レビュー by a2circusさん
前回、
「Google―なぜグーグルは創業6年で世界企業になったのか (Myビジネスブックス)」のレビューを書いたが消化不良な感があったのでこちらを読んでみた。
Googleの行ってきた事業の功罪について実績と懐疑心を交えて執筆されているので
一方通行ではないという感じと読み手の目線に合わせてくれている配慮を感じた。
具体例などないが、googleを他のものに例える記述が多くわかりやすく、かつ楽しく読めた。
googleという巨大な「ブラックボックス」を題材にして全てを語るのは至難の業である。
最低限、必要な知識としてネット時代に広告を打ち出すためにどのような戦略が必要なのか理解しなければならない。
気になった箇所を箇条書きしていく。
・インターネット時代の購買心理の変化
消費者の受動的AIDMA(注意→関心→欲求→記憶→行動)から
能動的な消費行動AISAS(注意→関心→検索→行動→共有)に変わっていること。
googleは消費行動の一連の順序に検索を盛り込むことに成功した。
・ロングテール理論
一般の書店では全体の20%の売れ筋商品が主な売り上げとなっているが、店の床面積の都合上販売できる本の種類はどうしても限られる。
売れ筋でない本は種類は多く、一冊あたり求める客は少ないが総量は多くアマゾンは潜在的な顧客を創出することに成功した。
ひいてはアマゾンなどネット販売ではマイナーな本も一通り取り揃えることにより、
売れ筋の20%の商品を購入する需要すらも囲い込むことができた。
・アドワーズ広告
googleの収入源であるたった「三行の地味なバナー広告」である。
検索するワード=検索者の興味のあること。
検索ワードにリンクして提供される広告は業者にとって精度の高いものを打ち出すことができる。
なお検索情報はgoogleに収納されるがきわめてプライバシーにかかわることなのでデリケートな管理が求められる。
・プライバシー
いつ、なにを、どこで(モバイル)検索したかでどんなことに興味があり、どんな人物像であるか高い精度で推測できることになる。
googleの進める事業にはグーグルアースなどプライバシーにかかわることが散見され、その使われ方によっては慈善事業めいた印象のgoogleは悪魔の企業に変容する。
googleは検索した人間本人よりもその人間を知りつくしているのだから。
文末にgoogleはインフラと同列であり、利用者はその動向を監視していく必要があると綴っている。
私も同感である。
レビュー登録日 : 2011年01月24日
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