になるシーンがほとん...
小学館 (2005年03月30日)
この作品は、学生が社会に出た時に経験する価値観の変化を切り取っている。今までの価値観が通用しない社会に打ちのめされ、そこから一人前になっていくという話だ。料理漫画ではなく、料理店を舞台にした成長記といったほうが正しいかもしれない。料理の持つ魅力も...
松田 洋子
小学館 (2004年10月29日)
魔女の娘である幼稚園児ミミッチは母親と2人暮らし。貧乏な生活を送り母親は酒びたりでミミッチが内職をして食いつないでいる。魔法が使えるという事で毎回他人の私利私欲の為に利用されるが、貧乏な生活に慣れきったミミッチは恐ろしいほどしょぼい条件を快諾し加担...
小学館 (2005年04月)
この作品に一貫しているのは「熱ければ良い、勢いさえあれば良い」という明快な指針で、現在の漫画を読んでストーリーや展開の先がある程度読めるようになっているような漫画読みには衝撃を与えること請け合い。「そんなんで良いのか!?」というコマの連続にアイデ...
ゆうき まさみ
小学館 (1996年04月)
高校生の主人公・俊平が北海道をバイクで旅行中に行き倒れ、牧場に拾われるところから物語は始まる。受験からの逃避で旅行をしていた彼は牧場での・・ようは田舎特有のコミュニケーションを中心にして組み立てられた生活に憧れと心地よさを感じ、それを確認する為に...
トム・ハンクス ジョエル・コーエン イーサン・コーエン
ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント (2004年11月17日)
物語はオフビート・・・というより、単にコメディタッチになっていて、トム・ハンクス率いる犯罪者たちが、犯罪者である事をひたすら隠そうとするもののボロがあちこちにでてしまい四苦八苦するという部分が面白さの中心になる。トム・ハンクスが選んだ仲間たちも自...
芳崎 せいむ
小学館 (2004年12月24日)
漫画の持つ“夢”や“少年期の憧憬”、あるいは“漫画自体が持つ強い魅力”をアピールする作品になっている。漫画好きなら読んでいて損のない作品に仕上がっていると思う
伊坂 幸太郎
新潮社 (2005年04月)
小説
それぞれの物語は相関関係がありながらも、登場人物達はニアミスするだけに終わっている。その為、各々のエピソードは色合いがくっきりと分かれている。一応ミステリではあるのだが、単純に殺人が起こりその犯人を捜すという話にはなっていない。むしろ、登場人物の...
北崎 拓
小学館 (2005年06月03日)
この巻では、主要な登場人物である主人公・睦月と恋愛に奥手な事務員・怜子、そして睦月の幼馴染である女性・桐生の微妙な関係を中心に描き出す。前巻でデートしたもののすれ違いに終わった睦月と怜子は復縁し、2人の恋愛を応援していたはずの桐生はそのことに切なさ...
河下 水希
集英社 (2005年06月03日)
作品内で時間が流れるという設定上、高校生である主人公たちにとって、受験を含む将来への選択が話の中心になって行く。真中への恋愛感情から同じ大学を目指そうとした東条も結果的には別の大学を選び、西野はパティシエの修行の為に留学を決意し、北大路は進学を選...
講談社 (2005年04月28日)
なんだか読んでいると、初期から中期にかけての作品にあったポジティヴな価値観を持つ人が、病んだり歪んだりした人々と共生している社会において生き残っていく様を描いているように思えてきた。実際は谷脇もそういった価値観の持ち主なわけで。「ヒミズ」で得たシ...
小学館 (2005年04月26日)
相手の心理を読み対応していくという試合の面白さを描く、その部分は今回も変わっていない。試合の展開やファインプレーなどのフィジカルなカタルシスに寄りかからず、メンタルな部分での面白さを重視しているというか。選手たちは個別に地道なトレーニングの成果を...
相田 裕
角川GP(アスキー・メディアワークス) (2005年05月27日)
ピノッキオたちの日常を描いてあることで、どちら側にも感情移入できるようにしてあり、それゆえに彼らと福祉公社の少女たちが戦うことは読者に前巻以上の切なさを感じさせる。彼らの戦いはプロであるがゆえの残酷さがあり、お互いに各々“他人の為に”戦っている。「...
柳楽優弥 是枝裕和
バンダイビジュアル (2005年03月11日)
正直、観ていてつらい映画だった。ただ、社会の暗部を描いた作品というよりも、彼らがその状況下で見せる純粋さのようなものを描きたかったのだろうとは思う。主人公たちが与えられてしかるべきものをいくつも与えられずにいることで、相対的にこちらの恵まれた環境...
オゾン ダン・バラン
エイベックス・マーケティング (2005年06月22日)
「SMAP×SMAP」という番組でキムタクと稲垣吾郎がホストに扮するコントで使われている楽曲。それ以前からクラブやらネットやらで認知されていて、知名度は抜群。その楽曲とRemixを編んだシングルをリリース、ということらしい。まぁ実際のところは旬が過ぎた感も否め...
西村 ミツル
講談社 (2005年05月23日)
主人公・大沢公の実力はすでに確固たるモノになっていて、どちらかというと発展途上の青柳愛や北島萌に焦点を当てている。その点に関してはなんだか物足りないような印象を受けるが、大沢がフレンチ、青柳が中華、北島が和食というようにきちんと差別化を図ってある...
村上 龍
文藝春秋 (2005年05月)
非日常を提供するというより、現実を切り取っただけの作品になっている。そこに作者なりの「希望」を含ませる以上、提示される現実はどこまでも没個性で退屈でなければいけないようだ。ただ、その退屈さに見合った量の「希望」とやらを提供していないようにも思える...
半野喜弘 半野喜弘
EMIミュージック・ジャパン (2005年05月25日)
基本的には音響系の音を出すアーティストということらしい。このアルバムはゲストヴォーカルを呼んでいる歌物だが、実際聴いてみると、あくまで“主”は彼の作り出す音であり、ヴォーカルはその音に沿う形で使われている。富田ラボのように、ゲストヴォーカルを最大限...
二ノ宮 知子
講談社 (2005年05月13日)
千秋はのだめに陥落。お互いに心を通わせつつも次々に舞い込む仕事で世界中を飛び回る。パリに視点を据えている為、結果的にのだめが1人でパリで奮闘する様が中心に描かれる。画家のエピソードやオーボエ奏者の黒木の登場でプライベートを描きつつ、学校でのだめが音...
ベン・スティラー ベン・スティラー
ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン (2003年08月22日)
ルームシェアをしている4人の男女がつるんで遊びまわったり語り合ったりといった作品。主役のウィノナ・ライダーは上昇志向があり(精神的な)若さ溢れる女性を演じている。同居しているイーサン・ホークは彼女が他の男性と恋愛をしているのを(同居しているがゆえに...
アン・サリー
ビデオアーツミュージック (2005年04月27日)
今までリリースした作品はほぼすべてカヴァーという・・・つまり声質と歌唱を売りにしたシンガーであるこのアーティストの新作は今回もカヴァー集になっている。前作は2枚同時リリースで、邦洋のポップスをカヴァーしていたが、今作は選曲もアレンジも歌唱もジャズ的...
カエターノ・ヴェローゾ
ユニバーサル ミュージック クラシック (2005年04月27日)
選曲者の豪華さで手を伸ばした作品。実は、Remixアルバムもしくはカヴァー集だと勘違いしていたのだが、カエターノ・ヴェローゾの楽曲を選曲しただけのものになっている、いわゆるベスト盤だ。しかしながら、聴いてみるとなかなか面白い企画だと感心する。選曲者たち...
沖仁
TONETONE RECORDS (2005年05月18日)
フラメンコという音楽性ゆえに、こういうことでもないと手に取らなかったであろうアーティスト。インストゥルメンタルが多く、フラメンコ・ギターということもあってとっつきにくい印象を受けたのだが、実際はしっかりと現在の音になっており、叙情的なアプローチを...
Teenage Fanclub
Merge Records (2005年06月07日)
相変わらず理屈抜きに良いメロディを前面に押し出したギターポップになっている。音圧が微妙に高く耳に張り付くような音になっていること以外は、きちんと前作以前の音楽性を踏襲しファンの期待を裏切らない音に仕上がっている。このアーティストから受けるポジティ...
ラーズ
ポリドール (1998年12月16日)
ドリーミーでポップな「There She Goes」が気に入り手を出した。しかし、アルバム全体からするとこの楽曲だけが浮いており、他の楽曲はギターを前面に立たせたロック色の強いもので、期待していた音楽性とは多少異なっていた。とはいってもエッジやグルーヴを重視し...
村上 春樹
講談社 (2004年10月15日)
この作品は村上春樹の全作品中最も明るく華やいだ雰囲気を持ち、外に開いた作品ではないかと思う。時を経たことで主人公のスタンスも微妙に変わり、以前には無かったユーモアが加味されている。そして、その可笑しさは物語の雰囲気を作る上で重要な役割を果たしてい...
講談社 (2004年11月15日)
前作・前々作で流れたゆるやかな時間はこの作品ではあまり重要視されていない。しっかりとした話の筋があり、早い速度で物語は転がっていく。ストーリーだけ取るとサスペンスタッチのように見えるが内容はそれほど重くなく、“僕”が今まで暮らしていた社会性の薄い世...
講談社 (2004年11月16日)
前作同様洒脱で独特の味のある価値観の提示になっている。物語の展開は遅く、その間は双子と“僕”の同居生活が描かれ、そこにおける在り方や会話の心地よさを中心に描く。そして、次作への前振りとして“鼠(ねずみ)”という友人の視点で章が割かれている。彼はだんだ...
講談社 (2004年09月15日)
この作品は青春めいた物を描いているが、単にさわやかで刹那的なモノに収まらないユーモアと滑稽さとシニカルさがある。それはこのシリーズの底に流れるもので、オフビートながらも軽やかさがあり、一度触れたらその世界観の為のスペースが自分の中にできてしまい、...
小学館 (2005年03月04日)
この作品は作者の画力に依存したものになっている。とにもかくにも“絵”が魅力的なのだ。ストーリーテリングや構成や奇抜な展開などは全く無く、オーソドックスな恋愛模様が描かれ、そこにおける恋愛のドロドロとした部分を表現していく。単純にスキンシップやセック...
吉田 秋生
小学館 (2004年07月26日)
今回、主人公は女性になっている。前作の主人公である静は陰からサポートするのみで、静と見た目の変わらない死鬼が敵となることで、読者は前作で卓越した能力を見せた静を相手にした戦いだとすぐに認識することになる。主人公アリサは戦闘の訓練を受けておらず発展...
小学館 (2000年08月)
結論から言うと、この作品は「BANANA FISH」の二番煎じになっている。物語の構築や転がし方や設定などはバージョンアップしているものの、物語の魅せ方や作品から受ける面白さの質が非常に似ている。前作のアッシュ・リンクスが2人居たらどうなるか?というような話...
小学館 (1996年12月)
日本人の少年英二がNYへやってくるところから物語は始まる。アッシュ・リンクスというストリート・ギャングのボスに出会うが彼らの抗争に巻き込まれてしまう。「バナナフィッシュ」と呼ばれるドラッグにまつわる世界的な陰謀が浮かび上がり、アッシュは卓越した知性...
サリンジャー 野崎 孝
新潮社 (1986年01月)
「ライ麦畑で捕まえて」あるいは「キャッチャー・イン・ザ・ライ」で有名な作家サリンジャーの短編集「ナイン・ストーリーズ」。その中の一編である「バナナフィッシュにうってつけの日」は、漫画家吉田秋生の代表作である「BANANA FISH」のモチーフとなった作品だ
藤子・F・不二雄
小学館 (2005年03月25日)
今作のページをめくった時、思わず「嗚呼・・・」と胸が詰まった方も多いはず。(当たり前のことではあるが)あまりにも昔と変わらない絵柄やテンポや雰囲気に強いデジャヴと懐かしさを感じてしまう。現在家にドラえもんの単行本が無い方は是非手に取ってみてくださ...
板野 住人
双葉社 (2005年04月)
電車男が徐々に視界が開けていくカタルシスを与える純愛モノだとしたら、痴漢男は良くも悪くも学生向けのラブコメ漫画だ。前者は、女性と接点が無くそれを惨めだと思っている主人公の飛距離で勝負し、後者は人間関係の親密さを売りにしている。ギャルゲーと評される...
原 秀則
実際読んでみると、なかなか再現性が高い。電車男の書き込みに対応する2ちゃんねらーを見える形で描いていることで、ネットの匿名性や様々な社会的立場を持った人間が集まっているという部分を分かりやすく伝えているし、リアルタイム進行のスリルなどもきちんと描い...
文藝春秋 (2003年07月19日)
「神経症的で若者的に純粋な高校生の男の子が社会的な偽善性や大人の価値観と戦う物語だと最初は思っていた」と村上春樹は述べている。しかし翻訳し終えた後「この作品の中心的意味合いはホールデンが自己存在を何処に持っていくかという個人的な戦いぶりなんじゃな...
文藝春秋 (2000年10月)
翻訳された外国の書籍を手に取る機会が多い方なら興味深い内容になっていると思う。普段気にも留めないが目にしている翻訳という作業が様々な思惑と配慮でなされていることが分かるはず。ただ、読み物としては今一つといった印象。企画は面白いが内容上会話形式なの...
集英社 (2003年08月04日)
結局のところ、作者は“女の子”が描きたいのだと思う。女の子が恋愛において相手の男にあれこれと見せる表情や魅力的なパフォーマンスを表現したいのだろう。その相手として主人公を設定しているだけで、そこに読者が感情移入しようがどうしようが知ったことではない...
浦沢 直樹 手塚 治虫
この作品では捜査を進めるストーリーテラーともいうべきゲジヒトが記憶を書き換えられているのではという疑惑を含むさまざまな伏線が周到に張られていき、物語は先の読めないスリリングな展開を始める。ロボットたちのあまりにも“人間らしい”感情表現は、ロボットの...
中谷美紀 唐沢悟
キングレコード (2000年06月21日)
物語は序盤から中盤まで一話完結になっている。事件を解決しようとあちこちをうろつく柴田の監視役として真山(渡部篤朗)が同行することになり、天然ボケの柴田とシニカルな真山の掛け合い漫才が魅力の一端を担う。しかし事件はどれも救いが無く、犯人たちとのやり...
幻冬舎 (2005年03月25日)
この作品は主に上巻で軽く描いた社会不適豪奢の少年たちを中心に描かれる。彼らが北朝鮮の占領軍を“敵”と認識し、自らの破戒衝動をぶつける相手として選び実際に行動を起こしていく様を、北朝鮮側や福岡市民の視点を挟みつつ断続的に描く。そこには福岡を救うという...
上巻では福岡を徐々に支配していく様が描かれる。北朝鮮の人物たちをストイックで素朴かつ民度の高い国民性に描いていることで、この作者お得意の、日本人の“のどかな”メンタリティに対する批判めいた意見をさりげなく訴えてくる。しかし北朝鮮の人物たちの国民性が...
法月 綸太郎
角川書店 (2004年09月)
物語は中盤を過ぎても殺人が起こらない。ようは背景と人物描写を丁寧にやっており、伏線をきちんと張り巡らせているわけだが、そのおかげで人物に対する感情移入も十二分にすることができ、それが後半のスリリングな展開で非常に効いてくる。後半にはどんでん返しを...
中島 らも
講談社 (2004年02月13日)
作者の実体験をベースにした作品。エッセイ等で語っていた酩酊時代の集大成ということらしい。エッセイで語らなかったことも含め一つの物語にしてあるが、この作家のエッセイや作品をある程度フォローしている方は焼き直し感を強く感じるかもしれない
KATSUMI
パイオニアLDC (2000年10月25日)
90年代に活躍したJ-POPアーティストKatsumiのベストアルバム。伸びやかなハイトーンボイスとポップな楽曲で一世を風靡した。この作品はベストアルバムということだが、正直選曲は今一つといった印象。もしも購入するのなら、こちらに入っている代表曲が全て収録され...
浅野忠信
ジェネオン エンタテインメント (2005年03月04日)
浅野忠信のモノローグで始まるこの作品は、5つの物語が並行し進む。1つめは浅野忠信が暴力を振るう妻を殺害するも家に帰ると妻が生き返っており襲い掛かってくるという少々シュールなもので、2つめはCMプランナーをしている小泉今日子の日常、3つめはロンドンの殺し...
松尾スズキ 松尾スズキ 松尾スズキ
角川エンタテインメント (2005年04月08日)
この作品は、アニメを含む「オタク」文化をテーマに据えている。ストーリーはつけたしのようなもので、くっつきそうでくっつかないというオタ系ラブコメを踏襲している。一番の見所はオタク文化の料理っぷりで、知らない方には奇異に写る生態をほとんど説明なしで描...
恩田 陸
新潮社 (2004年07月31日)
この作品は、2人の主人公である西脇融(とおる)と甲田貴子の視点で語られる。2人は同級生だが異母兄妹でもあり、そのことは学校では誰にも知られていない。西脇は浮気相手の娘で妹でもある貴子に憎しみにも似た感情を抱いており、貴子はそれを感じながらもフラット...
吾妻 ひでお
イースト・プレス (2005年03月01日)
作品は4つの部分に分けられている。まず漫画家という社会的立場から逃げホームレスのような暮らしをしていた時期の生活内容の披露、次に同じく職場を逃げ出しホームレスをしていたところ声をかけられ配管工として働いた時期の生活、3つ目に漫画家としての生活、最後...
黒田 硫黄
講談社 (1995年04月)
絵を筆で描き、しかも現在と違いタッチが荒い為、慣れるまでは読みづらさを感じる。しかし読み進めて行くと、それが独特の飄々とした味わいとしてこの作品を構成する上で欠かせない要素だということに気づく。天狗とはなんぞやという内省的な問いかけやらシノブの迷...
森 博嗣
講談社 (2004年09月10日)
この作品はS&Mシリーズから数年後の同じ舞台で繰り広げられる。山吹、海月、加部谷という新キャラクターを中心として、大学の先輩である西之園を筆頭にS&Mシリーズのキャラクターがかなり登場する。しかし、あくまで視点はメインキャラの3人に絞られており、海月とい...
イースト・プレス (2001年10月01日)
漫画家としてのオリジナリティの模索も終了し独自性の固まった作風になった時期に描かれた作品の為、読後感は一定になっている。内容は、取り上げるテーマに寓話性を出した作品と、俗っぽい題材を取り上げた作品の2パターンに大別される。しかし、画風が良くも悪くも...
イースト・プレス (1999年08月01日)
様々な雑誌に発表した初期の短編を編んだ作品。90年代はこういった短編も定期的に発表する活動をしていたようだ。そういった活動の受け皿も現在より多かったように思う。7年間という長い期間のあいだに発表した作品を収録している割には、筆を使った独特のタッチや牧...
東京少年 東京少年
ビクターエンタテインメント (1991年12月16日)
安定した歌唱とエヴァーグリーンなアレンジによるメロディアスな曲、牧歌的な少年性を残す歌詞による佳曲の数々を生み出した東京少年のベストアルバム。現在聴いても全く色あせない。ほのぼのとした世界観は多少聴く人を選ぶが、楽曲の完成度は軒並高い。「ハーモニ...
町田 康
毎日新聞社 (2001年10月)
この作品は2部構成になっている。前半部分は町田康が人生相談に答えるというものだが、悩みの内容が一般的で普遍性のあるものが多く、それを受けて町田康が“笑い”の要素を最優先した回答を述べる。そういう形の一種の芸を見せるのが主旨のようなので真面目な内容は期...
集英社 (2005年03月18日)
基本的に、優しさや慈しみの気持ちや恋愛感情を描くという少女漫画の王道ははずしていない。コメディタッチで描いているが序盤はあくまで日常レベルの親密さを描く一要素としての“コメディ”に留まっており、6巻あたりからそれが笑いを伴う“ギャグ”に変わっていく。そ...
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