日本経済のリスクシナリオはイギリス病と比較できます。

1960年から70年にかけて、イギリスでは国家が国民に最低限の住宅、医療、教育、社会福祉を保障しようという福祉国家を目指しました。

これにより、
・所得税は非常に強い累進課税。最高税率は83%に及ぶ
・不労所得の最高税率は98%
・水道、電力、石炭、ガス、鉄鋼、鉄道の民営化
が行われたのです。

その結果、国民の政府依存を高め財政膨張を招きました。最も大きい問題は勤労意欲をなくしてしまったことです。これは社会主義国が低迷していったことに似ているでしょう。今の日本はどうでしょうか。高所得者から低所得者への所得配分が強くなっていることに加え、民営化の流れもよどみ始めています。高齢者・弱者に優しいという言葉は聞こえが良いかもしれませんが、結果として経済の低迷を招き自分を苦しめます。

当時のイギリスは、今の日本と全く同じ状況とはいえませんが、イギリス病の解決は参考にしなければならないでしょう。民営化、税制改革、自由化だ。累進課税を弱め、最終的には皆同じ税率となる人頭税まで提案されました。サッチャーはこう言います「お金持ちを貧乏にしても、貧乏な人はお金持ちになりません」。

2010年1月5日

読書状況 読み終わった [2010年1月5日]
カテゴリ ビジネス
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「中国株に乗らない手はない」バートン・マルキール

「ウォール街のランダム・ウォーカー」で有名なバートン・マルキールによる2008年出版の中国投資の解説書です。

ブルインチャイナのジムロジャーズ、ペトロチャイナを一時大量保有したウォーレンバフェット、そしてマルキールと大御所が中国の将来に対して超強気なのです。マルキールはリスク低減のため、分散投資されたポートフォリオに中国株を取り込む事を強く勧めています。

これまでにマルキールは、効率的株式市場において株価は瞬時に情報を織り込むため、常に適切な株価を示し、ランダムな動きをするとと説きました。そこではファンドマネージャーの才能により常に高いパフォーマンスをたたき出すことは不可能であり、結果コストの低いインデックスファンドが優位となります。

これによれば、もし中国が効率的市場となっていれば、どんなに有望であっても、その期待経済成長率は株式市場に既に織り込まれているかも知れません。しかしながらマルキールは2008年の段階では、市場によってはまだまだ効率的とは言えず、株価が割安であると述べています。投資の面ではきわめて保守的な人かと思っていましたが、中国に対しては大きくブルの立場を取っているのには驚きました。本書の中でも金メダル指数やスカート丈指数なども触れられており、ランダムウォーカーとあわせて読むと、市場の効率性の判断が重要であることが分かります。

本書の特徴は特にマクロな視点から中国株投資について解説しています。例えば、毛沢東による文化大革命による社会主義化から、鄧小平による資本主義の導入への遷移について丁寧に説明されているのです。現在の中国は半官半民の株式会社を多く抱えた計画経済モデルと市場経済モデルの混合であり、中国独特の社会主義経済を築いています。一方で日本を凌ぐ資本主義経済を構築しており、10%弱という高いGDP成長率を保ち、既に日本を凌ぎ世界2位のGDPとなったとも報道されています。今後20年の間に、中国は世界一の高成長経済になることは間違いなく、アメリカから中国へと世界の中心は動いていくことになります。アメリカ株に投資するように、中国株に投資するのは普通なことなのかもしれません。

2010年1月4日

読書状況 読み終わった [2010年1月4日]
カテゴリ 投資

科学における成果発信の形式は通常数ページの論文となります。
ここではページ制約もあり、様々な事象が省略されます。これは読者としては、不正行為がないという前提では、論点とその論理が纏められて理解しやすいものとなります。論点と関係のない一切の無駄は、排除されるべきなのです。日本語の文章法では、このような枝葉が沢山ついた説明の仕方がされる場合も多々あります。しかし論文、とくに英語で書かれたものは、序論、本論、結論が一筋であるものが普通です。

しかし、このことに乗じてしばしば削られるべきでないことまで削られてしまいます。それは故意であるときもあれば、無意識のうちに行われることもあります。例えば、失敗した実験や試行回数は省かれ、不都合な写真領域はトリミングされるでしょう。グラフも論理の構成に適うように、常に著者のバイアスがかかります。無意識な例として次のものがあります。迷路のゴールにチーズをおいて、マウスがそれを見つける時間を計るという実験を行います。ここで、よく訓練されたマウスと、訓練されていないマウスを予め実験者に教え、その時間を比較します。実際にはどちらも訓練されていないマウスなのですが、訓練されたと教えられたマウスの方が短時間でチーズを見つけることが出来るという結果を出すのです。驚くべきことは、実験者に不正行為を行ったという自覚がないことです。無意識のうちに、スタートタイミングをずらしたり、ストップウォッチを押す時間を変えたりすることで、有意な差を生み出してしまうのです。平均値検定などの統計的手法による有意差の証明も、不正に使われることがあります。

2010年1月3日

読書状況 読み終わった [2010年1月3日]
カテゴリ 科学

遅ればせながら、オバマ大統領演説集を聴きました。これまでも勝利宣言や就任演説などはYouTube等で聞いていたのですが、まとまったものを聴くのは初めてです。

CD二枚にルーズベルト就任演説以外、省略することなく全文入っています。
1.2009年1月 「オバマ大統領就任演説」(全文、肉声、18分35秒)
2.2009年1月 「オバマ氏経済対策演説」アメリカ再生・再投資プラン(全文、肉声、17分07秒)
3.2008年11月 「大統領選挙オバマ勝利宣言」(全文、肉声、17分13秒)
4.2004年7月 「オバマ氏2004年民主党大会基調演説」(全文、肉声、17分00秒)
5.2008年7月 「オバマ氏ベルリン演説」ひとつになる世界(全文、肉声、26分20秒)
6.1863年11月 「リンカーン大統領ゲティスバーグ演説」(全文、吹替、2分24秒)
7.1933年3月 「ルーズベルト大統領就任演説」(抜粋、肉声、2分18秒)
8.1961年1月 「ケネディ大統領就任演説」(全文、肉声、15分05秒)
9.1963年8月 「キング牧師“I Have a Dream”演説」(全文、肉声、16分30秒)

好きな演説のタイプは、これまでヒラリークリントン派だったのですが、人気があるだけのことはあってオバマ大統領演説も良いですね。ヒラリークリントンは声の調子の強弱がはっきりしていて、盛り上げるているのが分かりやすく聴衆も乗りやすくて大好きです。一方オバマ大統領は意外に淡々としているところがあります。2004年民主党大会基調演説では熱のこもったスピーチをしていますが、特に就任演説ではそれほど盛り上がりません。もはや盛り上げる必要もないからなのか、出だしのI stand here today humbledという責任を負った謙虚な気持ちのあるものになっています。

ただオバマ大統領には大統領選に出て戦っていること自体がすでに、アメリカンドリームやドラマを感じて、演説に人を惹きつける強い力があります。祖父はイギリス家庭の召使で、父親はケニアで育ったというのですから、はっきり言って良いところの出ではないんです。よくまぁ大統領になりましたよね。だからこそ彼が言うAll deserve a chance to pursue their full measure of happiness.も心震わせる説得力があります。沢山のマイノリティーが混在するアメリカを今一つにしようとする時、リーダーとなろうとしているものがメジャー側ではここまで感動できないです。

本書はオバマ大統領の演説以外にも、ケネディ大統領とルーズベルト大統領の就任演説、キング牧師のI have a Dream演説も含まれていて、聞き比べることが出来ます。オバマ大統領の演説では、しばしばキーとなるフレーズを3回繰り返して盛り上がるリズムを作ります。勝利宣言の出だし、who still doubts..., who still wonders..., who still questions...など聴いてて気持ちが良いですね。これをもっと使っているのが、キング牧師演説です。I have a dream, Let freedom ring fromなどは10回近く繰り返されて、ちょっとしつこいですが、名フレーズに仕立て上げます。

あまり政治内容に踏み込むのは意図していませんが、日本の首相にもリーダーシップを持って欲しいです。昔のドイツの例みたいに目指すべき方向の良し悪しはあると思うのですが、リーダーシップによってそれが明確に示されないと国民はどこを向いてよいのかわからないんですよね。Yes, we canの大合唱は、強いエネルギーが発生していて、群集心理が暴走しそうな恐ろ...

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2009年12月28日

読書状況 読み終わった [2009年12月28日]
カテゴリ 英語

著者が良い文章を執筆するために書き留めてきた、夏目漱石や村上春樹といった有名作家・文章家の明かす知恵がまとめられています。著者自身、大変に文章に気を使っていた様子が伺えます。「文章のみがき方」を執筆するプロでも、過去の文章は今から読むといつも不満があるそうです。上達には、満足せず少しでも良い文章を書きたいという心持ちを忘れないようにしなくてはなりません。長い時間をかけて「良い文章」という感覚を身につけていく地道な作業が必要なんでしょう。

本書は、過去の名作家を通して著者と一緒に、みがき方について学ぶことができる構成となっています。実用書と読み物の間といったところですが、さすがのプロで、文章は簡潔で読みやすく、さらに品格もあり一種の到達点を見るようで爽快です。

2009年12月26日

読書状況 読み終わった [2009年12月26日]
カテゴリ 文章術

1940年米国で刊行された名著です。原書名も「How to Read a Book」とシンプルですね。
読むに値する良書とは何か、読書の本来の意味、知的かつ実際的な読書の技術がまとめられています。

科学書や哲学書のような教養書を読書の対象にしていますが、3章に「文学の読み方」があるので、小説好きな方は参考になると思います。

読書のレベルは4段階からなります。

レベル1 初級読書
読み書きが出来る。簡単な意味での「その文はなにを述べているか」が分かる。通常小学校で学習するレベル。

レベル2 点検読書

系統立てた拾い読みが出来る。「この本はどういう種類の本で、どのように構成されているか」が理解できる。

・表題、序文、目次、巻末を欠かさず読む。
・難解な本の場合、表面読みによってとにかく通読する。
・速読ができるようになる。

レベル3 分析読書
(1) 何についての本であるか見分ける。
 ・本全体が何に関するものかを、簡潔にのべる

(2) 内容を解釈する
 ・キーワード、重要な文を見つけ著者の主要な命題を把握する。著者が解決した問題と未解決の問題を見極める。

(3) 知識の伝達
 ・分かったと言えるまでは、賛成、反対、判断留保の態度の表明をしない。
 ・批評的な判断を下すには、十分な根拠をあげて、知識と単なる個人的な意見をはっきり区別する。

レベル4 シントピカル読書
(1) 主題に関する文献表を作成し、主題の観念を明確につかむ。
(2) 一連の質問をして、どの著者にも偏らない命題を立てる。
(3) 著者の答えを整理して、論点を明確にする



レベル4の作業は非常に時間がかかるので、とくに興味のあるテーマについて行うべきでしょう。レベル2の目次を読むは、普段さらっと流していて見落としていました。丹念に目次を見るだけで、その本の構造が分かり時間の節約と理解が深くなります。


理想的な読書と良書について、以下のように書かれています。

・たくさんの本を上っ面だけをかじるのではなく、規則を守りよく読む。
・とくに自分の読解力よりもやや高いレベルの難解な本を読むとよい。
・再読により新しい何かが発見ができ、本が成長しているような本が良書



ただしすべての本で分析読書をする必要はありません。多くの書籍が拾い読みだけで十分と著書も述べています。再読により色あせて感じる本も多く、これらは優れた本とは言えないでしょう。

本書は再読したい本になりました。

2009年12月26日

原作は高森朝雄となっていますが、巨人の星やタイガーマスクで知られる梶原一騎です。巨人の星のような熱血スポコン漫画と先入観をもたれたくないため、新しいペンネームを使ったそうです。

「明日のジョー」の主人公の矢吹丈は必ずしも好青年ではありません。ドヤ街出身だけあって泥臭く、盗みや詐欺は平気でするし、コーチとなる丹下段平も裏切ります。少年院からの練習仲間のマンモス西が、減量に苦しみこっそりうどんを食べてしまうことがあるのですが、うどん野郎呼ばわりです。こんな悪ぶれた主人公は見たことないので読んでいるこちらがハラハラしますね。ライバルの力石の方がむしろ素行はよいのです。

普通、例えば「はじめの一歩」の主人公の幕之内一歩のように、主人公は好人物です。漫画に限らずハリーポッターなどの映画もそうですね。ハリーは盗みや詐欺はしません。


7巻ですが、この巻はジョーのライバル力石徹が行き過ぎた減量が原因で、ジョーとの試合後に死んでしまいます。そしてジョーはこう言うのです。

「この世に力石はいないという現実に、頭ん中がからっぽになっちまったんだ。…体中にでけえ穴があいてて、風がひゅうひゅう音を立てて通り抜けるのさ。…むなしくって…どうしていいかわからねぇんだ」


これをきっかけにジョーは元のように荒くれ、ヤクザに喧嘩を吹っかけて逆にぼろぼろにされます。

力石がいなくなって漫画として非常に寂しいですが、今後の展開に期待です。

2009年12月26日

読書状況 読み終わった [2009年12月26日]

「イギリスはおいしい」の林望ことリンボウ先生の文章術の教えです。

朝日カルチャーセンターで開かれた講座を文字として書き起こしたもので、臨場感があり読んでいると授業に参加している気持ちになります。

対象はエッセイであり、少し興味からはずれますが大変参考になりました。ちなみにエッセイと随筆は全く異なるそうです。随筆は人生経験や筆力があるプロの作家が趣味で「よしなしごと」をぼつぼつと書くものとのことです。

ここでの文章術とは、品格のある日本語をいかにして書くかということです。気をつける点は次の4つです。

1.文字を惜しめ
出来るだけ無駄な言い回しは避け最小限に書く。だらだらと書くと、しまりのない文になる。

2.客観性を重視せよ
客観的説明と描写により説明する。

「楽しかった」「驚いた」と主観的に書かない。周りの情景の具体的な描写で、自然と読者にそう思わせることが大事。

3.文体は敬体より常体
いわゆる「です・ます調」よりも「だ・である調」の方が優れいてる。例えば「美しい」とう形容詞を考える。過去形だと「美しかったです」「美しいと思いました」などすっきりしない。

4.文章の品格
・中止法や体言止は文章の品格を下げるので極力使わない。
「~してみては?」→「~してみてはいかがでしょうか?」
「~だそう」→「だそうです。」
・流行語や紋切り型の手垢の付いた表現は安易に使わない。
「~にこだわる」
「終わってみれば~」
・同じ文末を繰り返さない

これらはエッセイに限らず、解説や説明文の文章術としても十分適用できるものでしょう。ブログでは敬体を使っていますが、難しいですね。長くなりすっきりしない上、同じ文末を繰り返してしまいがちです。

2009年12月25日

読書状況 読み終わった [2009年12月25日]
カテゴリ 文章術
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クォンタムファンドをジョージソロスと共同で設立し、10年間で400%を超えるリターンを実現したジムロジャーズの著書です。

よく知られているのは世界一周をBMWのバイクと改造ベンツ車で二度やった冒険投資化でもあること。これも投資のために世界を知るために行ったようです。


本書はまだ幼い娘に語りかける形で、人生と投資で成功するために必要な12の言葉を挙げています。


投資に関して印象に残ったのは日本に対する展望
・2007年4月現在、中期的には買い

・長期投資向きではない

少子化問題、人口の減少、財政赤字の問題に対して手立てが打たれていない。
歴史上偉大であった国が衰退していくように日本も衰退するのではないか。

ジムロジャーズは徹底して商品買いと中国ブルを提唱しています。
19世紀はイギリス、20世紀はアメリカ、21世紀は中国の世界になるとの予想です。
これは13億人という人口増加による、圧倒的な需要の増加が長期的に価格を押し上げると読んでいます。シンガポールに移住し、娘のルールー(中国語で幸せという意味)と名づけ、中国語を話せるように教え込んでいることも有名でしょう。

実際今のアメリカでも中国語を学ぶ人は多いそうです。一方日本語を勉強するのはアニメ好きが多いとか。

繰り返されているのは、歴史を学ぶことと自分で考えることです。常識はそれほど常識ではない、大衆に逆らいましょう。特に投資の場合、大衆の意見に乗っていると儲けることはできません。

自分で徹底的に調べて、これは高騰していくだろうと「思う」ではなく、高騰していくことを「知る」ところまで調査しなければなりません。

2009年12月25日

CNBCのワンマントークショーMad money司会者のジムクレイマーの著書です。

一度Youtubeで観たことがあったのですが、非常に熱血漢なパフォーマーです。
視聴者から電話を受け、1分で投資先株式のブルベアを答えたり、保有銘柄を答えさせ分散投資をチェックしたりなかなか面白いです。経歴はハーバード法科大学院卒でゴールドマンサックスと本物。

ゴールドマンサックスを経てヘッジファンドを立ち上げ、10年連続S&P500を上回ったとか。特にドットコムバブルの頂点で投資資金を引き上げるなど、底と天井を見極めるのが得意としています。

一般サラリーマンの投資として今はやっているのはインデックス投資ではないでしょうか。詳細な投資先を調べることなく、プロ投資家の平均点が取れる方法です。パッシブ運用なのでコストも0.6%程度と一般投資信託の1.5%程度と比較して低く、コストによる確定的なロスを低減させてくれます。ジョンボーグルが立てたバンガードETFは日本からも一部投資できるので、人気があります。

一般に景気の底と天井を当てるのはプロでも難しいとされており、個人投資家は特にこれを狙うのは危険です。景気の底で買える人は少なく、むしろ逆の天井で買って底で狼狽売りしてしまうのです。

本書はこの底と天井を見極める方法が書いてあります。簡単なところではニューヨークタイムズの一面ヘッドライン指標など面白いものも。

一昨年からのクレジットクランチによる株価低下は見極められないのか?FRBが金利0%に引き下げるまで資金を引き上げることによって打撃を少なくすることは出来たはずです。景気にはサイクルがあり、それにあわせて天井での金利5%から底での金利0%で金利サイクルがあります。

ほとんどの投資家は教えられるがままバイ&ホールドを実践し(実際は動けないだけなのですが。。。)、大きな損失をだしました。

本書は一般的な投資の常識の一歩上を行った本音の投資を教えてくれます。キーワードはバイアンドホームワーク。時間のある人は株価収益率を基にした投資先の研究を一銘柄1時間すべきとのこと。投資に限らず若い人はある程度は投機も必要など際どい内容が目に付きます。

しかしながら、分散投資は必須、チャート分析は意味がないなど、読んでいて勉強になりました。あの山崎元さんも内容の98%は賛成できると高評価です。

2009年12月24日

読書状況 読み終わった [2009年12月24日]
カテゴリ 投資

常識力で小論文を仕上げる。

ここで言う常識とは世論多数派の意見というわけでなく、コモンセンスであり日本人として共通に感じる感覚だ。

例えば、原発是非の問題があったとする。
原子力発電所はメルトダウンの可能性があり危険だから非とするのは、常識力ではない。原子力発電所は実在する。
これは、石油依存社会の持続困難性の問題、その発電高効率性から不可欠。地球温暖化防止にも有効であるというのが常識力。

常識力は、冷徹な現実主義。これは観察力と歴史感覚から身につける。

小論文ではオリジナリティが求められるが、突飛な意見は必要ない。しばしば自分の体験と絡ませるとよいと書かれている書籍があるが、本書では実例は挙げても「私事は避ける」とばっさり。

現実主義に徹し、論理と主張を組み立てよ。

ただし、本書は小論文を書くために手元においておく参考書の類ではない。
小論文を書く術を積み上げるため読むためのものである。

2009年12月23日

読書状況 読み終わった [2009年12月23日]
カテゴリ 文章術

考える前に行動せよ、行動しながらもっと考えよ。

杉村太郎は熱い。いわゆる天才型のエリートではない泥臭さがある。
99%が流しながら生きているというのは確かにそうだろう。例えば大学受験のときに絶望と隣りあわせだった熱さは、今の平均的なビジネスマンは持ち合わせていない。1%の熱くなれる人間になれねば。

個人差があると思うが、杉村の文体は非常に惹きつけるものがある。
ハーバードケネディースクールを読んだ時も思ったが、小説かいたら面白いんじゃないか?

2009年12月21日

読書状況 読み終わった [2009年12月21日]

意識すべきはキャッシュフロー。負債を減らし、資産を増やせばお金持ち父さんになれる。

2009年12月20日

読書状況 読み終わった [2009年12月20日]
カテゴリ 投資

資産はポケットにお金をもたらすもの、負債はポケットからお金を出すもの。自分の住む住居、車は負債。資産にお金を使うべし。

2009年12月20日

読書状況 読み終わった [2009年12月20日]
カテゴリ 投資

TOEICに特化されており、実際出まくりです。

CDを使って3日間シャドウイングしておけば、リスニングとリーディングの点数は短期間でアップします。toeic試験は出る問題の型が決まっているので、普段toeic用の勉強をしていない人はやっておくべきです。

2009年12月20日

読書状況 読み終わった [2009年12月20日]
カテゴリ 英語

最高ですね。TOEICの点数アップを真面目に考えている人はだまされたと思って読むべきです。すごく熱くさせてくれるのでモチベーションアップにもってこいです。これ読んで920点取りました。TOEIC受験者の90%以上は実は真剣に取り組んでいません。熱くなれば高得点は簡単です。

2009年12月19日

読書状況 読み終わった [2009年12月19日]
カテゴリ 英語

長期投資はリスクを低減させないとの事だが、幾つかのアメリカの教科書と異なる意見だ。反論するには弱く、データや数式を使った論理的な説明が必要だろう。

ドルコストがリターン期待値として有利でも不利でもないのは良く語られるが、投資は期待値とリスクのバランスである。ドルコストでもリスクは変わらず?

2009年12月19日

読書状況 読み終わった [2009年12月19日]
カテゴリ 投資
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ジョンボーグル名著。

いまや常識となっているインデックスファンドの生みの親。バンガード設立当時は奇異な目で見られていたそうだが、いまや常識として理解されている。後追いでなく、これまでにない新しいスタンダードを作り出したのは、先見の明とデータに裏付けられた確固たる自信があってこそ。

2009年12月19日

読書状況 読み終わった [2009年12月19日]
カテゴリ 投資

内容が軽く過ぎる。少し前の本なので仕方がないが、これくらいの情報はネットで軽く見つかる程度のもの。いまや投資ブログが乱立しているが、そちらのほうがよっぽど詳しい。ネットが使えない人か本当の投資初心者には役立つだろう。

2009年12月19日

読書状況 読み終わった [2009年12月19日]
カテゴリ 投資

杉村太郎本はこれまでtoeicテスト900点への道や、アツイコトバなど読んできたが、こちらが恥ずかしくなるくらい熱くてかなり好き。モチベーションアップにすごく役立つので、これも読んでみたが。。。はじめだけでしたね、杉村太郎節は。あとは一緒にmpaをとった仲間で書きまとめたもので、授業内容の紹介がほとんどでした。実際に留学を考えている人と、政策院大学に興味ある人にはお勧めです。

2009年12月19日

読書状況 読み終わった [2009年12月19日]
カテゴリ ビジネス
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