2001年公開
監督 : ミヒャエル・ハネケ
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母親と長年同居する堅物のピアノ講師が、妖艶な若者の登場によって壊れていくお話。
狂気の話でした。「こじらせる」とかライトに自虐で使う人も昨今多いですが、本当に度を超えると事態は全く笑えない状況までいってしまうという恐怖。ゆがんだ自我を守るために、すべてのつじつまを狂った方法で合わせようとして、最悪のゆがみ方に自体が悪化していく。本人がそれにまったく自覚がないのが最大の人間の恐ろしさかなと。
「自分らしさ」への過度の執着と、一方で自分のすべてを受け入れるだけのオープンマインドさのなさ。摩擦しながら年を取ることの大切さとそれを怠ったときの恐ろしさを静かにBGMなしに描いた、トラウマ系の映画。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
human drama
- 感想投稿日 : 2015年9月14日
- 読了日 : 2015年9月13日
- 本棚登録日 : 2015年9月13日
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