犬なら普通のこと (ハヤカワ文庫 JA ヤ 7-1)

  • 早川書房 (2012年1月25日発売)
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本棚登録 : 57
感想 : 6
5

矢作俊彦なら読まなくては。

合作というのは珍しいなと思ったら、
以前(20年以上前)にも何度も組んでいたらしい。

ぱっとしないまま40歳を超えた中途半端な沖縄やくざが
一発逆転を狙った大勝負に出るが、
組んだ手下もからきし駄目で、
計画は一つも上手くいかずにトラブルばかり。

米軍、公安、中国人、沖縄やくざ。
ろくでもない連中のろくでもない物語だが、
なぜかそれぞれの人間に、心惹かれる瞬間がある。

キャラクターが強い。濃い。
沖縄の空気のように暑く湿って淀んでいる。

やるせない結末も、これでいいと思えてくる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 現代小説
感想投稿日 : 2012年3月11日
読了日 : 2012年3月11日
本棚登録日 : 2012年3月11日

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